見出し画像

アジカンのレビュー Part.1 ~崩壊アンプリファー~

◆崩壊アンプリファー(2003年11月19日)

アルバムで追っていくならまずはコレ(ミニアルバムだけど)。位置づけとしてはアジカンのデビュー作と言って差し支えないと思います。
全6曲ですが、初期のアジカンのエモさが全曲で爆発してます。全員目を充血させて作ってそう。
ある種一番勢いを感じる内容で、聞きごたえバツグンです。

①遥か彼方

NARUTOのOP。メジャーデビューするかしないかっていうタイミングでタイアップするのって一般的なんですかね?
当時のNARUTOがどのくらい人気だったのかは僕はよくわからないですが、アニメのOPに起用されるのって相当圧力ある。
肝心の曲ですが、普通にバケモノです。盛り上がる音しか聞こえてこない。
まず注目すべき点として、イントロがとてつもないオーラで放って接近してきます。このギターの弦、直径10cmはあるだろってぐらい分厚い。
あと、やっぱり後藤のシャウトがたまりません。Bメロで油断したところに来るのが快感でしかない。
カラオケとかで歌ってようやくわかったんですが、1番と2番で全く同じ歌詞なんですね。
PVも、まさに"全力"って感じが伝わってきて、もうほんと好きです。

②羅針盤

遥か彼方と比べて、前半のボーカルはローテンションなんですが、伴奏は全然そんなことなくて重低音を中心に
クソかっこいいフレーズを垂れ流してきます。聞く側のテンションもボーカルのテンションと一緒に徐々に上がって来て、
最後の「未来、希望を目指している」のそっけなさに一気に突き放されます。ポイ捨て禁止。
おい、書くときに改めて聞いて気づいたけどサビ後の間奏に遥か彼方のイントロ入ってるゾ(15年目の真実)

③粉雪

歌詞が、こう、切ない。ちょいちょい入ってくるバックコーラスは超繊細な声でほんとにうっとりするんですが多分ギターの喜多です。
随所に入ってくる「アァ~痛みすらァ~」がほんといつ聞いても染みる。どの痛みも超染みるんですけど。
聞いていると冬の夜、というイメージが沸々とわいてきますね。力強い演奏と無力感漂う歌詞のギャップに当時中学生の僕はイチコロでした。

④青の歌

Aメロのだまし討ちみたいなテンションのあげ方でびっくりする曲。だからと言って1回聞いたら終了のびっくり箱って訳じゃない。
2サビの「いつだって」で耳がまたびっくりします。やっぱりびっくり箱じゃん。
あと最後のギターリフ?っていうんですか?同じ音が繰り返されるやつ。あれマジ好き。
改めて聞くとそういったギミック抜きにしてもサビが良すぎてヤバイです。喉ひっくり返して歌ってる感じが最高。
"青"と歌っている通り、このアルバムでは一番さわやかなのかもしれん。

⑤サンディ

ロック音楽を誇張したかのような演奏に痺れます。痺れませんか?
サビ前のシャウトで脳が震える曲。一瞬で終わるサビが超絶COOL。
ギミック・エモで攻める技の青に対して、パワー・エモでねじ伏せるサンディ。

⑥12

歌詞は失恋したんやろうなぁという感じで、歌い方もこんなこと言っていいか分かんないけど情けないというか情緒的な感じが出てる。
随所に散らばってる「Am I your toy just?(your toy just? もある)」で完全に世界観を描写してます。まぁ、ろくな恋じゃ無かったと。
でも、だからこそラスサビの感情への訴え方が半端じゃない。ラスサビやりたいだけ感がすごいのに、悔しいけど好き。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?