おしくらまんじゅう

私は泣き虫である。

悔しくて、虚しくて、
愛おしくて、感動して、

そして、自分の無力さに…

泣く事が多い。

精一杯生きてきた。

それは、
おしくらまんじゅう。

押されて泣くな！

と掛け声と共に、
不甲斐ない自分と、
泣きながら、負けるものかと、
戦うのだ。

かあちゃんはよく、

この
おしくらまんじゅうの、

押されて泣くな！

と言うセリフを
私に投げかけてきた。

もちろん、
かあちゃんには、
特に何が、
あったのかなんて話さない。

泣いてもいないのに、
私の顔色や仕草で、

お前！
押されて泣くな！

と背中をバンと押すのだ。

すると、
憑き物が取れたかの様な、
気持ちになるのだ。

私は多分、かあちゃんの影響で、
人一倍、面倒見がよく、
正義感も強くなっていたのだ。

だから、色んな出来事に直面すると、
他人の事でも自分の事の様に感じ、
悩んだり、苦しんだり、
時に涙を流してしまうのだ。

考えてもしょうがない事を、
グダグダと考えてしまうのだ。

そんな時に、
かあちゃんの、

押されて泣くな！


の一言と背中をバンと、
押してもらう事で、
何度も助けられた。

人はみんな、
多くの悩みを抱えている。

そこには、
死を考えるほどの
深い落とし穴に、落ちて、
もがき苦しんでいる人達が、
沢山いるだろう。

そんな人達と私は一緒に、
その根源とする物に対して、

おしくらまんじゅうして行こうと
いつも思っている。

もがき苦しんでいるその、
深い落とし穴に手を伸ばす。

うでを持ち上げて、
組み合って、力を合わせて、
その見えない物体を押しつぶすのだ。

声をそろえて叫ぼう。

押されて泣くな！

あなたは一人じゃない。

一人で抱え込むな！

出来る限り力になるから、
共に力を合わせて、叫んでいこう！

押されて泣くな！

生きる事をあきらめるな！

その力があるなら、ほら、
一緒に笑い合って、叫んで行こう！

押されて泣くな！

ほら、
君には素敵な笑顔があるじゃないか。

まけんじゃねーよ。

悩むって事は、

精一杯生きている証拠じゃないか。

それは、君の誇りとなって、

これからの人生の道しるべになる。

大人だからこそ、
おしくらまんじゅうして行こう。

それぞれの悩みなんて吹っ飛ばす。

そのぐらいの気持ちで、叫べ！

押されて泣くな！

少しでも気持ちが軽くなれれば、
それでいいじゃないか。

自分を追い詰めるな。

誰かを頼ってもいいんだよ。

迷惑かけるなんて、思わなくていい。

迷惑だと言うヤツなんか、
相手にすんな。

必ず、助けてくれる人は現れる。

だから、一人で悩むな。

そん時は、一緒に、
おしくらまんじゅうしよう。

泣きながらでもいいんだ。

押されて泣くな！

と叫べば、おのずと笑顔になる。

楽しくなる。

生きてて良かったと思える。

全力で遊ぼう。

手加減なしな。

きれいな汗流して、
人の温もりを感じて、
大声ではしゃいで、

さあ、遊ぼ。

おしくらまんじゅう

押されて泣くな

おしくらまんじゅう

押されて泣くな

おしくらまんじゅう

押されて泣くな

おしくらまんじゅう

押されて泣くな

おしくらまんじゅう

押されて強くなれ。

ほら、楽しくて笑えてくるだろ？

その笑顔はなんの迷いのない、
本当のあなたの笑顔だ。

無理に笑わなくていいんだよ。

泣いてもいいんだ。

ただ、あなたは一人じゃない。

それだけは、知って欲しいのだ。

今は密になるかもしれないが、

そしたら、一緒に叫んでやるよ！

叫んで、押されて泣くな！

と自分に言い聞かせようよ！

大丈夫、一緒に叫んでやるからな！

おしくらーまんじゅーするひとー！

このゆびーとーまーれ！