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感謝状

かあちゃん殿

あなたは、耳が不自由な中、
一人で私を育ててくれました。

そこには、たくさんの苦労が、
あったでしょう。

辛い日々もあったのでしょう。

生きてゆくのが困難な時も、
苦しい時も必死に、
乗り越えてきてくれました。

時に涙を流して怒鳴り散らしたり、
時に大好きな笑顔で優しく笑ってくれたり、

不器用ながら、
溢れる愛情を私に注いでくれました。

それは、私の心の中に残って、
今もなお私を支えてくれています。

そんな、かあちゃんに、
心から感謝し、
ありがとう、なんて言う言葉
じゃ表せないほどの敬意を…。

かあちゃん…
私は、あなたの子供に産まれて、
心から良かったと思います…

かあちゃん…
あなたの人生のそばにいれた事は、
とても素晴らしく…
とても誇らしく思います…

かあちゃん…

一つ謝らなければいけません…。

あなたの子孫を残す事ができません…。

孤独なあなたに…たくさんの家族を
作ってあげたかった…。

私が死んだら、あなたの墓には、
入ると思います…

でも…そのあと…誰もいません…。

墓を守ってくれる人は…いません…。

お参りしてくれる人は…いません…。

本当に…ごめんなさい…。

ごめん…かあちゃん…。

病室の片隅で…こんな姿で…

ポツリ…ポツリ…と落ちてゆく
点滴をぼーと見つめて…生きてて…

みっともないねぇ!と怒ってるよね?

そうだよね…。

ごめんよ…。

ちょっと感情が不安定になり、
涙が止まらなくてしまいました…。

やっちまった…
ちょっと文が乱れてしまいました…。
すみません…。


仕切り直します…。


感謝状

かあちゃん殿

私が幸せに暮らせる様、
一生懸命に身を粉にし、
ひたすら働いて、
がむしゃらに生きてくれました。

かあちゃんの、
これまでの苦労と功績を、
讃え深く感謝の意を表します。

令和三年五月九日

かあちゃんの自慢の息子 しんさく

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