最短内定~面接連敗から複数内定へ~
はじめに
本書では、巷に溢れている根性論や抽象論だけの就活本とは一線を画す、
リアルな就活体験談と具体的な行動指針が得られます。
そして、その先にあなたが手にするものは、マニュアル本就活生では決して
手に入れることができない、
複数内定からの第一志望企業からの内定です。
3社内定+第一志望に内定した実績のある私が
当時、知っておきたかったことの全てをお話します。
「就活で何から始めたら良いのかわからない。とにかく不安だ。」
という方も含めて、以下の悩みを持つ方に本書はオススメです。
そして、大きく3つのことが得られます。
⇒ 無駄な努力をせず、精神論や抽象論で終わらない内定へ一直線できる
具体的方法例と内定のイメージを得ることができます。
⇒ マニュアル就活生を卒業し、差別化できます。
大多数のライバル就活生に半年もの差を付けることができます。
⇒ 「無い内定」という取り返しがつかなくなる状態になる前に、
本質を捉えた戦略を知ることで、最短で複数内定を取り、
自信をつけた状態で、第一志望に望めます。勝つべくして勝ちます。
以上が、本書を読んであなたが得られることです。
そして、3つすべて最短で内定を取るために重要なことです。
本書では、これらに3つを徹底的にお伝えしていきます。
と言っても、「誰ともわからないあなたのことなんか信用できない!」と
思われるかと思いますので、
一応私がやってきた就活と実績を紹介します。
私は、理系大学3年時と修士1年のときに就職活動を行いました。
大学3年時には就活に大失敗したものの、それから大学院へ進学、研究に没
頭し、修士1年時の就活では、
第一志望の企業を含めて、内定4社を獲得することができました。
何よりも、丸2年の就職活動をしてきた経験と実際に内定が一つも取れなかった大失敗を経験したこと、そして、失敗から逆転し、自身の臨む結果を手に入れることができたことから、
就活で悩んでいる人の必ず役に立てる自信があります。
失敗経験は、スポーツや受験でも同じです。元々、偏差値が高く頭の良い東
大生が、算数の分数の足し算もままならない中学生に対して、理路整然と教えたところでうまくいきません。
なぜなら、その子の気持ちになれないからです。
しかし、私は就活で一度挫折をしています。
面接で恥ずかしい思いや悔しくて泣いたこともありました。
そんな経験を読者の皆さんにはしてもらいたくありません。
そのため、是非、読者の皆さんには、私が就活を始める前に知っておきた
かったことをお話しようと思いました。
<なぜ、今回執筆したのか?>
巷の就活本では、決して書かれないような生の就活体験談を
お伝えしようと思ったからです。
昨今、こんな就活本が巷に売られています。
こういった就活本が溢れかえっているため、
今回本書を執筆をするに至りました。
上記のような、本が溢れている理由は、
ことが挙げられます。
私は学部3年、修士1年のときに2度の就職活動(丸2年間)をしており、
多くの自分の周りの学部生が何もせず、大学院への進学を決め悠々自適な大学生活を送っていたときに、私は将来への不安を覚え、就職活動をしました。
その結果、複数内定を獲得し、第一志望企業に内定を獲得しました。
そのため、読者には、多くの理系就活生に限らず、文系就活生にとっても参考になる有用な生の体験談をお届けすることができます。
1.いろんな就活本やノウハウが多過ぎて、いったい何からやればよいの?
就活の全体像として、まず流れを知っていることが必要です。
内定までの選考の流れは、
が一般的なルートになります。
面接回数は企業によって変わります。
個別の会社説明会や工場見学、座談会と名のつくものもありますが除きま
す。選考では無い(=合否への影響が極めて小さい)からです。
(もちろん、座談会と名の付くものでも、人事の人は学生を良く観察しているので、緊張感は持って臨んでくださいね。)
また、特殊なルートである、インターンシップ、リクルーターによる早期囲い込み、学校推薦などは除きます。
(スペックが元々高い高学歴向けの限定ルートについては、汎用性が無いため。)
もちろん、インターンに参加していた方が、志望動機としては間違いなく、説得力があるのことは言うまでもありません。
本題です。
いろんなノウハウや就活ビジネスが散乱している中で、
子羊の如く迷う就活生であるあなたが、まず何から手をつけたら良いか?
それは、、
これ以外は考えなくて構いません。
そのほかは二の次です。
これが内定への最短ルートへの第一歩となります。
詳しく説明していきます。
まず、理由は、多くの学生たちのボトルネックになるからです。
※ボトルネックとは、読んで字の如く、ペットボトルの首のところ。
通過率が低いということです。
思い出してみてください。
上の選考の流れのうち、ES選考に関して、これが1社も通らなかったという話は聞きませんが、
1次面接が通らなかったという話はどうでしょうか?けっこう聞きませんか?
少なくとも私はよく耳にしていました。そして、就職活動を経た経験からもそう感じます。
面接が出来ていないことほど就活において致命的なことはこの他に無いので
す。
さらに、1次面接に早急に臨むことが最善である理由として、
です。
何も面接がわからないまま、面接というものに挑みますが、結局あなたは、面接官の前でロクに話すことができません。
いちど、面接官からの哀れな小動物をみるような蔑んだ表情を見たのなら
ば、
少なくともあなたは、
あなた自身の面接レベルの現状(いかに面接の準備ができていなかったの
か?)
を知る、初めてのきっかけとなるでしょう。就活への危機感を最も肌身で
感じることができるからです。
以上が、最善である理由です。
一方、冒頭で述べた選考の流れのうち、面接以外では何も感触がわかりませ
ん。
選考後に、あなたはいったい何が悪かったのかが分析できず、打つ手の考え
ようもありません。
利益追求を目的とした企業というのは、一学生である「あなた」を、選考で落と
した理由を懇切丁寧に教えてくれるほど甘っちょろいところではありません。
したがって、
早急に、実際の選考の面接を経験してください。話はそれからです。
すると、じゃあ何も考えずに受けて良いのか?というとそれは時間が勿体ないのでやめましょう。
そりゃあきっかけとは言え、通過しないと内定へ近づきませんので。
さきほど、お伝えした「致命的に受からない」といった事態にならないために、
「1次面接」で人事部の面接官が見るポイントを説明していきます。
それは、
が通過に必要な条件です。十分な条件ではありません。
これらができていないと致命的に受かりません。
そもそも社会人として当たり前のスキルになります。
我流で就活を行い続けた末路は、複数社1次面接連続落ちの末、無い内定
へと一直線となります。
<補足>
1次面接にありつく前段階である「ES選考」で落とされたら元も子もありませんよね?という声が聞こえてきそうですので、補足です。
ESはあくまでも面接官が質問するネタとしてのESです。
もちろん、内定を目指すのであれば、ES通過は必須です。
ですが、ココをボトルネックとする(ココが、ボトルネックとなってしまう)のは、あなたが受けるべき企業が明らかに間違っています。
選考が始まるとわかりますが、確実に内定を勝ち取るためには、自分にどれ
だけ1次面接通過済みの企業が残っているか(=持ち駒)で決まります。
そのため、まだ取り返しのつく選考が始まる前のあなたにだから、1次面接の重要性をお伝えをしているのです。
2-1.【戦略】内定するエントリーシートという武器と選考での戦い方
ここでは、具体的なESの書き方ではなく、戦略をお伝えします。
※具体的な書き方はこの章以降で出てきますのでご心配なく。
まず、上手くいくイメージを持って頂きたいと思います。そのために、エントリーシート(=ES)のコピペは有用と考えています。
内定を勝ち取った経験の無い人が、内定に至るまでの道のりを鮮明にイメー
ジすることはできないのです。
未経験なのですから、当たり前のことです。さらに、鮮明にイメージのできないことは実現もしません。
何も知らない状態から、いきなり内定を獲得できるESを生み出すことは困難
なのです。
ですから、どんなESが内定するかも分からなくて当然です。
自分の中に無いものは、文章にしようがないのです。
なので、あなたには、私自身が実際に選考を経験して、内定を頂いた企業の
ES回答例を、丸々お教えします。
しかし、はじめから答えを見てしまっては、人間は何も学びません。
一度で構いませんから、自分のアタマで考えるからこそ、間違っていた自分に気づくことができるのです。
ですから、
あくまでも「答え合わせ」として、私の内定したES回答例を参考にして下さい。
とはいえ、就活は時間勝負の情報戦なので、ES提出間近の人とそうでない人
に分けて最短のやり方をお教えしていきます。
まず、企業から提出を求められるESの構成は大体これです。
当然、これらは後に面接官から深く、詳しく、しつこいほどに質問がされることになります。
(1)ES期限まで、1ヶ月以上時間のある人の場合
やるべきことは、これです。
①ガクチカと②自己PRについて、一度800字程度を書いてみてください。
上手く書けないのは承知しています。
この800字程度を就活初期の段階で書いておけると、
あとあとのESの提出時期や面接時期になってから、
改めて考え直す手間が無いので、めちゃくちゃラクになります。
なぜなら、ESの提出は大体が400字、600字程度ですから、引き算して要約をすれば済むからです。
いろんな企業にESを流用して、ラクをするために、早い段階で800字を生み出して下さい。
ラクをすることは悪いことではありません。ラクをするということは、サボることという意味ではなく、
工夫をして時間や体力やお金を節約するということです。
これは重要なことで、あなたが節約した労力をホントに大切なことに使えるということになるのですから。
これが後々になって効いてきます。ラクをした時間で1社でも多くESを提出して下さい。
これがもし、逆の400字しか書けていないと、非常に大変になります。
ES提出時期間近になったそこで、はじめて600字の①ガクチカや②自己PR
が必要になることに気づきます。
600字をその時点から考え出すのは、かなりの時間ロスです。
苦労して600字を完成させた後、きっとあなたは気づくことでしょう。
それまで、あなたが400字で書いていたのは、ただのツギハギの不必要な言葉の羅列でしかなかったのだと。
つまり、あらかじめ長めの800字で書いておいたものから、
無駄な部分を取捨選択することで、あなたの400字のガクチカや自己PRが、余計なものが削ぎ落とされて高いクオリティとなるのです。これを目指してください。
(2)ES期限まで、時間が無い選考開始間近の人の場合
大変です。時間がありません。慌てる必要はありませんが、
あなたが相当できる学生でなければ、ESの書き直しが必要です。
①ガクチカと②自己PRについて400字~600字を私の例を参考にして、早急に作成し直して下さい。
最優先です。これ以外はやらないでください。一点集中です。
なぜか?
流用できるからです。
ESが完成したら、これら①と②を武器にして、いろんな企業で流用して戦います。
流用すればするほど、選考を経験し、嫌でもESのクオリティが上がりや面接の受け答えが上手くなっていくようになります。
最後の③志望動機に関しては、残念ながら流用できません。
とにかく、最優先である①ガクチカと②自己PRの作成を完了してから、クオリティを上げるための試行錯誤に遅れるほど、
あなたの今後のESの提出企業数(=持ち駒)が減っていきます。そして、就活終盤での精神的余裕が無くなります。
あなたが動き出すのが遅ければ遅いほど、就職活動は後手後手に回ってし
まいます。
2-2.学生時代に頑張ったこと
ここからは、具体的な書き方について話していきます。
実際にやってみないとわからないことも説明しているので、まず下記やり方に沿って書いてみてください。
はじめに、①ガクチカに関してです。
あなたが最も時間と労力や熱量を注いで取り組んだことになります。
それがあなたが発する面接官への見えない説得力になります。
常に、ESを埋めることを目的とするのではなく、面接で話す、突っ込まれることを意識して考えてください。
面接官からこと細かく質問をされます。
①ガクチカは、そんなに書くことがなくて困ることはないかと思います。
ESの3つの中で最も書き易いはずです。書きにくかったら、今までの自分を反省して下さい。
とはいえ、書きにくい人は下記の順序で、細分化して書きましょう。
考えることが詰まったときは、分けて考えることがコツになります。
まず箇条書きで思いつくだけ出して、それから1個1個詳しく書いていくのもアリです。
書いた後は、後述する「私が3社から複数内定を勝ち取ったES例」で答え合わせをしながた、学んでいきます。
2-3.自己PR
次に、②自己PRについてです。
常に、面接官に話す前提、面接官に詳しく突っ込まれることをイメージして書いてください。
必然、書く内容は仕事に活きるような内容になるはずです。
また、よく見かける「慎重さ」、「真面目さ」、「誠実さ」、「英語力」、「コミュニケーション力」など
誰でも簡単に思いつく言葉選びはやめましょう。
おまけに、その人らしさが伝わってきません。オリジナルな自己PRを目指しましょう。
どうしても「オリジナルな」自分の強みが見つからない人は、
下記の書籍のWEB上診断テストで、あなたの強みが見つけられます。
中古本ではテストが受けられないので新品を購入しましょう。
ちなみにご参考までに私の結果を転載しておきます。
テストで分かるのは、34個の強みのうち、上位5位です。
5つのそれぞれに関して、解説がされます。
1位:内省
2位:慎重さ
3位:達成欲
4位:収集心(=好奇心)
5位:回復志向(=問題解決が好き)
よくある無料のWEB上で受ける診断とは一線を画します。
自己PRが作れたら、こちらもガクチカと同様に、後ほど答え合わせします。
コラム①アイドル好きのおっちゃん店主
大学3年の就活でことごとく面接に落とされた時期に、友人と都内で飲んでいたときのことです。
チェーン店ではなく、個人経営の隠れ家的な居酒屋でした。
店主のおっちゃんは、アイドル好きなようです。内装の一部にアイドルの応援グッズらしきうちわ。
店の中央上に掛けられているスクリーンには、アイドルのlive映像が流れています。
そのとき、自分が就活に失敗した話を世界のビールを片手に、友人に聞いて
もらっていました。
面接がとにかく通らなかったこと。
受かったのは、その場で内定通知をもらった従業員数名のアプリ開発の会社
(ちなみに面接回数は1回)だけ。
まだ選考は残っているが、このままじゃ自分は納得がいかないということを
語っていました。
一通り食べ飲みしたあと、お会計で、
アイドル好きの店主が、僕らの話を近くで聞いていたみたいなのか、唐突にこう言います。
店主「守らないと面接に絶対に通らないことを1つだけ教えてあげる。なんだと思う?」
もし、知ってたら、こっちはこんなに苦労していないはずです。と思いました。
店主「それはね。必ずオウム返しで受け答えをすることだよ。」
店主「なぜかって、企業ってもんは、上(上司)から下(部下)に指示が降りてくるの。伝言ゲームね。
この指示が途中で変わっちゃったらいけない。誤解を生んだ言葉からミスが
起こり、お客様にご迷惑をかけることになるの。」
店主「だから、面接官から「あなたの志望理由は何ですか?」と聞かれたら、必ず、「私の志望理由は、」という言葉から必ず始めるんだよ。
「私の志望動機は、」ではダメ。これができない学生は、落とされるんだ。だから、オウム返しなの。」
面接に対して、何1つ分かっていなかった当時の私でもなぜかこの言葉は印
象的だったのです。
あとから聞くと、アイドル好きのおっちゃん店主は、サラリーマン時代に人事をやっていたそうな。
2-4.志望動機
さいごの③志望動機に関してです。
これは①や②と比べて、厄介です。
会社のことをよくよく調べないと書けないことに段々気づいてきます。
でも、会社のホントのところなんか、入社してみないと実情はわかりません。
その会社のことを一番知るには、実際にそこで働く以外ありません。
なので、先輩OBでも働いてない限り、志望動機は就活生でも差がつかないの
です。
面接官もわからないなりに学生が書いていることは承知です。
(もし、先輩OBが勤めていたらラッキーです。そんな企業は志望動機で差を付けることができるので、受けない理由はありません。
あとは理系であれば、1日グループワークで終わるインターンはなく、実務をやらせてくれるような長期インターン(倍率は高い)が良いでしょう。)
差をつけようとするとリサーチに膨大な時間が掛かります。
コスパが悪いので、そんなことやっている暇があれば、①ガクチカや②自己PRに時間をかけたいです。
ですが、しょうがないので、やるしかありません。
まずは、その企業の情報源を当たります。
そして、①ガクチカや②自己PRで書いた内容に関連する、連想させるキー
ワードを見つけていきます。
ただし、志望度に合わせて情報源(最低限:HP、パンフ)は絞ること。
(時間は有限です。工場見学やOB訪問はすべての企業に対してできませ
ん!途中で落ちたら時間の無駄です!志望度が高くなければ、OB訪問に行くのは1次面接を通過した後にします。)
ここで、面接官を納得させるため、クリエイティブになりましょう。
とはいえ、思いつかんもんは思いつかないですし、調べられる内容にも限界
があるので、時間を決めてサクッとやりましょう。
志望動機が作れたら、こちらもガクチカと同様に、後ほど答え合わせします。
一旦休憩です。
コラム②人事部社員は怖いよ
あるメーカーの選考中の出来事です。
大学OBの就職実績があった会社であり、説明会から面接の感触もすこぶる
良く、小さめの会社でした。
選考は進み、最終面接までいき、面接終了。無事、内定を頂きましたが、
私はまだどの会社に行くべきか迷っていた(第一志望の選考が始まってもい
ませんでした。)のもあり、人事部の方には内定受諾を待ってもらっていました。
そこで、人事の方からの提案で、「是非、工場見学に来ませんか?」と行って頂けました。
まさか、わざわざ一人の学生のためにそんな良くして頂けるとは思っていな
かったです。
工場や、社員食堂を一通り案内してもらい終わったあと、人事の方何人かと、
会社近くの居酒屋に誘われ、連れて行ってもらったのです。
そこでは、人事部長の出向エピソードを聞いたり、学生では食べられないような高級魚をお酒とともに頂きました。はい、接待ですね。
そんな良い気分にさせて頂いた帰り際、良くしてくれていた人事の方から「最終面接の結果は後日お返事で構わないので、よろしくね」と一言もらい、その日は帰路に着きました。
後日、お返事の催促のお電話をもらいました。しかし、まだ第一志望の選考中でした。やむを得なかったため、その場の電話口で人事の方にお断りをしました。
すると、あんなに良くして頂いた人事部の方の口調が急に豹変し、
「では、なぜ弊社をお選びにならなかったのか、理由を詳細に教えていただけますでしょうか?他社と比べてどういった点が足りなかったのでしょうか?」
とまくし立てられました。
結果的にはお断りしましたが、志望度は他と遜色ないほど高かっただけに、
私はいきなり他人行儀な対応を受けたため、さすがにショックでした。
それからは、人事部の社員とはいえ、学生と仲良くなるためにやるわけではなく、自社に貢献できる社員を採用するというミッションがあることを学びました。
毎年、どの会社も利益のために、少しでも優秀な学生を確保するべく、人事部があらゆる手段を講じて新卒の採用活動を行います。
しかし、
就活生は、毎年ではありません。学生にとっては、一生に一度っきりです。
結果的に私は、第一志望にご縁がありました。それも、自分の芯をもって企業を見れたからだと思っています。
2-5.【具体例】内定を獲得したエントリーシート回答例
私が3社の内定を獲得した回答例になります。
①ガクチカ②自己PR③志望動機の順です。
どの部分があなたの作成したものと違うのか、考えてみてくださいね。
①研究活動です。新しくできた理論・シミュレーション系の研究室に所属しており、先輩がいない状況で0から全て自分で研究を進めていきました。
研究を進めていくために必要な数値シミュレーションや計算用サーバーの立
ち上げなど、自ら率先して調べて、行動しなければなりませんでした。
私の研究では「***(研究テーマ名)」に取り組んでおり、この数値シミュレーションを実行するためのプログラムを自分の力で0から書かなければなりませんでした。
そのため、C言語や数値解析アルゴリズムについて自ら学び、正しい数値計
算を行うために試行錯誤を繰り返しました。
また、研究を進めていく中でぶつかった問題として、***のシミュレーションを行うのに非常に時間がかかってしまったことに対して、
情報収集し、解決策を考え抜き、試行錯誤することで、国際学会で発表できる成果を得ることができました。
②研究活動を通して、「困難に遭遇しても冷静に考えて対応できる力」が身につきました。研究活動ではプログラムを書いて実行してもうまく動かないことが多々ありました。
また、プログラム自体が動いたとしても、理論通りの正しい計算ができているかどうかわからないという問題もありました。
これらの中々解決できない問題が生じたときに、非常に投げ出したいと思ったり、やめてしまいたいと感じたりしたこともありました。
そこで、解決策が思いつかず、煮詰まったときは、意識的にその問題を考えることをあえて、一旦やめていました。
解決できないままずっと続けてパソコンに向かっていても、要領が上がらないからです。
また、問題が起きても動揺せず、むしろ問題が起きることは予想の範囲内であるという考え方で研究に取り組むことで困難な問題に対してネガティブに感じず、問題が解決できたときにはむしろ楽しいと感じることができました。
③C言語やサーバー運用といったIT技術に触れながらも、「***(研究テー
マ名)」というハードウェアを扱う研究テーマに取り組んできたことから、
IT技術とものづくりに興味がありました。そこで、ハードウェアとソフトウェアを共に扱っている御社に関心を持ちました。
説明会に参加して、御社は「***」と「***」を極めた企業であり、*****との技術のつながりがあることやグループ企業としても高い技術力をもっており、
ものづくりに携わることができるということをお聞きし、御社に魅力を感じました。
御社であれば、私が学んできた物理学や「***(研究テーマ名)」の数値シミュレーションに取り組んできた経験を活かして、エンジニアとしての技術力を日々磨いていける環境があるのではないかと考え、志望しました。
※一部詳細情報は伏せさせて頂いております。
2-6【差別化】回答例の解説と自分の言葉で語るということ
前章では、私が、実際に選考を経験し、内定を複数頂いた企業に提出したESの具体的回答例を記載しました。
大事なことを言います。
これをすべて真似ても、面接官にツッコミを受けたら間違いなくボロが出ます。
なぜなら、自分自身の言葉では無いからです。
実際に経験をして、言葉がその人に伴っているから使えるのです。
自分の言葉で書いてあるので、ストーリーを熱量を持って語ることができま
す。
あなたにもそんな熱量を持って夢中に語れることがきっとあるはずです。
私は理系でしたので、たまたま研究テーマが題材でしたが、
題材はあまり関係ありません。
ゼミや部活、サークル、バイトでもなんでも構いません。
肝心なのは取り組み方とそれが伝わるエピソードです。
その証拠に私は内容にはほとんど触れていません。
そんなこと面接官は1ミリも興味ないのです。
【補足】
ここからは、それぞれについて解説をしていきます。
①【解説】ガクチカ
研究自体の内容ではありません。専門用語を並べてはいけません。
研究を通して大変だった、苦労したエピソードにします。
話すときも同様ですが、基本的な順序は、
の順で話します。
これだけです。癖をつけましょう。
②【解説】自己PR(自分の強み)
結論先行で「困難に遭遇しても冷静に考えて対応できる力」とします。
コツは、少しだけ具体的にして、面接で一言で言えるセンテンス程度にする
ことです。
(ESを書くときはツッコミ役の面接官を常にイメージして書いてください。自分が話したいことではありません。それは飲み会でやりましょう。)
特に、人事部が見るのに飽き飽きしている「調整力」や「協調性」などの単語3文字と絶対かぶらず、オリジナルな差別化が可能です。
よくある「コミュニケーション力」を例に説明します。
「コミュニケーション」にも色々と解釈・言い換えが出来ると思っていて、3つ適当に作ると、
(カップラーメンを作る間にこれくらい即席で作ってみましょう!あなたが、ある職種で華麗に働いているシチュエーションでちょっと妄想を膨らまして見て下さい。
余談ですが、プロフェッショナルの流儀は視野も広がり、こうなりたい!の
参考になるので是非。)
「コミュニケーション力」を間違っても、
「飲み会で笑いが取れる口の巧さ」だと思わないように。
これが仕事に活かせるということを面接の場で説明ができるか?を基準に
考えます。
もし、仮に私が営業志望であれば、自己PRの始めの1文はこうします。
・私には「お客様の要望を正確に捉え、自分の要求を通し、説得させる人動
力」があります。
これなら、他学生と差別化できると思いませんか?
ありふれた単語から今すぐに脱却しましょう。
もちろん、上記のように書くのであれば、当然これを裏付けるエピソードが必要です。
面接では、面接官が、このエピソードを話すあなたから
「お客様の要望を正確に捉え、自分の要求を通し説得して人を動かす力」を感じられなければなりません。
伴ってなければいけません。
ですので、無理に背伸びした言葉で書かないように。
面接官が知りたいのは、「あなたらしさ」です。
ですので、私の例では、裏付けとして、研究活動で苦労したエピソードを伝えています。
面接官に「社会人になったら、この学生が困難な状況で、どのように対応す
る学生なのか」が伝わるような内容にしています。
面接をイメージして、質問の意図を少し汲み取る意識が必要になるのです。
相手の言葉の意図を考える癖をつけましょう。
③【解説】志望動機
今まで自分がやってきた研究活動の中から、
・志望企業のキーワードである「ハードウェア」と「ソフトウェア」の両方にマッチ(関連)することを冒頭で述べています。
これでも弱いくらいです。
一番説得力が高く、志望動機で無双できるのは、研究内容が企業とドンピ
シャなときです。
例えば、食品メーカーの研究職でその主力製品に関わる酵素の研究内容と
かです。
ただ、そこまでドンピシャでマッチすることの方がむしろ稀です。気にしないでください。
ではどうすればよいか?
自分が今まで取り組んできたことです。
面接で志望動機を聞かれた際に、
「私は今までこんなことをやってきました。これからも今までやってきたことに興味があるので、社会へ出てからも続けてやっていきたいです。」
という流れで答えることは実はとても説得力があります。
逆に、「自分の専攻に全く関係がないことをこれからやっていきたい」と話すのは、正直志望動機としては、かなり苦しいのです。
その志望企業の関係するゼミテーマに取り組んできたライバル就活生にあ
なたが勝てますか?太刀打ちできますか?
ということになります。
ですので、勝てる土俵で勝負をしましょう。
また、志望動機は、就活生があれこれと家で一人で考えるのは時間の浪費
なので、手っ取り早く「自分のやってきたことが企業と関係しているか」を確認したいときは、
説明会で人事でも先輩社員でも先輩OBにでも、こう質問をしてください。
・「私のやってきたことを活かせる仕事はありますでしょうか?」
ひとりで考えず、分からないことがあれば質問です。
これから先も大事なスキルになります。この機に身につけましょう。
わたしの回答例では、
を伝えました。上記を考えておかないとツッコミで困ります。
総じて、志望動機は、あなたが働くのが、ココの会社でないといけない。
ということを伝えないといけません。
少しは、イメージが湧きましたでしょうか?
※①②③の全体に共通する注意※
あなたが、ESとして書いた内容は、後々の選考まで、
ですので、決して手を抜かないように。
そして、ESには、あまり詳細に書き過ぎないことも必要です。
アピールしたいこと全てを書かず、
あえて、
のです。
面接官を納得させる説得ですが、
説得ということがめちゃくちゃ重要なので説明します。
いろんなセミナーで聞いたり、ネット記事で見たことがあるかと思いますが、
の3つが面接官を説得させる要素です。
あなたが学生生活でやってきたことから、WANTとCANを探します。
知らず知らずのウチに、気付けていないだけで、あなたは既に、企業が求めるスキルを身につけているかもしれません。身につけていなくとも何かしら思うことやネタはあったはずです。
そして、受けたい会社のリサーチから、会社が欲しい利益につながる強みを持った人材(MUST)を考えます。
そして、これらの要素で面接官を納得させる公式は、
です。
私の例だと、
「今まで研究を通してやってきたことであるハードとソフトの経験から、それらに面白みを感じ、ハードとソフトに携わり、技術を磨きたい。」
⇒ 「ですので、ハードとソフト技術に強みのある御社であればそれが実現できます。」
⇒ 「さらに、私がやってきたハードやソフトの知識やスキルで御社に貢献できます。」
という説得の流れです。
イメージ湧きましたでしょうか?
「ハードやソフトの知識やスキル」は現在ついていなくても構いません。
その会社に入って身につけてくれそうだなと面接官が感じられれば良いのです。
(これが、「新卒採用は、ポテンシャル採用だ。」と言われる所以。)
逆に、「今までシミュレーション(=計算)をやってきたが、計算の限界を感じるとともに、実際の実験で気づけることの大切さを感じ、モノづくりの方に興味が湧きました。なので、それが実現できるモノづくりができる御社を志望します。
さらに、モノづくりの中でシミュレーションを活かして、計算と実験の両方の知見を合わせることにより、よりコストを抑えた製品作りに貢献したい。」という流れでも、全く問題ありません。
以上が、解説と補足になります。
3.【5選】就活で絶対にやってはいけないこととは?
1.キャリアセンターへ就職相談へ行くこと
大学職員の方を悪く言うつもりはありませんが、
民間企業で働いた経験はある方は少ないです。
添削してもらうことは出来るかもしれませんが、その方は実際に企業の採用に携わったのですか?
その方は、実際に企業の選考に参加したのですか?
少し考えてみてください。就職について相談して良い属性がわかってきます。
2.選考に参加せず、合同説明会に行くこと
まわりに流されるのは今日からキッパリやめましょう。
合同説明会に参加すると、その場の雰囲気でなぜか就活をやっている気にはなれますが、内定へは一歩も近づいているわけではありません。
フラフラと企業を選別するのはやめましょう。
まず一度、練習で選考に参加してお祈りされてください。
そこからがスタートです。
3.就活本に書いてある志望動機を丸パクリすること
企業の採用を担当する人事部の社員方が、学生のすぐ手に取れるような就活本にはたして、目を通していないでしょうか?
そんな訳ありませんね。
人事部も自社と学生のミスマッチを防ぐために学生の本音を見抜くのに必死です。
また、自分が社長の立場であるとして、そんなマニュアル人間を雇いたいと思いますか?雇いたくなれば、丸パクリはやめましょう。
運良くごまかせて会社に入れたとしても、
入社後にあなたに待っているのは、
仕事で得た知識の応用やオリジナルな提案が求められることです。
どうか忘れないでください。
4.大手企業から選考を受け始めること(超重要)
絶対にやめましょう。
逆です。選り好みせず、下から受けましょう。大手病の話はしません。
検索してみてください。
大手病の始まりは無い内定の始まりです。よく覚えておいてください。
ここでは具体的な解決法を話します。
から受けて下さい。
業界は自分の
①学生時代に頑張ったこと
②自己PR内容
と関連がしやすそうな会社を選びます。
じぶんは、第一志望じゃないからやる気が出ないとか、ブラック企業に入るつもりは無い。のは重々承知です。
面接で志望理由を話す際は、謙虚に入りたい気持ちを感情を込めて伝えてください。
内定が1つも取れていない、面接に通らないと悩み、現状自信を無くしている人に特にオススメです。
まず1社面接を通過することが何よりも重要です。これが内定イメージになります。面接官からの食いつき(=良感触)を経験することです。
5.ビデオに面接を撮り、フィードバックをもらわない
調べると、面接風景を客観的にビデオに撮ってくれる(いやらしい意味ではありません)セミナーがあります。
そして、ビデオをその場に参加している学生とスタッフ全員で見返し、自分の面接にフィードバックを受けることができます。
他大学の学生にも会えます。他大学の学生の面接レベルを見て刺激をもらえます。
自分がいかに就職活動に遅れているか、危機感を感じることができたらラッキーです。
普通に学生生活を送っていいても誰もあなたのお尻を叩いてくれる人はいません。口を開けて待っていても、誰も親切に教えてくれる人はいません。
自分から情報を得るために動いてください。
一度じぶんでこういった就活セミナーを調べてみてください。もちろん、膨大な「就活ビジネス」は本当に良いものから意味の無いものまで、玉石混交。
ホントにためになるものと怪しいものを見極める審美眼は自ら行動して肌身で感じるしかありません。
だんだん分かるようになりますので。今まで、こういったリサーチをやってこなかった人は是非。
内定を勝ち取るために、世の中で利用できることは全て利用してやるのです。
この就活という時期だけでも、情報を得ることに貪欲になってください。あなたの人生がかかっていますから。
コラム③足を使って真実を
IT業界に就職した友人がいます。彼の話をします。
彼は、大学の先輩がIT業界に就職したため、IT業界志望で企業を探していました。
しかし、会社説明会に参加するも人事は会社の良いところしか言いません。また、IT業界は労働環境が悪く、残業が多いことが懸念されます。
そこで、彼は、企業選びの基準として、まともな労働環境であるか調べるべく、会社のオフィスビルを探し出し、
「土日も含めて、夜10時~12時までオフィスの電気がついていないかどうか」だけ
を見ていました。
なるほどと思いました。
夜12時までオフィスの電気がついている会社に入社してしまえば、当然高確率であなたもその時間まで労働する可能生があります。
これは非常に大事なことです。
個別説明会で人事部社員の口から出るウソかホントかわからない飾られた言葉よりも、
オフィスの明かりは人事の言葉よりも、揺るぎない真実を我々に教えてくれます。
4.面接では話せることを話す。
ここからは、面接の話になります。
序盤で、1次面接以外は必要ナシ!くらいのことを書きました。
ここで、一つ読者のあなたに質問です。
「面接官がする質問のうち、全体の何割がガクチカや自己PRに関係することでしょうか??」
①ガクチカ②自己PRこれらについて突っ込んだことを聞かれますので、
事前にツッコミを想定して書きましょう。ということは既に述べました。
その上で、他の質問に対する対策をすることになります。
ですが、上記①②が完成していない状態で、手を出すべきではありません。
なぜなら、
面接官からなされる就活生自身について探る質問の目的の9割は、
本質的にはガクチカと自己PRと同じだからです。
つまり、流用ができるのです。
(同じことを言えという意味では無いです。)
ただし、その代わり①と②の内容は、言葉を言い換えたりできるためにも、自分の中で引き出しがある程度ある体験でないといけませんね。
これで、面接官からの質問にビビらなくて済みます。
必要以上に悩むこともなくなります。
それゆえ、①ガクチカと②自己PRにこだわって私がお伝えをしてきたのです。
・本番(面接)は準備(面接想定質問)の3割も話さない。
面接想定質問は面接に準備をしたという安心感が得られるため、
必要以上に緊張しないためにも、時間があるならば
オリジナルの想定質問に対する回答をまとめておきましょう。
ただ、大体の面接は自分が用意をしてきたことの半分も話せずに終わってしまうと思います。それで構いません。それが対策というものなので。
これが土壇場でアガらないための自信につながります。
・話せることがない、受け答えがうまくできないときは?
私の話をします。就活時代に出会ったOB訪問のときの話です。
自分は当時、OB訪問では、思考停止で「面接で気をつけていた、意識されていたことは何ですか?」と聞いていました。
当時は、とにかく1次面接に通らなかった悔しさが漂っていたと思います。そんなとき、ある大手保険会社に就職された先輩が、
「書けないことは、話せないよ。」
と教えてくださいました。
当時の自分にとって、数年経った現在でも覚えているくらいですから、
よっぽど響いたのでしょう。この言葉を言われた時点から、何かが自分の中で変わりました。
今までは、何か自分の考えや意見を文章にするという習慣が学生生活になかった私は、考えもしなかった発想でした。これはその先輩が、面接で上手く答えられなかったときに気づいたそうです。
「書けないことは話せない」この理由を説明するために、
まず「話す」ということについて考えてみます。ここでの意味は聞き手に対して、「物事を伝える」という意味です。
面接ですので、日常会話の単語のやり取りで済むようなものではありません。さらに「話す」ということは、リアルタイムかつ口から吐き出した言葉は出たら最後。修正ができない。という性質があります。
一方、「書く」ということはどういうことでしょうか?じぶんの「考えを整理する」ことです。さらに、「書く」ことには時間制限がなく、言葉の選びの修正が可能です。
つまり、あなたは、考えをロクに整理していないのに、人前で物事を伝えることができますか?ということなのです。物事を伝えるには、言葉の絶対量があるのです。たった一言で相手が親切に汲み取ってくれるようなことはありません。
このように私は、先輩の言葉の意味を理解しました。面接で上手くいかない、話すことがない人は、面接官から聞かれたことについてしっかり考えたことがないのです。
それゆえに、受け答えが「単語」になってしまうのです。
是非、今日から自分の考えを整理するために、面接官からの質問に対して紙に書いてみてください。
5.【戦略】持ち駒(滑り止め)について
非常に重要なことになります。ES期限というものがあります。
これが複数の企業から提出を求められるわけですので、それぞれに10割のクオリティ、つまり完璧を求めている時間はありません。
遅れるくらいなら8割で出しましょう。
遅れることを想定して事前に動くことが求められます。もし、出せなかったらその時点で持ち駒が-1ですね。
これが出せるのと、出せないのとでは、後々効いてきます。
なので、管理をするため、パソコンをお持ちの方はExcelなどで志望企業一覧表を作成し、ES期限を管理してください。(なければスマホのスケジュール管理アプリでも良いです。)
そこに、
など
自分の企業選びの軸に応じて記載しておきます。
これは内定までずっと使い続けていく一覧表になります。
常にExcelシートを使用し、ソートしながら現状の選考ステータスと持ち駒数と志望度を確認します。選考が進んでいく中で追記、志望度の修正をしていくことになるかと思います。
項目について補足ですが、以下の2点が重要です。
・企業の関連キーワード
・面接回数と採用人数と倍率
まず、関連キーワードに関してですが、個別説明会に参加したときのキーワードを記載しておきます。志望動機を考える際に役立ちます。
さらに、個別説明会に「ES作成」という明確な目的を持って参加することになります。
個別説明会に参加したのにESを出さないのは時間の無駄です。
そもそも、ESを書く気がないのであれば、参加する意味がありません。
結局、家で一人で志望動機に悩むハメになるので、
どうせなら説明会参加中に考えましょう。一石二鳥です。
その際、先輩社員や人事部の社員さんに
と質問してみることをオススメします。
つぎに、面接回数と採用人数と倍率です。
こちらは優先度と持ち駒に関係してきます。
ES期限の間際に若干名しか取らないような企業の志望動機作成に
時間を取られても仕方ありません。
各項目を比較して、明確な企業選びの軸と根拠を持って思い切って優先度を下げます。
(ただし、根拠を持ってやらない何をやっているのかわからなくなる。)
そして、志望度が高くかつ倍率の低い企業などのES作成に注力してください。
1次面接通過までたどり着くのに、あなたはどれくらいの企業にエントリーする必要があるでしょうか?
さらにその先の最終面接までたどり着くのに、ESの提出3.4社で済むほど世の中は甘くありません。
心して持ち駒であるESの提出数を増やしてください。
6.言い換えと言葉遊び。
・面接官の質問の意図は想像力を膨らまして、言い換える。
⇒ あなたが、何かしら頑張ったことを話せば良い。
面接官は必ずしも、わかりやすい聞き方や答えやすい質問を我々にしてくれるとは限りません。
なので、質問の意図を見抜くことが面接では求められます。
ですが、そんなに難しく考えなくて良いのです。
想像してください。
「私のESを手元に置いたこの面接官は、私の何を引き出したくて、
この質問をしたのか?」を。
であれば、意図を把握するためにも面接官に
「~~~は***ということでしょうか?」
と聞き返してもよいのです。
面接というのは、自分の土俵に持ち込めるのです。盛って話していいのです。時間の許す限り自由に。意図に沿った受け答えであれば。
自分の学生時代を一番よく知っているのは、紛れもないあなた自身です。
そして、面接官は話していることの裏を取る暇はありません。
ですので、答えづらいと感じて、沈黙しているのは相手の時間を奪います。
折角のアピールタイムなんですから。
・ツッコミに対して打ち返す方法
面接官も人間です。自分が体験したやり取りを紹介します。
面接官「なぜウチの会社なの?」
じぶん「個別説明会の先輩社員紹介に来られていた先輩方が仕事についてイキイキと話されていて、先輩方のようになりたいと思えたからです。」
面接官「ああいうのに呼ばれるのはねえ、人事が優秀なひとを選んでるんだよ?」
じぶん「それは他の会社も同じかと思います。いろんな個別説明会に参加しましたが、数ある中でも1番イキイキと仕事についてお話をされていました。ですので、自分も是非この会社でそんな尊敬できる先輩方のいる雰囲気で働きたいと感じました。」
面接官は以外とフランクな口調です。志望度の低い学生をはじくためです。こちらがしゃべり始めた瞬間に相手の目の色が変わります。騙されないように。
面接では、突っ込まれても、有無を言わさず面接官を納得させられるような返しが必要になってきます。
一朝一夕では身に付きませんので、まずは上手くいっている人の真似から初めてみてください。
・ツッコミに対して打ち返された話
いつかの私が大手銀行の面接受けたときの逆質問を紹介します。
当時、世の中について何も知らない自分にとっては非常に勉強になりました。
面接官「さいごに、何か聞きたい事は無いですか?」
わたし「あります。銀行は中小企業にお金を貸し、返せないとわかった途端に、貸すのを辞めますが、それにより、経営者の生活や自殺に関して、どうお考えですか?」
面接官「そもそも私たちが運用をするためのお金はお客様から頂いています。それを融資という形で審査した中小企業経営者に利子付きでお貸しをしている。
でも、経営者が返済できなかったら、お客様の預金やお客様の生活はどうするの?私たち社員とその家族の生活もあるよね。同じことだよね。」
銀行マンで上にのし上がるための口の上手さとは、こういうことかと
肌身で感じました。
こんな質問をしてしまった当時の自分を説教したい気分です。
職種研究不足が露呈し、何のアピールにもなっていません。
面接する度にこちらから、逆質問する機会があると思いますが、
こういった場面で面接官を唸らせるよい質問をすることは非常に難しいことです。事前に質問は考えておいて、社会人の先輩方の返し方に注目して見てください。
7.面接では嘘でも、「第一志望(群)です」
面接ではよく聞かれる質問があります。
企業もお金をかけて採用活動をしていますから、採用人数に満たなかったら当然困ります。そのため、すぐ辞めてしまう恐れのある新人社員や内定辞退を防ぎたいのです。
ですが、第1志望の会社に確実に入るために、戦略的に、滑り止め企業の内定を勝ち取ることをしなければなりません。会社から見れば、いろんな企業から欲しいと思われている学生ほど魅力的に映ることはありません。
ですので、「弊社の志望度を教えてください」という質問に対して、間違っても「第5志望です。」というように本音を言ってはいけません。
たとえ志望度が低くても、相手が納得できる根拠を持って、
「(リアルな感情を込めながら)第1志望(群)です。」
と言ってください。
そんな人の道に反したことなんてと思う純粋な心の持ち主は、大人になりましょう。明らかにバレるような嘘はいけません。
合わせて、
と聞かれるでしょう。
この子の話が一貫しているかを見るためです。
企業選びの軸(タテマエ)が大手志向なのに、中小企業の面接官に対して「第一志望です」というのは矛盾していますよね。
企業選びの軸(タテマエ)は、柔軟に受ける企業に合わせて使い分けてください。
他に受けている企業も、馬鹿正直にさらけ出す必要はないのです。
同じ業種の会社だけ2社くらい名前を出しておきましょう。
嘘も方便なのです。
面接官の目の前で答えに詰まってはいけません。
面接官に納得してもらえれば結果オーライなのです。
柔軟に受け答えをしましょう。
また、面接官が納得できない一貫性が無い発言はいけません。
中小企業の中にも、素晴らしい会社はたくさんあります。例えば、世界で見ても珍しいニッチな加工技術をもっている会社があります。
そういった技術に触れたり、ニッチな加工技術を利用した新規商品開発の仕事に携わるには、他の大企業では決してできません。
ただし、そういった新規開発のような仕事を新人にすぐ回してくれるような、若手育成や若手のチャレンジ精神を気にしてくださるような考えが浸透している職場であることは事前に確認しておく必要があります。
少し、話が逸れましたが、まとめると、
「他企業ではやれない、そこの企業でしかできないこと」と「自分のやってきた経験からその職場でやりたいこと」を結びつければ、
自ずと、面接官を納得させることのできる根拠を持って「第一志望(群)です。」と伝えられるようになります。
コラム④聞こえの良い言葉たち
いろんな企業の説明会に参加すると自分が何をしたいのかわからなくなります。特に、コンサル業界なんかの個別説明会では、人事部が選りすぐりの優秀な社員を出してきて華麗なプレゼンを披露させます。
聞こえの良い言葉ばかり
地味な中小メーカーではそんなアピールをしません。
要するに、企業も自社をできるだけよく見せようと1を10にも100にもして伝えます。
(ちなみに言うと、聞こえの良い言葉に対しては、実績の数字を人事に質問すると良いです。その言葉を使ったのはそちら様なので、説明責任があります。アピールも兼ねて詳しく質問をしてやりましょう。
「新規事業開発」で言うと、「若手が新規事業開発の部署に毎年何人配属されていますか?」と聞きます。
「グローバル人材の育成」なら「平均何年目の社員が海外出向されてますか?」、「毎年何人の従業員が海外出向されていますか?」などです。
間違っても「TOEIC受けた方が良いですか?」とか会社HPを見ればわかるようなことは決して聞かないように。
(逆質問でも同様。面接官に質問の意図がわからない、リサーチ不足と思われたら終わりです。)
まあ、こういう質問に限らず、
人事部社員の必殺回答である
「部署によります。」
で返されることが多々あります。
こちらも困りますね。会社の比較をしたいのに。。
もし、学生からの質問に対して、誠実に回答をしてくれる方であれば、そんな方が勤めているそこの会社は信用できるかもしれませんね。
8.企業選びの軸の本音とタテマエ
大事な話をします。
企業選びの軸には、建前と本音があります。
企業を選ぶ上で、これを混同してはいけません。
それぞれ私の例で説明していきます。
まず、自分の企業選びの軸(建前ver)は3つありました。
面接のときに答えるアピール用になります。
人それぞれその人の今までの人生によって基準は変わると思いますが、
3つ考えられたら、面接対策として、理由となるエピソードを考えたり、自分でツッコミをいれておきます。
次に、企業選びの軸(本音ver)です。
これは、私の場合、ホワイト企業である条件になります。
こちらは、建前と被っても構いません。
まず、数字で判断できるところに関しては、四季報を買ってください。
数字は嘘をつきません。これ以外の方法があるのなら教えてください。
6つ条件がありましたが、妥協ライン(優先度)は決めています。
この条件は、人に依るので自分で考えましょう。
逆に、こだわり過ぎても「内定」が取れなければ、意味がありません。
あなたがやるべきなのは、実際に内定をとることであって、会社の選り好みをすることではありません。
そして、どれだけ妥協できるかが、あなたの持ち駒の数に影響します。
既に内定をもらっている企業があればそこがあなたの基準となります。
あとはわらしべ長者戦略です。
最後に、あなたは決断をしなければなりません。
後悔しない決断をするために、常にいろんな切り口で会社を見ながらも、
理由を持って、本当に自分が譲れないことと、妥協できることを明確にしましょう。
9.さいごに
今、私は、社会人をやっていて思いますが、可愛げとか、素直さのある新人と一緒に働きたいと感じます。
面接は、顔が整っているかどうかは関係ありません。愛嬌なのです。
世の中には、多くの学生が、
就活という人生の重大なターニングポイントで、
就活の最短ルートと正しい戦略を知らないがために、
方向性を間違え、内定が取れず、人生を棒に振ってしまいます。
そんな悲惨な取り返しのつかなくなることになる前に、
当時、私が知りたかったことをすべて、お伝えしました。
いま現在、面接連敗に苦しむすべての就活生に向けて、
・失敗に陥らないための具体的な方法
・マニュアルにならないための差別化
・最短で内定を取るための戦略
にこだわり、本書を書きました。
皆さんがどうか悔いの無い就職活動ができて終われることを望んでおります。
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