明治の請取状
田中平吉から田中まつに宛てた封筒に入っていたものである。手紙がなく、佐々木家宛の請取状だけが入って残っている。請取状の名前は孝次郎、梅吉とあり、田中平吉が娘まつに託したものなのか、後で封筒に紛れ込んだものなのか分からない。
丸に大の字は、日本橋大伝馬町4丁目にあった大丸のことだろうか。孝次郎と梅吉から佐々木家に出した代金14円5銭の請取書である。品名の黒朱子は光沢のある濃黒色の繊維である。博田(博多?)、朱珠は、どんな品なのだろう?
【宛先】
神田区西小川町一丁目三番地
佐々木様御内ニテ おまつとの
【差出】
田所町十九 田中平吉
七月十八日
【本文】
記
金五円六拾銭
博田半■ ■
同六円也
朱珠半■ ■
同弐円四拾五銭
黒朱子半■ ■
一■拾四円五銭
右之通 正に請取致也
三月壬子二十八日
大に丸 下■ 孝次郎 梅吉
佐々木様
別口
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