おっさんがスナックで歌うべき曲 PART1

 とあるnoteのユーザーが、おっさんがスナックやカラオケバーで歌う曲について実に的を得た面白い記事を書いていた。

 聴き覚えのない昔の洋楽、若者に寄り添った流行りのPOPS、さては感情の入りすぎたエレファントカシマシ 等々  全てノーグッドだと。

 おっしゃる通り、全くの同感である。

 会社の飲み会の2次会、ホステスとのアフター、後輩と一杯やっている時、カラオケボックスでなくてもマイクを握る機会は季節に一度や二度はあるだろう。

 そんな時のおっさんの選曲は非常にセンシティブかつ、ナイーブな選択を迫られる。

 音痴かどうかは個人差が大きすぎるのでこの際どこかに置いておいて、真剣に考えてみよう。

 かくいう俺もおっさんに片足を突っ込んでいる年齢なのでこの問題は私的にも解決をしておきたい問題だ。

 まず大前提として、昭和生まれの男よ 何かの間違いで誰かにカラオケボックスに誘われたとしたらそれはキッパリとお断りをしろ。
 
 おそらく、何をどう歌ったところで絵にはならない。おっさんが狭い個室で膝を突き合わせて歌を歌ってみたところで少し息が臭くなるだけだ。

 ここでの話はスナックやバー等の不特定多数の耳がある状況での選曲についてだ。

 いざ選曲に入る前に必要な要素をピックアップしてみよう。

 1、大人の男としての余裕
 2、若者に迎合してはいないが、否定もしないというフラットな心持ち
 3、年相応の落ち着き
 4、曲自体の耳あたりの良さ
 5、場を盛り上げる必要もないが盛り下げてもいけない
 
 これぐらいが揃っていれば文句ないのではないか?
 いや、しかし、よく考えると干支が回るほどに歳が離れた若い男にどう思われても知ったことではない。
 大切なのは干支が回ろうが回るまいがその場に居合わせた女性にどう思われるかということだ。 

 どう考えたってそうだ、若い男の前で渾身の歌声を披露したところでその場の勘定は俺がするわけだし、せいぜい「めっちゃ渋いっすね!かっこいいですよ!」と言われるくらいで、そんな台詞で腹は膨れない。

 女性に 「あら、素敵じゃない」 と思わせれようものならひょっとしたら頬にキスくらいはしてくれるかもしれないじゃないか。

 よし、そういうことなら5つの項目では不十分だ。6つめの項目につけたそう。

 6、大人の色気   

 頬にキッスを、叶うならば一夜のときめきを と願うならばこれが最も必要だ。

 400字程度で決着がつくだろうと思って書き出したら、何だか熱が入ってきてしまっている。

 必要な要素が出揃ったところで、選曲は次回に持ちこそう。
 
 おそらく誰しもが悩みながらも、くだらなさすぎて向き合ってこなかったこの問題は俺が引き受けた。

 おっさん、もう大丈だ。俺に任せろ。

 

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