(ネタバレ注意)小林さんちのメイドラゴン(感想)2020年だから感じたこと

※この記事にはアニメ小林さんちのメイドラゴンのネタバレが含まれています

アニメ小林さんちのメイドラゴンとは?

アニメ小林さんちのメイドラゴンとは、京都アニメーションさん製作、2017年1月から4月期に放送された、クール教信者さん原作による漫画を原作としたテレビアニメーションです。

あらすじを説明すると、システムエンジニアとして勤める小林さん(女性)の元に、ある日突然、玄関先にドラゴンが現れ、次の瞬間、ドラゴンがメイド姿の美少女に変え、「メイドとして働かせてください。」と言い出して、、そこからドラゴンと人間の”異種間生活”が始まる。と言うのがイントロダクションです。

社会は”異物”を好まない

この物語は、基本的に主人公の小林さんとそのメイドであるドラゴン娘のトールとトールと同じドラゴン達が、人間の姿に変身して人間社会の中で日々のなにげない生活を描いているが、その中で、今の社会の問題に問いかけるようなテーマにも挑んでいます。

この物語では二つの世界が存在しており、ドラゴン達は元のRPGの様な世界からきており、作中には5名(5体)のドラゴンが出てくるが、主人公である小林さんのもとで働いているメイドのトールについては、基本的に人を見下していたが、小林さんに出会い、下等で愚かだと思っていた人間の中にも自分にとって”特別”な存在である者もいると思えるようになっていきます。

しかし、第2話の中で、小林さんとトールが一緒に商店街を買い物している中で、一つの事件が起こります。
近くでひったくりが発生し逃げ去ろうとする犯人に、トールが本来のドラゴンの力を発揮して素早く追いつき一撃をくらわします。

画像1

あまりの高速移動と犯人が床にめり込むほどの力を見てしまった商店街の人達の間で、一瞬、場の空気が凍り付きます、小林さんの「これ空気ヤバイ、、、」というセリフの後小林さんがトールの元に駆け出そうとしたその瞬間、周りの反応が歓喜に代わります。

このシーンでは、明らかに人では発揮しえない力が発揮され目撃者の中で、トールを”異物”として認識してしまう時間が生まれてその空気を感じとった小林さんはあのセリフを言ったのち、駆け寄ろうとするが、結果的には悪党を倒した英雄として、歓迎されました。(それまでのトールの商店街の人に対しての人付き合いが良好であったことも作用してるとは思いますが、)人間が、社会を形成している中で、無意識のうちに考えてる”普通”とゆうものからあふれた瞬間に感じる空気と恐怖、のちのシーンでもトール自身が言っていた「あの時怖かったです。」という言葉が物語っています。

第4話では、トールを追いかけてこっちの世界に来た、カンナ(北欧の民族衣装の小学生位の)ドラゴンが来て、小学校に通う為に必要になる道具を買いに行くエピソードで、学校指定の体操服と上履きを買うために訪れたお店で、このような会話がなされます。

小林「こうゆうの(上履き)はみんな一緒にしておかないと。」

トール「どうしてですか?」

小林「差異をなくすためだよ、男子も女子も日本人も外国人も関係なくみんな一緒、それが大事」

トール「みんなと違うとどうなるんですか」

小林「排除される、、、事もある、ドラゴンはそうゆう事ないかもしれないけど、人間は”異物”を好まないんだ」

トール「愚かですね」

小林「愚かだと思う、でもみんな怖いんだよ、”普通”と違うものって。」


このあとに、トールが第二話で経験した商店街のシーンの回想があり、トールがぽつり、「なんかわかります。」とつぶやきます。

ドラゴンが怖いもの、現実の人間だって怖い

実際の社会では、ドラゴンというものはいませんでも、僕らが知らず知らずのうちに”異物”として、扱ってしまっている存在の人たちって無意識か意識的はさておき、心当たりがあるとおもいます。学校という小さな組織であれば、クラス内の空気の読めない奴や、なんのなく気に食わないような奴それらを排除するが如く、いじめが始まる。

社会でいえば、LGBTQ+の人や、障害を持った方を見た目や考え方が違うからと言って、職場内で、”はぶ”いたり、待遇に差をつけている。 海外で言えば、黒人の人を「あいつらは何をしてくるかわからない」といって迫害をしている。 最近で言えば、コロナウイルスに感染した人をいじめ、家族も含めて悪い噂を流される

怖いから、わからないから、じぶんは関わりたくないから”異物”は排除するその流れが加速している世の中で、ただ、メイドラゴンのドラゴン達のように、なにげない生活を送りたい人達はあなたより、もっと怖い思いをしていると想像できる人が、自分を含め増えていけばいいと小林さんちのメイドラゴンをみて感じました。

ちなみに、

小林さんちのメイドラゴンは、基本的にはコメディーです、上で、出てきたトールやカンナちゃん以外にも、元の世界で、秘宝がある洞窟を守っていて、こっちの世界に来てゲームにハマりネトゲ廃人化するファフニールさんや、ファフニールさんと同居している小林さんの職場仲間兼メイドオタク仲間の滝谷さん、セクシーすぎる見た目のケツァルコアトル(通称ルコア)さんとか、ルコアさんを呼び出した、魔法使いの末裔の翔太君、カンナちゃんのクラスメートの才川さん、自称トールのライバルを名乗っているドラゴンのエルマ(自分が一番好きなキャラクターです。)と個性豊かな面々が、ドラゴンの価値観と人間の価値観の違いを感じながらも楽しく生活していくアニメですので、是非ご覧ください

自分的にコメディー回としては、第8話(エルマ初登場回)と第10話(老人ホーム回)がおすすめです。あと5人(5名)のドラゴン(ちょろゴンズ)がうたうエンディング曲(イシュカンコミュニケーション)もいい曲なので、歌詞に注耳して聞いてください、補足が長くなってしまってすみません

ご拝読ありがとうございました。















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?