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みちのそら [ぷち日本紀行7] 浅間山
さて、このぷち旅も終盤です。明日以降は宮崎へ帰るための移動日なので、実質この日が最終日。
草津温泉で1泊した後、翌日は浅間山へ向かいました。
浅間山は標高が2568m、草津と軽井沢の境界にある火山です。
関東で有名な山と言えば、榛名山とか赤城山があると思いますが、私のイメージでは断トツ「浅間山」です。
子供のころ学研の漫画か何かで火山噴火の話を読み、その中で紹介されていたのが北海道の昭和新山と、関東の浅間山でした。
それ以来ずっと昭和新山と浅間山を見てみたいと思っていたのです。
昭和新山は3年ほど前に夢が叶いました。
岡山に居たころ、信州はちょくちょくうろついていたのですが、どうしても中央アルプスや北アルプスが中心となり、浅間山にはなかなか出会う機会がありませんでした。半世紀を経てようやく夢が叶ったわけです。
想い続けることは大切です。
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浅間山
思っていた通り、素晴らしい威容です。
古代より数々の噴火を繰り返し大きな被害を出してきた山ですが、それゆえに神聖さと畏怖を強く感じます。
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近づくと大迫力。
噴煙がもくもくと立ち上っていて時折ガスの臭いが漂い、不気味なパワーを溜め込む様子は、まるで生き物のようです。
素晴らしい!
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浅間山ふもとから白根山方面を見る
浅間山からは軽井沢へ南下して、そこから西へ、旧中山道の国道142号を通ってビーナスラインへ上がります。
ビーナスラインを走るのは15年ぶりくらいでしょうか。
この北の終点付近には美ヶ原高原美術館があります。今回は訪れませんが、私が最も好きな美術館のひとつ。
この美術館は標高2000mの高原に、現代芸術を敷き詰めた広大な美術館です。
昨今の芸術は、ひたすらカネの価値を求める芸術です。
少なくとも私にはそのようにしか見えません。
戦場の壁に落書きをして価値を高めたところで、そんなうさん臭い芸術に注目するのは芸術を投機として見ている者だけです。
現地で家族や友人が殺されて必死で生きている人がその落書きを見たら、「あー素晴らしい芸術だ」などと思うのでしょうか?
しかしカネに目がくらんでしまい、落書きされて大喜びするような恥ずかしい関東の自治体もあります。その様は、まさに今の世を現わしているでしょう。
ひたすらカネの価値を求める現在の芸術スタイルにウンザリしたら、ぜひ訪れてみて欲しい場所がこの美術館です。
「なんじゃこりゃあああ!?」っていう素晴らしい芸術が、美ヶ原高原美術館にはてんこ盛りです。
作品を目の当たりにすると、想像力がフル回転する。そんな素晴らしい芸術作品がたくさんあるのです。面白いったらありゃしない。
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閑話休題、少々話が逸れました。
ビーナスラインで風景を少し楽しんだら、2日前に通過した諏訪湖へ戻ります。
諏訪湖の南にある原田泰治美術館を訪れました。
原田泰治は日本を代表する風景画家であり、日本各地のふる里の風景を、少しコミカルな画調で描いた人です。
たぶん、誰もが一度は見たことがあるのではないかと思います。
少しばかり時間が足りず、多数の作品を駆け足で鑑賞しましたが、本当に素晴らしい作品でした。かなりおすすめです。
ところで、彼のようなスタイルをナイーブアート(素朴画)と呼ぶそうですが、私は少し違うのではないかと感じています。
そういったジャンルには納まらない、彼固有のスタイルだと思っています。
この日は岐阜県の恵那まで一気に走り、宿泊しました。
天候にも恵まれ、とても充実した一日でした。
[8へ続く]
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旅館にて
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