ヒグマと、木々のない世界。
理想的な距離感とは。
野生動物を被写体に撮影活動を続けていると、
そんなことをふと思うことがよくある。
撮影において、最も良い写真という形の残せるのは
どれくらいの距離感か。
もちろん、その意味合いも強いが、私の場合
いかに相手の存在を感じられるか。
という、観察者、自然愛好家としての感覚も多分に入ってくる。
2012年の夏に撮影を始めて以来、
知床半島で、川や森など見通しの効かないフィールドに
単独で入り、ヒグマたちの表情を間近に見てきた。
その時の被写体との視線のやりとりの経験は
今でも僕の写真の大切な要素になっているが、
それだけではない他の何かを、求めていた部分も
当時からあったのだ。
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