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こんな夢を観た。 誰もが見染めるような、しあわせな家族の夢だ。川べりで、ひそやかな蛍…
こんな夢を観た。 梅の花がさきわう季節に、わたしはおんなの春を迎えることになる。梅東…
こんな夢を観た。 双ツ子が居る。 わたしの眼の前には、かあいらしい双ツ子が正座をし…
こんな夢を観た。 窓がある。窓を開ける。窓を開ける。窓を開ける。窓を開ける。窓を開…
こんな夢を観た。 ごう、ごう。六畳一間の窓のお外から、ゴウ、ゴウと、恐ろしい音が聴こ…
こんな夢を観た。 わたしが慈しむべき妹と、この憂き世と似ているようで、あんまりにも似…
こんな夢を観た。 わたしは高校生だった。ちいさな学校の、弓道部に所属している。 部長はほんとうの部長ではなく、仮初めの、シラヌイ部長というかただった。其処は何処にでも在りそうな、何処かの片田舎だ。此処に住まうわたしたちにとって、ほかの街に較べて分かりやすい特長と云えば、踏み切りが多いと云うことくらいだった。 ガアドレールに鎖された小径を歩行く。わたしは、学校に到着くまえに誤って小石を蹴って、道路のほうへ弾き出してしまった。小石のゆくえは、わからない。 わたし
こんな夢を観た。 悪魔のこえが聴こえる。わたしを悪魔と称ぶこえだ。わたしを悪魔と称…
こんな夢を観た。 或る午下り《ひるさがり》、昭和時代の池袋駅で、わたしは不死身だっ…
こんな夢を観た。 この夢を観るのは二度目だ。おんなし夢を、もう一度眺めることになる。 …
こんな夢を観た。 星が蕩ける小夜があるとすれば、或の刹那だった。 くるみ割り人形…
こんな夢を観た。 さようならをするために首を吊る夢だ。私はおとこで、おんなで、おとな…
こんな夢を観た。 だれかの鼻歌に騙されて、迷子になった。トゥルル、トゥルル。舌を丸め…
十三番は、しあわせの鏡合わせだから、しあわせなゆめに振ります。もうすこし。もうすこし。