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身近なお魚を食べよう

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地元で手ごろな値段で購入できる美味しい魚や水産加工品を紹介しています。
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#エッセイ

【エッセイ】似たもの夫婦の、石川県の日本酒飲み比べ晩酌

 残業を終えて退社の準備をしていた時、「急遽残業になった」と夫からメールが入っていたことに気が付いた。  夫婦共働きの我が家。二人とも残業になった日は、どちらか先に帰るほうがスーパーに寄ってお惣菜を買うというのが最近の暗黙のルールである。了解、買い物して帰るねと返信して私は自宅近くのスーパーに寄った。  しかし、いつもならお惣菜が充実しているその店のお惣菜売り場は、昨日は売れ行きが良かったのかすでに棚は閑散としていた。  ならば焼いてすぐに食べられる魚を買って帰ろうと鮮魚コー

【エッセイ】イメージをアップデートしてゆこう

 2月12日。  建国記念の日を挟んだ三連休の最終日、夫婦で岩手県までドライブに出かけた。目的地は、大船渡と陸前高田。  朝9時過ぎに自宅を出て、一般道を走ること約3時間。最初の目的地・大船渡市の大型商業施設「キャッセン大船渡」に着いたのは、ちょうどお昼時だった。  まず最初に入ったのは「かもめテラス」。銘菓「かもめの玉子」でお馴染みのさいとう製菓さんの総本店である。  大船渡の、というより岩手県を代表する銘菓の一つとして知られている「かもめの玉子」は、もちろん宮城県内でも

ナメタガレイの煮付と光のページェント

 先日、近所のスーパーで北海道産の子持ちのナメタガレイを買ってきた。  子持ちの大きな切身が3切入って1,300円。一日の食費を1,500円でやりくりしている我が家の晩酌のお供としては贅沢なお値段の品だが、こちらは晩酌用では無い。年末年始用である。  宮城県内、特に仙台では、年末年始にナメタガレイの煮付けを食べる風習がある。  上記リンク先にも記載のとおり、年越し魚としてナメタガレイを食べる風習は割と最近のものらしい。また、宮城県内全域の風習というわけでは無く、主に仙台で

ちょいと96.2km先のところにある道の駅まで酒と魚と器を買いに行ってきたら晩酌が天国になった

 勤労感謝の日だった昨日。通常であれば祝日は夫婦揃って休日なのだが、ここ最近忙しい日々が続いている夫は昨日も仕事だった。  「休みなのに、お弁当ありがとね」  いつものようにお弁当を作っていると、夫が申し訳なさそうにそう言う。  「こちらこそ、毎日お仕事ありがとね。今日は一人で休んでてごめんね。」  そう答える私。  「気にしないで、ゆっくり休んでてね。」 と、夫。  「うん、最近ちょっと疲れてたから、今日は家でゆっくりさせてもらうね。」  そう答えた私だった

好きなものが増えるということ

 昨夜は夫が北海道産の氷下魚(こまい)の一夜干しを買ってきてくれた。  北海道で生まれ育った私にとって、氷下魚は子供の頃から馴染みの味である。一夜干しを焼いたものは晩ごはんのおかずに、乾物の氷下魚を毟ったものはおやつとして食べていた。  それが北海道だけの食べ物だと知ったのは、ずいぶん大人になってからだったように思う。  今では北海道内の各空港のお土産物コーナーはもちろん、北海道が誇るコンビニエンスストアチェーン・セイコーマートでもマヨネーズ付きのむきこまいが販売されている

北海道・余市のニシンは酒にもごはんにも合う美味しさでした

 今年の大型連休、夫婦で出かけた場所の中で、自宅のある宮城県南部からの移動距離的に一番遠かった町は、北海道の余市町(よいちちょう)だろう。  ニッカウヰスキー蒸溜所見学は予約制のため、今回は外から眺めたのみ。  代わりに、「道の駅 スペース・アップルよいち」を少しだけ見学。  久しぶりの行動制限の無い大型連休ということもあってか、観光施設はどこも家族連れで大にぎわい。  やっと人が戻ってきて良かったね、と思いつつ、けれどパンデミック以前から個人的に混雑は苦手なので人の少な