思いがけないスタート

昔から物書きが好きであったためいつかはこうして自分の思いなどを書いてみたいと思っていた。
日々の忙しさの中で「後でやろう」と放置していた私だが、思いがけない「モノ」の訪問によって本格的にこのプロジェクトがスタートするのはなんとも皮肉なことだと思う。

その「モノ」とは、みなさんもよくご存知の、そう、3年ほど前から世間を大きく騒がせているあの「ウイルス」がとうとう私の身体の中にもやってきたというわけだ。
異国の地で生まれたのか、誰かの手によって作られたのか、はたまた偶然に出来てしまったのかわからないこのウイルスが今や地球上の至る所で猛威を振るい、人から人へと感染し、とうとう私の身体にも入ってきた。

ことの始まりは職場である。
出来る対策は全てしていた。
だが出来ることには限度がある。
そして私はとうとうこのウイルスを身体に迎え入れることになったというわけだ。
初めに「陽性」という文字を目にした時に、私はなんとも言えない気持ちに襲われた。
先ほども書いた通り、このウイルスは遠い国からやってきた。
「テレビで見ていたあのウイルスがいろんな人々の身体を伝い遂に私の身体にも入ってきたのだ!」
と不謹慎ながらも少々このウイルスの生命力に感動もしたりした。
私の場合、幸いなことに熱などに悩まされたのはたったの2日ほどで、家族の勧めですぐに宿泊療養施設へと収監され思いがけない「ホカンス」が始まってしまったというわけである。

そんなこんなで、私は今ホテルの部屋に座り、色々な思いが巡るこの頭の中を整理すべく、この強制療養隔離中にとうとう自分のやりたいことの一歩を踏み出せたのである。
そんな思いがけないスタートではあったが、せっかくなので日々心や頭で思い巡らせていることをこの場で綴っていきたいと思っている。

中には共感できるもの、できないもの、怒りを覚えるもの、クスッと笑ってしまいそうになるものなど、さまざまな感情が生まれることと思うが、あくまでも一人の未熟な人間が考えていることや、経験していることをただ書き連ねているだけだということをご理解いただけると幸いである。



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