東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ(千葉・舞浜)宿泊記*2015年5月
すべてにストーリーが隠れている、夢から醒めないホテル
「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」は、東京ディズニーシー(以下、TDS)のパーク内にある唯一のホテルです。
外観は、車寄せのある正面玄関は荘厳で風格のある雰囲気ですが、
TDS側から見ると、南ヨーロッパの港町をモチーフにしたテーマポート「メディテレーニアン・ハーバー」の街並として風景に溶け込んでいます。
館内も、ロビーの吹き抜けのドーム天井や、ルネサンス様式のだまし絵の装飾など、古き良きイタリアの建築様式を取り入れてあり、一歩足を踏み入れるとクラシカルでエレガントな空気に包まれます。
当日はTDSで朝から思いっきり遊び、午後3時に一度チェックインのためにホテルへ。パークからだと、「ホテル&パーク・ゲートウェイ」という宿泊者専用のエントランスがあり、ここからパークとホテルの行き来ができます。
レセプションの前にはたくさんの宿泊客がチェックインの順番を待っていましたが、スタッフのオペレーションがしっかりしていて、混乱することなく大変スムーズにカウンターへ案内されました。
客室へ向かうエレベーターに乗ると、ミッキーマウスの声で「1階に着いたよ!」「5階に到〜着〜!」など教えてくれて、テンションが上がります。子供だけでなく、乗る人みんな思わず声マネをしていました。
[客室]トスカーナ・サイド トリプルルームにチェックイン
今回一番安いカテゴリーの「トスカーナ・サイド」スーペリアツインルームを公式サイトから予約していました。トランドルベッド使用にて大人3名で宿泊予定でしたが、GW明けの平日で、いくらか空室があったのか、チェックインの際にトリプルルームへアップグレードしてもらえました。
スーペリアルームが37平米に対し、トリプルは43平米あり、幅120cmのレギュラーサイズベッドが3台横並びに配されていてもなお、とても広々としています。
ただ、先述した通り、ヨーロッパの街並を忠実に再現した建物のため、窓のひとつひとつが小さく、また安全のため10センチ程度しか窓が開かない構造になっているので、開放感には欠けます。しかし、ここに宿泊するゲストのほとんどが昼間はパークに遊びに行っていると思うので、採光という点ではそれほど気にする必要は無さそうです。
「トスカーナ・サイド」は、TDSパーク内が見渡せる「ポルト・パラディーゾ・サイド」の裏側になるので眺望は劣りますが、TDSのエントランスと地球のオブジェ「アクアスフィア」が見えて、パーク内にいる気分は十分味わえました。
冷蔵庫にはホテルオリジナルラベルのペットボトルの水と、缶ビール、缶ジュース、ウイスキーのミニボトルが入っていますが、水も含めてすべて有料です。
冷蔵庫の上部のカウンターにはコーヒーとお茶が用意されていて、こちらは無料です。ポットにはあらかじめ浄水が入っています。空になっても、洗面所の水も同じ浄水とのことなので、そちらの水を使うよう案内されました。
ベルサービスのお姉さんに、「ミラコスタの館内と客室内にもたくさん[隠れミッキー]が潜んでいるから見つけてみてくださいね」と言われ、いくつかのヒントをいただき探してみましたが、大人でも宝探しの気分でついつい一生懸命目を凝らしてしまいます。
意外と難易度の高い隠れミッキーもいて、見つけたときのスッキリ感がたまりません。また、ベッドカバーや壁紙などいたる所にピノキオ(原作がイタリアの物語なので)の登場キャラクターたちの絵がさりげなく描かれています。
ちなみに客室の玄関廊下。ここに描かれているミッキーは「これは模様であって隠れてはいないので、隠れミッキーではない」とのこと。むずかしい…!
アメニティは歯ブラシ、シャンプー・コンディショナー、バスジェル、カミソリ、ブラシなど一通りあり、ミッキーとミニーのかわいい絵が描かれた缶ケースには綿棒や脱脂綿、シャワーキャップ、ヘアバンドが入っています。しかし、人数分あらかじめ用意されているのは歯ブラシのみです。フロントに電話すれば持ってきてくれるようですが、せっかくホテルオリジナルのパッケージで記念に持ち帰られるようにもなっているので、変にケチらず初めから人数分置いてくれてもいいのにな…と感じました。また、化粧水などのスキンケア用品も用意が無いので、女性は各自持参することをおすすめします。(「スペチアーレ・ルーム&スイート」カテゴリーの部屋には化粧品セットが用意されているようです)
バスルームはトイレと別になっており、一般家庭のお風呂場と同じ感覚でファミリーでも使いやすいと思います。バスルームの扉には、水回りということで磨りガラスでピノキオの登場キャラクター・金魚のクレオが描かれている可愛い演出もあります。
[館内]滞在中に必要なものからお土産まで揃うショップも
館内には自動販売機は無いので、部屋で飲むお酒やお菓子類などはホテル内ショップ「ミッキランジェロ・ギフト」で購入しました。
パーク内でも買える人気のおみやげがセレクトされているほか、ホテルミラコスタ限定のオリジナル商品も数多くあり、その他、ドリンクやカップ麺、簡単な日用品なども揃っていて、コンビニとしての機能も果たしています。こちらは23時まで開いているので、パーク閉園後でもゆっくりお買い物できます。
また、ミッキーが扮したミケランジェロならぬ“ミッキランジェロ”が内装を手がけたという店内には、描きかけの天井画や、画材道具がいっぱい乗った足場など、ストーリーを感じる装飾が施されているので、つい商品ばかりに目が行ってしまいますが、店内の内装にも注目です。
[食事]海の中をイメージしたレストランで朝食
朝食はホテル内の地中海レストラン「オチェーアノ」にてブレックファストブッフェをいただきました。宿泊プランには食事はついていなかったので、別に公式サイトから予約を入れました。
店内は奥に広い造りになっていて、海の世界を表現した流線型のインテリアで、ここでもディズニーの夢の世界が広がっています。
洋食と和食があり、その他サラダバー、フルーツ、パンコーナー、目の前で焼いてくれるパンケーキなど、種類はまずまず豊富です。しかし、取り立てて特徴的なメニューなどは無く、味ともにごく普通のホテルの朝食ブッフェ並でした。
チェックアウトは12時です。朝イチからパークで遊びたい人は早々にチェックアウトを済ませてしまうかもしれませんが、朝食をいただいた後も部屋でのんびり寛げて快適でした。
接客は一流ホテルの“きめ細やかなおもてなし”というより、やはりパークの延長のような“笑顔で楽しく”といった印象ですが、TDSの中にあるのだからそれは当然と言えば当然ですね。ホテルとしてのスマートさにはやや欠けますが、ホテルに戻ってもパークで味わってきた高揚感が醒めないためのさまざまな工夫や演出は、さすがです。ディズニーマジックを存分に堪能しました。
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