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別邸蘇庵(熊本・南阿蘇)宿泊記*2019年4月

阿蘇の自然の恵みを満喫しのんびり過ごせる離れの温泉宿

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今回宿泊した「夢しずく温泉 別邸蘇庵」は、熊本・南阿蘇の「ホテル夢しずく」の別邸という位置付けで隣接している、全室離れ形式の宿です。8棟に16室ある客室はそれぞれ部屋のコンセプトや間取り、専用の半露天風呂の設えに違いがあり、好みに合わせて予約時に部屋を指定することができます。今回は数寄屋風の平屋造り「安曇野」というお部屋に宿泊しました。

[客室]満開の桜が迎えてくれる離れのお部屋

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「安曇野」のお部屋は、ダブルベッドを備えたベッドルームと、8畳の和室がある和洋室タイプで、窓辺に半露天の温泉風呂が配された間取りです。

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畳が縁のない琉球畳のためすっきりとした印象で、フローリングのベッドルームとの相性も良く洗練された雰囲気です。

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16室ある客室すべてから雄大な阿蘇山が一望できますが、この部屋のみ、目の前に大きな桜の木があり、桜で眺望が遮られてしまいます。が、私が訪れた時はちょうど桜が満開を迎えており、咲き誇る桜を独占し“花見風呂”が堪能でき、とても贅沢なひとときを過ごせました。

桜以外の時期で、阿蘇山の眺望を重視する方は他の部屋を選ばれたほうが良いかもしれません。

[温泉]部屋の半露天風呂でゆったり、大浴場も利用できます

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客室専用の半露天風呂は能舞台をイメージしたという檜造りのもので、天井からは御簾の飾りが下がっています。部屋に入った時点で浴槽は空になっていて、洗い場にあるボタンを1回押すと、適温の源泉が浴槽1杯分注がれるシステムになっていました。ボタンを連続して押せば掛け流しのお風呂を楽しめるし、入りたい時にその都度新しいお湯に入れ替えることもできます。大人2名で入っても余裕のある大きさの浴槽ですが、給湯も排水も勢いが良く、10分足らずでお湯が満たされるので、お湯を入れ替える際の時間のロスはあまり気になりませんでした。

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泉質は少しとろみを感じるまろやかな重曹泉で、古い角質を取り肌を柔らかくする「美人の湯」と呼ばれているそうです。

尚こちらの宿の宿泊者は、隣接する本館の「ホテル夢しずく」の大浴場も無料で利用できます。

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敷地内を歩いて2〜3分の距離ですが、フロントに連絡すれば車でも送迎していただけるので、夜間や天気の悪い日なども気軽に出向くことができます。

[食事]特産だらけの熊本食材をたっぷり堪能

食事は、夕食・朝食とも部屋食です。チェックイン時に決めた時間の少し前に部屋の電話に連絡が入り、お酒の注文などもこの時にしておきます。時間になると和室の座卓にセッティングが始まります。

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離れ一室一室に配膳するため、コースの料理は1品ごとに運ばれるのではなく、前半と後半、大きく2度に分かれてテーブルに並びます。

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有明海の幸や馬肉のお造り、地元高森の清流で育ったヤマメの塩焼き、テーブルで釜から炊き上げる阿蘇米など、熊本の特産食材をたっぷり楽しめます。

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特に印象的だったのは、メインの熊本ブランド和牛「和王」のすき焼きで、繊細なサシの入った肉は、甘みがありとろけるような味わいでした。 


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離れ形式で客室露天風呂を各部屋に備え、部屋食だったこともあり、滞在中は他の宿泊客と顔を合わすことが一度もありませんでした。また、翌日の観光スケジュールを伝えていたところ、混み合う10時半のチェックアウトを私のスケジュールに合わせて11時に延長してくださったり、送っていただいた際も目的地の一心行公園に一番近い場所で降ろしていただいたりと、小規模な宿ならではの細やかな気配りを感じました。家族やカップルで記念日などに滞在するといい思い出になりそうですし、ほぼ誰とも会うことが無いので、一人旅の初心者でも気楽に過ごせるかと思います。

スタッフはどの方も温かく気さくで、地震の話になると身をもって体験した防災の豆知識などを聞かせてくださいました。周辺地域はまだまだ通行止めの道路や、一部不通となっている鉄道があり、完全な復旧とまではいっていませんでしたが、阿蘇のカルデラに囲まれ、美しい清水があちこちで湧いていて、のどかな自然の風景に心が癒されました。季節を変えてまたぜひ訪れたいと思いました。

※写真と内容は2019年当時の情報です。ご了承ください。



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