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海の旅亭 おきなわ名嘉真荘(沖縄・恩納村)宿泊記*2017年4月

沖縄と北海道の競演がユニークな、沖縄初の和の旅亭

今回訪れた「海の旅亭 おきなわ名嘉真荘」は、沖縄・恩納村の東シナ海沿岸を通る国道から山側に少し上った小高い丘の上にあります。「沖縄初 和の旅亭」というコンセプトで、2016年12月にグランドオープンした宿です。チェックイン時間ほぼぴったりにレンタカーで到着したら、スタッフの方がすでに外で待っていましたが、バレーサービスはなく、荷物を車寄せで降ろした後、車は自分で駐車場に入れました。

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エントランスを入ると下足場があり、そこで館内スリッパに履きかえ、ロビーにてチェックイン手続きを行います。

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ウェルカムドリンクは沖縄のサンピン茶と、北海道のスイートポテトのお菓子でした。こちらの宿は、北海道の旅館「森の旅亭びえい」の姉妹館ということで、ロビーの棚に飾ってあった陶磁器も、北海道と沖縄の焼物が交互に配置されていました。

[客室]海が見渡せるナチュラルなテイストのお部屋

こちらの宿は全25室で、「オリジナルルーム」(21室・44平米・洋室)と、「モダンルーム」(3室・68平米・和洋室)、「スイートルーム」(1室・95平米・和洋室)の3タイプがあり、今回は「オリジナルルーム」に宿泊しました。

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客室は、玄関を入ると手前にベッドルームがあり、その奥の窓辺がリビングになりますが、リビングはベッドルームより一段低くなっていて、ベッドに横たわっていても外の景色がよく見えるよう設計されています。

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洋室という設定ですが、天井や柱、床にナチュラルな色合いの木がふんだんに使われていて、壁もザラっとした感触の砂壁風で、さらに玄関とベッドルームの間や、風呂場との仕切り戸が障子というのもあり、和モダンな雰囲気です。まだほのかに新築の匂いが残っています。

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浴室は大きな窓を開け放つと半露天風呂になり、晴れていれば窓の外に広がる沖縄の青い海を眺めながらお風呂を楽しむことができます。

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一人で入るのにちょうどいい大きさの陶器風呂で、温泉ではありませんが、蛇口のひねり具合で温度を調節するタイプではなく、壁の給湯パネルで温度設定ができたので便利でした。

[大浴場]温泉ではないものの眺望抜群でのんびりできます

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こちらの宿には大浴場もあり、客室風呂と同じく温泉ではありませんが、大きな窓から美しい紺碧の海が眺められて、湯加減も良く、思いがけず長湯をしてしまいました。客室すべてに半露天風呂が付いているのもあってか、大浴場で他の宿泊客と会うことは一度もなく、滞在中いつ行っても貸切状態でゆったり過ごせて快適でした。

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タオルは脱衣所に用意されているので、部屋から手ぶらで行くことができます。しかし館内着の作務衣にポケットが無いため、いくら手ぶらとはいえ、部屋のキーや財布・携帯などを持って出るので、少し不便を感じました。尚、女性客には、部屋に館内用のかごバッグが用意されていましたが、ちょっとした小物を入れるには大き過ぎて、結局ほとんど使いませんでした。

[食事]北海道&沖縄 美食のコラボが楽しい!

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食事は全面の窓から海が一望できる食事処「海の坊」にていただきます。

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こちらの食事処では、宿の親会社の本拠地・北海道から直送される食材と、沖縄の地物食材が楽しめます。

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焼きズワイガニの後に、アグー豚のローストが出てくるなど、交互に展開されるご当地メニューが楽しく、どちらも新鮮で質の良い食材を惜しみなく使っていて、とても美味しかったです。数千キロも離れた美食の競演は、この宿の一番の持ち味ではないでしょうか。

食事の最後には料理長がテーブルまで挨拶に見えられ、料理に対する誇りと自信を感じました。ただ、配膳してくださるスタッフによるメニューの説明が、どれもあっさりし過ぎていて、もう少し北海道と沖縄という両極のユニークさを魅力的にプレゼンテーションしてくれれば、食事をエンターテインメントとしてもっと楽しめたような気がします。

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また、食事処のインテリアが殺風景で、せっかく新しくて綺麗なのに、ガランとしていてシンプルというより物寂しい雰囲気だったのが、ややもったいなく感じました。

オープンしてまだ半年もたっていなかったので、館内はピカピカで気持ちよく、全体に木のぬくもりを感じ、静寂に包まれ落ち着いた雰囲気の宿で、 “南国リゾート沖縄”のイメージとはまた違った個性を感じました。沖縄のホテルに付き物のプールやプライベートビーチはありませんが、そのような大規模リゾートホテルより、和風旅館のきめ細やかなおもてなしを好む方にはおすすめです。

また、インテリアや館内BGMなどについては、沖縄カラーが極力抑えられていて、個人的にはもう少し沖縄らしさを感じるあしらいがあってもいいかな?と思いましたが、もう何度もリゾート体験をしてきた沖縄リピーターにとっては、いつもと違う気分で沖縄旅行が楽しめるのではないかと思いました。

※写真と内容は2017年当時の情報です。ご了承ください。

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