見出し画像

谷川の湯 あせび野(静岡・湯ヶ島温泉)宿泊記*2019年1月

川のせせらぎに癒される、居心地のいいハイセンスな宿

今回宿泊した「谷川の湯 あせび野」は、中伊豆・天城湯ヶ島温泉の宿です。玄関前に車を止めると、すぐにスタッフが乳母車のような籐のかごのカートを押して出迎え、荷物を手際よく乗せてロビーへと案内してくれました。

画像1

ロビーは上階まで吹き抜けになっていて、天井まで高さがある大きな窓からは、猫越川の流れと対岸の自然林が一望できる、とても解放感のある心地良い空間です。

画像2

こちらでお菓子とお茶をいただきながらチェックイン手続きをします。

[客室]専用露天風呂がついた広々とした和洋室

画像3

全18室ある客室は、客室棟とフロアによって間取りが少しずつ異なり、私が今回泊まった和洋室「木の蔵」タイプは、玄関を入ると手前に7.5帖の和室があり、その奥にツインのベッドルームがある間取りです。

画像4

ベッドルームは、和室から階段で2段ほど下がったステップダウンフロアになっており、天井が高く、広く感じました。

画像5

窓辺には源泉掛け流しの専用露天風呂と、川を見下ろすテラスがあります。

画像6

露天風呂は無双窓で囲われており、開かれた眺望ではありませんが、冬場など寒い時には窓を閉ざし内風呂風にすることもできます。

こちらの宿は、自家源泉を5つも所有し豊富な湯量を誇るため、客室の洗面所の湯水も、汲み上げたままの温泉水を使っているそうです。そのため飲用はできませんが、冷蔵庫に2リットルボトルの天然水が無料で用意されていて、思う存分、湯上りの水分補給ができます。

[温泉]大浴場から部屋風呂まで、多彩な温泉を源泉掛け流しで

パブリックスペースの温泉は、大浴場が2つと予約制の貸切風呂が4つあります。客室露天風呂、大浴場、貸切風呂、すべてのお風呂が川に面していて、常にせせらぎをBGMに湯浴みが楽しめます。

画像7

大浴場の野天風呂「世古の湯」は、猫越川の流れに沿うように横に長い広大な岩風呂で、一晩中利用できます。シャワーブースが屋内と露天を合わせて10個ほどあり大人数で入っても十分広々していますが、客室に専用温泉があり、無料の貸切風呂もあるためか、いつ行ってもほぼ貸切状態でした。(大浴場は撮影禁止の貼り紙がありましたので写真はありません)

画像8

貸切風呂の「かざはや」は3〜4人で入っても余裕があるほど大きな椹(サワラ)材の浴槽で、大きな窓を開け放すと露天風呂気分で対岸に広がる緑の眺望を独り占めできます。

画像9

貸切風呂「やませみ」は客室風呂より一回り大きな岩風呂、

画像10

「やませみ」の隣にある「かわせみ」は伊豆石を使った八角形の浴槽で、いずれも半露天となっています。

この他、空き状況の都合で今回は利用しませんでしたが、「猫越川の寝湯」もあり、滞在中バリエーション豊かに温泉が堪能できます。これら貸切風呂の予約はチェックイン後、内線電話もしくは部屋に備え付けてあるタブレット端末から操作でき、部屋で落ち着いて入浴時間の計画が立てられたのが良かったです。

[食事]おいしく、美しく、品のある懐石料理

画像11

夕食は、1階にある個室ダイニング「旬香団人倶」にていただきます。年が明けて間もない時期でしたので、先付けではお正月らしい食材やあしらいも感じられました。

画像12

印象的だった料理は“かきフライとカキフライ”で、これは一つの皿に特製オイスターソースをかけた牡蠣フライと、果物の柿に衣をつけて揚げたフライが乗っている、2つの “かき” を楽しむメニューです。柿のフライは初めて食べましたが、熱で果実の甘みと柔らかさが増し、衣のサクサク食感がアクセントとなり、甘美な味わいでした。

画像13

画像14

和食器、洋食器とも上質でセンスのある器ばかりで、盛り付けも美しく、美味しい料理をさらに魅力的に引き立てていました。


画像15

こちらの宿は共用スペース、客室、お風呂、インテリアや装花など、すべてにおいて洗練されていて、それでいて気取りがないところが好印象でした。

画像16

フロントにあったダイナミックな活け花やロビーの調度品から、廊下の途中にさりげなくあしらわれた飾りまで、トーンがうまく調和していて、設備などの経年の老朽さえ味わいに感じさせるほどで、宿のどこにいても居心地が良かったです。

シンプルながらも非日常の心地よさを感じることができました。お正月休み期間だったこともあり、家族客が多いように見受けられましたが、大切な人とゆったり時間を過ごすにはぴったりの宿だと思いました。

※写真と内容は2019年1月当時の情報です。ご了承ください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?