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玉峰館 (静岡・河津) 宿泊記*2015年9月

いいお湯と、いいお料理、双方をふんだんに堪能できる宿


今回宿泊した「玉峰館」は、伊豆半島の東、河津町で大正15年に創業したという老舗の旅館。天城峠を越えて、海に出る直前の住宅街の中にあります。

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駐車場の横の門をくぐると、丁寧に剪定された植栽に、広々とした美しい池の、見事な日本庭園が目に入ってきます。

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入り口のすぐ横には源泉の櫓があり、勢い良く湯気が上がりつづけています。この宿は、インテリアデザイナー・内田繁氏のプロデュースにより2013年に全館をリニューアルしたとのことで、大正時代から続く伝統を大事にしながらも、全体に洗練された空間が広がっています。

[客室]和モダンの落ち着いたお部屋

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今回泊まった客室は2階の「和洋室」。深紅をアクセントにした和風レトロなインテリアに、クイーンサイズのベッドが2つ配された38平米のお部屋です。

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窓からは庭園が一望でき、夜にはライトアップもされてとてもいい眺めです。

[温泉]3つの自家源泉から掛け流しの温泉が

こちらの宿は、敷地内に3つもの源泉を持っています。2つの大浴場と、3つの貸切風呂を有しており、それぞれの源泉から引かれているものや、3つの混合泉など、泉質も少しずつ違っているようです(いずれも無色無臭なので明らかな違いは私には分かりませんでした…)。

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大浴場は夜と朝の男女入れ替え制、貸切風呂は予約制ですが空いていれば滞在中何度でも利用できます。予約の内線をした際に「全部のお風呂に入りたい」旨を伝えると、スタッフの方が夕食や朝食の時間をふまえて、時間帯をいろいろと提案してくれました。

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貸切風呂は、陶器風呂、岩風呂、噴湯風呂と、それぞれ趣きが異なる個性豊かな内装で、タオルもアメニティも揃っているので、部屋から手ぶらで行っても大丈夫です。タオルは今治のタグがついた、ふかふかな純白の上質なもので、お風呂に入る度、常に新しい状態で使えて贅沢な気分でした。

[食事]「新日本料理」と銘打った美しい料理がぞくぞく

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夕食は、メインダイニング「六感」にていただきます。カウンター席をお願いしていたので、料理人の方たちが盛りつけをしている様子などを臨場感たっぷりに見ることができ、素材や調理の詳しい話も直接聞けて勉強になりました。テーブル席からは庭園が見渡せてゆったり食事ができるので、好みに合わせて席をリクエストすると良いかと思います。

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お料理は、地元伊豆産の魚介類を中心に「新日本料理」と銘打ったコースが供されます。「和」にこだわらず、ジュレを使ったり、白身のお造りにパクチーのきいたエスニックなたれをつけたりと、ひとつひとつのメニューに「美味しさ」だけでなく「楽しさ」も感じます。調理法や食材の組み合わせでこんなにも美味しく頂けるのかと感心してしまう料理ばかりでした。

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〆に出された「淡路産焼き鱧ごはん」は、食べきれなかった分をおにぎりにして、夜食として部屋に運んでいただけます。

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魔法瓶の水筒に入っただし汁も添えられていて、お茶漬けとしていただくこともできます。

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1階には蔵を改築したバーがあり、宿泊客には一人一杯ドリンクサービスがあります。ちょうど奥の囲炉裏がある座敷席が空いていたので、畳の上でゆったりとカクテルをいただきました。

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朝食も同じくダイニングにていただきます。テーブルの真ん中に七輪が置いてあり、ここで干物でも焼くのかな?と思っていたら、なんと海苔を炙るためだけに用意されていたものでビックリしました。朝からなんとも優雅な気分になれます。

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食後のデザートと飲み物は、庭園に面したテラス席に場所を移していただきました。

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訪問したのは夏の終わり頃だったので、庭園には緑が生い茂り、池にはアメンボの波紋がうっすらと描き出されていましたが、秋が深まると紅葉がさぞ美しいのだろうと思います。近くの川沿いには河津桜の並木もあり、四季折々の景色が楽しめそうです。季節を変えてまた是非再訪したいと思いました。

※2015年当時の情報なので、現在と多少異なるかもしれません。ご了承ください。



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