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45歳で急に体と心が壊れた。

ずっと「なんかしんどいな」という感覚はあった。30代後半ぐらい、40に入ってぐらいだろうか。けれど、2人の子どもに恵まれ、夫との仲も悪くなく、いちおう好きなことを仕事にできて、住む家があって、ひと月に服や美容にかけるお金も少しばかりあって。不満なんて特にないと思っていた。「ない」というより、不満なんて言えない人生だろうという感覚。SNSを見れば自分よりも大変そうな状況の人はたくさんいて、自分ぐらいのしんどさは誰もが抱えていて、実際、自分はこれまで乗り切れていたのだろうから、多少無理をしても乗り切れると思っていた。

それが突然、2024年1月の後半。突発性難聴になった。

いつも通りの日だった。テレワークの夫とお昼を買いに外に出て、スーパーに入って少ししたら、体がなんだかずん、と急に重くなった。「なんだろう?」と思いながら帰宅してから吐き気がして、夕方にはめまいもし出した。翌朝になっても治らないので近くの耳鼻科に行って耳の検査をしたところ、「聴力が落ちている」「おそらく突発性難聴だろう」と言われて薬を出され、数日後には総合病院への紹介状を書かれた。吐き気とめまいがひどくて、正直ここらへんの記憶はあんまりない。

それから吐き気とめまいは治ったものの、けっきょく左耳の聴力は下がったまま今も元通りにはなっていない。

なんでこんなことになってしまったんだろう。

自分の五感のひとつがある日突然衰えたというショックに、自分自身の健康に対する信用はガラガラと一気に崩れた。その絶望感は心にも影響して、私は眠れないし、食欲もわかないし、絶えず不安がつきまとう状態になった。

マジでなんでこんなことに。

それまで特に健康に自信があったわけではないけれど、生まれて45年間、自分の体と心とはそれなりに付き合ってきたはずなのに。

そこから、私が自分の体と心について本気で向き合う日々が始まった。

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