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想像力の彼方

人の想像力と
その彼方に連れて行かれる夜を
過ごしました。
テルです。

「どくんご」という劇団の
公演を観てきました。

テントを立てて、日本中を旅公演で回っておられる劇団です。

ずいぶん長いことされています。
私はおそらくですが、10年程?前にその存在を知り、大阪に来られる度に観てます。

今回、予約は発売後に即完やったそうで、
今日は当日券に並ぶ方も大勢いて、
お席は超満席でした。
どくんごさん、
この形での最後の公演となるそうです。

始まる時に、まず初めて観る方に向けて説明があります。どくんごさんには、具体的な「物語」はありません。え、どんな話なの?と考えてみようとすると、???になるかもなので、物語を追って観なくていいんだよ。と最初に伝えてくれます。
なので観る側の私たちは、ただ目の前で起こっていること、放たれた言葉、流れてきた音楽を受け取って、そっと心に染み込ませたり、いやなら受け流しておけばいいのです。
どれであってもいいのです。

ざっくり言うと、出演者1人1人の、一人芝居パートみたいなんが、それぞれあります。
それぞれ、全部意味が分かりません。

そして全員でやるパートもあります。
それも意味は分かりません。

それでも、
その訳のわからぬ可笑しみは凄く可愛らしく、こらえきれず笑ってしまうのです。
その怒りは深く。
私の心はザワザワする。
そして、その喜びは弾けまくって、こちらまで浮き足立ってしまいそうになって。
最後に哀しみは、
自分に絡みついて離れないけど、
いつしかそれは解き放たれて大海原に
遥か彼方の銀河の中に
溶けていくんだよ。みたいな。

あくまでも感覚的なものだけど。

そんな気持ちになる作品です。 

想像力で、目の前に広がる何かを見せてくれて
さらに、そのずっと先まで飛んでいった景色、世界を見せてくれる、そこに連れて行ってくれる、みたいな……そんなやつです。

私は、お芝居を観て、
物語や演出や、役者の芝居に、とても感情移入して涙することはよくある方なんだけど。
この空間にいること、この想像力の海に、宇宙に放り出されて、何を受け止めても何を感じてもいいよ、君は自由だよ、と言われてるみたいになって、演劇の素晴らしさを浴びて涙が溢れることがある。
(↑この感覚も私的には正確には言えてはないんだけど)

どくんごは、正に後者の方です。

素晴らしいなあ。
演劇凄いなあと感じるやつです。

良き夜、時間でした。

フライヤー いいよね。


テントの入り口。ふふ。



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