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希望(日記66)

私が苦境にいたとき、言われたくなかったことがある。「これもいつか報われるから」。じゃあもしそのいつかが来なかったら、今の私はただ無意味になるの?

未来を信じられなくなるほどの苦境にいるとは、私の周りの人は思わなかったのかもしれない。でも、そうだった。希望が欲しいと私は思った。正確には「希望を持ちたい」とまた思えるようになろうと考えた。それは「もう希望を持てない」と思うようになった私が苦闘の中で編みだした希望を持つためのトリックだった。

おかげさまで、あの頃のような状態では今はない。私は乗りこえられたのだと思うし、そのときの苦労が報われたところもあると思う。でも、そうでなかったとしても、あの時の私は勇敢だったと思う。