勇気爆発!
現在放送中のアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』を観た。噂に違わぬおもしろさだった。
この作品の世界観は、おおむね、我々の世界に軍用ロボットをプラスしたようなものだ。自衛隊やCIAといった、実在の組織名も出てくる。
主人公のイサミも、自衛隊に所属する人物である。模擬戦では非常に優秀な成績をおさめながらも、普段のふるまいはクール。
キャーイサミサンカッコイイーとなるわけだが(?)、なんとここが(いまのところ)彼の活躍のピークである。
その後、謎の機械生命体が突如地球に落着し、余裕のないまま実戦に突入する。
そこでイサミは戦果をあげられないどころか、そもそも恐怖で動けないという、勇気のなさを露呈する。
なんやかんやあって、謎のしゃべる巨大ロボット・ブレイバーンに救われるのだが……。
と、ここまでが第1話の内容だ。で、特に問題なのは第2話。
イサミは、第1話でブレイバーンとともに危機を救ったにもかかわらず、スパイ疑惑をかけられてしまうのだ。
なにせ、敵とおなじ機械生命体であるブレイバーンが(初対面なのに)(一方的に)イサミとなかよくしているのである。怪しまれるのも無理はない。
このことにより、なにも知らないのに水責めの拷問を受けるハメになる。
で、やっと仲間が助けにきたと思ったら、またブレイバーンに乗せられて戦いに駆り出される。不憫すぎる。
Twitterのトレンドに「イサミかわいそう」というワードが入ったのも納得である。
で、このアニメでいちばんヤベーのがブレイバーン。コイツがめちゃくちゃ気持ち悪い。
まず、基本的に人の話を聞いていない。
初対面のはずのイサミの名前をなぜか知っており、理由を問われても「私の名前はブレイバーン」と自己紹介しはじめる。
ブレイバーンとの会話は、意思疎通がとれているように見えて、その実態はドッジボールじみたものが少なくない。不気味すぎる。
次に、イサミへの愛情が重すぎる。
第1話時点では、口調がややねっとりしていたり、イサミに初対面らしくないふるまいをしたりする程度。違和感は覚えるが、まあミステリアスなロボットだなあ、で済む範疇である。
しかし、第2話がヤバい。
ブレイバーンに疑念を向けながらも対策会議をおこなう自衛隊やCIAの面々に対し、脈絡もなくイサミへの愛を語りはじめるのだ。めちゃくちゃ気持ち悪い。
まずChapter1の「出会い、そして結ばれるふたり」からはじまるのだが、Chapterがどこまであるかは不明である。そもそもイサミとは別に結ばれてはいない。 めちゃくちゃ気持ち悪い。
その際、イサミへの感情を、やたらと官能小説じみた表現で語るのもめちゃくちゃ気持ち悪い。
中に入ってくれただの、イサミが操縦桿を上下するたびに私も上下するだの、めちゃくちゃ気持ち悪い。
さらに、「イサミに一目惚れして『乗ってほしい』と強く感じ、彼はそれに応えてくれた。これが結ばれるということか」(意訳)という話もする。
が、イサミにはこのタイミングで乗らないという選択肢はなかった。乗らなければほぼ確実に死ぬのだから。
それを自分への愛だと受け取るのがストーカーじみていて、めちゃくちゃ気持ち悪い。
ちなみに、公式サイトの好きなもの欄には「イサミ」と書かれている。なんというか、凄味を感じる。めちゃくちゃ気持ち悪い。
そんなめちゃくちゃ気持ち悪いブレイバーンと、第1話のクールさを早くも崩壊させられたイサミは、今後どうなってしまうのか。
気になりまくりなので、ぜひとも最終話まで見届けたい。
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