「せっかく」はメトロシティのスクラップ
最近、夜寝るのがめちゃめちゃ早い。
晩ご飯食べて、子どもとお風呂に入ったあと、子どもが眠るまでいっしょに布団に横になってるとぼくも寝ちゃうのだ。
ほんとは、子どもが寝た後、リビングに這い出してからのおとなの時間を楽しみたいのだが、ここ1週間ぐらい連敗している。寝かしつけ後に布団から脱出できない。
夜、寝落ちせずにいられたらやりたいことがたくさんある。でもそれが何もできずに翌日を迎えること1週間だ。これはもどかしい。
だが昨夜、ようやく無事布団から脱出することができた。
それで気づいたが、時間あっても特にやりたいことなかったわ。
いや、録画したドラマみたり、子どもの観察日記をつけたり、おいしいツマミとともにお酒を飲んだり、やりたいことはあるのだけど、そんな満を持してやりたいことだっけ? ってなった。
そんなハードルのタスクはないのである。「せっかく寝落ちしなかったのだから」というバイアスが、やりたいことをなぎ倒す。
いいのだ、本当は。とくになんも派手なことしなくて。リビングでだらだらスマホみているだけでもいいし、とりあえずつけたテレビを眺めているだけでも良い。ぼんやり心の向くままにすごす時間を楽しめればそれで良い。
ようやく得られた時間で最初におこなうことは「せっかく」という名の廃車をいかに早く鉄パイプでばらばらに破壊するかというカプコン・アーケードゲームのボーナスステージめいた作業だ。
せっかくの時間なのだから何か有意義なことをしようと考えた場合、そうして踏みだした足の先にあるのは、底なしのブラックホールだ。
有意義なことってなんだろうと考えはじめると、だいたい最終的にはそもそも宇宙とは何なのか……みたいなことになるからだ。
余暇くらい適当にすごそう。しあわせは空腹から満腹への遷移の摩擦だ。意味や意義じゃなく感情や情動で、ひとときをすごそう。
そんなことを考えながら、昨夜はずっとリビングの床にねそべってごろごろしていた。布団の中か外かの違いしかないな。
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