「東京ゴールドラッシュ」読んだ次の日に会社を辞めて相場の世界に飛び込みました

私が相場の世界に入るきっかけとなったのは間違いなくベン・メズリックが書いた「東京ゴールドラッシュ」を読んだのがきっかけです。
社会人3年目で課長になり全く何の成果も出せないまま降格し悶々としていた日々でした。
悶々としてたのは降格したからではなく入社した瞬間からなんですね。
「雇われる」ということにものすごく違和感があった私はずっと遊び半分でしごとをしていたようなところがありました。
が、この本を読んで肚を決めることが出来ました。

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概要
エリート米国人青年がバブル後の日本で就職。言葉も通じぬ見知らぬ異国で商習慣の違いやヤクザ、水商売、風俗にもまれ、いつしか東京のトップ・トレーダーに成長していく。27歳で60億のボーナスを手にし引退するまでの「ワイルド・イースト」の日々。在日外国人トレーダーの生態を暴くハードコア・金融ノンフィクション。

ベン・メズリックと言えば「ラスベガスをぶっつぶせ」のほうがよほど有名だろうと思います。
ただ私が響いたのはこっちでした。
右も左もわからない若造が全く知らない東洋の国にやってきてあらゆる圧力に揉まれながら大金をさらってアメリカへ帰っていく。
まさにヘッジファンドカウボーイのお話。
100人客を獲れば100人に損をさせて会社の売上としていくしょうもない金融営業マンをやっていた私には「顧客のお金が増える」可能性が1ミリでもある仕事は本当に輝いて見えました。
万に一つでもいいから俺はこの世界に賭ける、というそれくらいの気持ちで会社を辞めたのを昨日のことのように思い出します。
辞めると伝えたあの時「お前の言っていることはナンセンスだ」と言った営業本部長は後に証券会社の社長になりましたが、5年後、私は彼に自分の仕事の取引先を紹介できるまでになっていました。

映画の版権を確かケヴィン・スペイシーが買ったことでも一時期話題になりましたがなかなか具体化しないうちにケヴィン・スペイシー自身のとんでもないセクハラ事件でもうほぼ実現不可能となったろうと思います。

本の出来としては正直良くないんでしょう。
それは他の金融ノンフィクションと比べても明らかです。
でも、私の心に火をつけたのは紛れもなくこの本です。
何度読み返したか分かりません。
ハートに火をつけたい人にはお勧めです。




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