「良い戦略と悪い戦略」戦略と示されているものの大半は戦略ではない。


概要

■世界的な戦略の研究者による第一級の著作!
だが世の中の「戦略」のほとんどは、戦略の体を為していない。本書の目的は、「良い戦略」と「悪い戦略」の驚くべきちがいを示し、「良い戦略」を立てる手助けをすることにある。著者ルメルトは世界的な経営学の研究者を表彰するThinkers50に選ばれた人物であり、長年にわたって戦略を研究してきた第一人者。本書は超一流の著者による「経営戦略」の書だ

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良い戦略と悪い戦略、というタイトル通り、悪い戦略とは何か?という解説が冒頭から続きます。
「問題は多くの人が戦略と戦略目標を混同していることだ」
「悪い戦略の特徴は分かりきったことを必要以上に複雑に見せかけること」
「最後のひと踏ん張りをひたすら要求するだけのリーダーは能力がない。効果的に頑張れる環境を作り出すのがリーダーだ」
「悪い戦略は良い戦略を練り上げるためのハードワークを自ら避けた結果」
「無闇に高い目標を掲げ最後の責任は自分がとる、というだけではなく近い目標を設定してチームが動けるようにすることがリーダーの大切な使命」

徐々にいい戦略とは何か、という方向に向かっていくのだがここで分かりやすかったのがカルタゴの名将ハンニバルの話だ。
「ハンニバルは選択をしたのではなく全軍の動きを設計したのだ」
「設計とは最適な組み合わせを探すこと」

ウィンドウズのまさに基本戦略が下記であるというのは恐れ入りました。ユーザーフレンドリーとは言い難いけれども(笑)
「マイクロソフトは常にプログラムを変えている、ウインドウズは動く標的なのだ」

今自分が考えていることが単なる標語なのか、それとも本物の戦略なのか・・・
本書を読めば分かってしまいます。



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