【全文公開】河野太郎デジタル担当大臣への抗議文

河野太郎衆議院議員(デジタル大臣、デジタル行財政改革担当、デジタル田園都市国家構想担当、行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣)へ

抗議文

先日、12月5日の閣議後記者会見にて、現行の紙の健康保険証を2024年秋に廃止してマイナンバーカードと一体化する政府方針について「特に問題があるとは今のところ思っていない」と貴殿が述べ、変更しない意向を改めて示したとの報道を閲覧した。
「特に問題があるとは今のところ思っていない」と貴殿は述べているが果たして本当にそうであろうか?
今年、6月9日の閣議で個人情報保護委員会の昨年度の年次報告決定時点でマイナンバーに関連する個人情報の漏えいや紛失が171件報告され、内、1度に100人を超える情報を紛失する「重大な事態」は36件で前の年度の4倍に増えたとのこと。
更には、厚労省が今年7月4日、「マイナ保険証」について、全国の健康保険組合などの医療保険者の約8・6%で不適切な確認方法で個人情報のひもづけが行われていたと発表。
確認方法が適切だったかどうか不明の保険者も約29・6%。
厚労省はこれらを合わせた計約4割の保険者に今月末までに再点検を求めた。
その2ヶ月後には再点検どころか総点検という事態に。
デジタル庁が今年、9月6日、相次ぐトラブルを受け実施するマイナンバーの総点検の対象は全都道府県、市区町村の19%にのぼる332地方自治体と発表。
マイナンバーと個人情報のひも付けに誤りの可能性がある事務作業を個別に調査。
その後、今年、11月9日時点で、マイナ保険証のひも付けミスがで8544件。
誤登録された公金受取口座にて、他人に情報を閲覧されたケースが215件が明らかになった。
デジタル庁は9月に把握してから約2カ月、公表していなかったとのこと。

現実は問題だらけではないか!

このような杜撰な運用が国民の不安と不信を招いている。
個人情報の取り扱いついて全く信頼できない。
最近では、今月12月4日、マイナンバーカードと在留カードの偽造で大阪市大正区の中国籍、無職の容疑者が有印公文書偽造と入管難民法違反容疑で逮捕されている。
自宅からはマイナカードの偽造に使う為と見られる台紙約750枚が見つかっており、容疑者も容疑を認めている。
こんな状況では、2024年秋に紙の保険証を廃止する事に全く賛同できない。
長年、安定した運用をしている従来の紙の保険証を廃止すべきではない。
口座や保険証等の゙個人情報に紐付けられているマイナンバーカードは気軽に持ち歩けるものではない。
マイナ保険証は暗証番号無しでも利用可能となっているとのことだが、それならば、従来の保険証のままで良いはずだ。
国民が求めているのは利便性だけではない。
安全性である.
安全な医療制度である国民皆保険制度こそ、我が国の誇りである。

来年秋の紙の保険証廃止で国民が一番心配をしているのは国民皆保険制度の廃止ではないだろうか?医療費無償化、社会保障制度の負担軽減となるならばまだしも、国民の医療費、社会保障制度の負担は増える一方ではないか!
小泉政権以後の自民党政治における、郵政民営化等の公営事業の民営化、規制緩和による国家資産、国家資源の切り売り、外資、多国籍企業の参入等、国民皆保険制度をはじめとする社会保障制度の廃止、民営化等を懸念する声は少なくない。

今からでも遅くはない。
貴殿は立ち止まる勇気を持つべきだ。
コロナ禍、そして、物価高によって生活が困窮している国民に必要なのはマイナンバーカードでも、マイナ保険証でもない。
消費税廃止(減税)、ガソリン税の減税(トリガー条項の゙解凍)や一律給付金等の幅広い経済支援策、社会保障制度の負担軽減である。
国民に必要な事は何もせず、国民が求めていないことをやるのは筋が通らない。
貴殿は、「総点検は順調、2024年秋の紙の保険証廃止は先送りしない、問題ない」と発言しているが、情報漏洩、誤った個人情報のひも付け、偽造事件、役所職員によるマイナポイント不正取得等といったトラブルか続出しているではないか!
特にマイナ保険証については、大きな総合病院ならば設備の導入が可能だろうが、開業医の小規模な病院、地方の僻地や離島にある診療所は設備の導入や運用が出来るのか?
少子高齢化の時代において、開業医や診療所の医師も高齢化している。
電子化、デジタル化してはならないものが世の中にはある。
それが保険証ではないか?
子供でも、老人でも、心身に障がいを持つ方々でも、妊婦でも、重症患者でも、停電時でも、大規模災害時でも利用できる紙の保険証、そして、国民皆保険制度は維持すべきである!

貴殿も、例えば電子マネーだけを利用して生活している訳では無いはず。
現金があって助かったということもあるのではないか?
紙の保険証も現金と同じく命綱である。
紙の保険証があって命が助かる場面を想像してもらいたい。

上記内容にもって、2024年秋の紙の保険証廃止に断固抗議、反対すると共に、マイナンバーカード、マイナンバー制度の廃止を求める。

日本未来会議会議については日本未来会議YouTubeチャンネルを参照されたし

https://youtube.com/@user-ls6lc2tg1o?si=iZIK-WB2rWrf0DHq)  

以上

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