第5回ポジショニング④

しつこくてすみません。またポジショニングです。だって大事なんです。
でもこんなに大事なのに、今まで教えてもらったことってありますか?たぶんあまりないんじゃないかと想像します。きっとポジショニング8割、その他2割、の「その他」の部分を教わってきたんじゃないでしょうか。ラッキーですね。ここでこの記事に出会えたんですから。というか、何かを感じてここまで読んでくださったみなさんの感性と行動力がすごいです。そして感謝します。ありがとうございます。


ポジショニングについて、何回かに分かれてしまったので、ちょっとここまでの話をまとめてみます。


まず「重心」です。重心が板の上にあることがポジショニングの最低条件です。
しかし「重心」の位置は体の形によって変化しますし、その体の形はターン中変化し続けるので、重心を板に乗せ続けるための動きをし続ける必要がある、つまり「バランス」をとり続ける必要があります。
この「バランス」をとるというのは、センスが必要です。なぜなら「重心位置」とは体の形から作られる総合的なものだからです。
これがいわゆる「勘がいい」とか「センスがある」とか言われるやつです。でも大抵の人はそんなの持っていない。

じゃあ僕みたいな凡人はどうするか。
「重心」ではなく、「体全部」を板の上に乗せる訳です。

それの重要なセンサーが「おしり」です。
「おしり」が板の上にあれば頭、胸、腰、体の重い部分は大抵板の上に乗ってきます。総合的な「重心」の話とは違ってこれは分かりやすい。おしりだけ感じていればいいからです。

前回の記事ではこの「おしり」を板に乗せるためのコツを紹介しました。

そこでちょっと疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
おしりが板からでないようにしゃがむってできねーよ、と。いつもより足首めちゃくちゃ曲がらないとだめじゃん、と。
そうなんです、いつもより足首を曲げないとだめなんです。
ん?この「いつも」よりっていつのことですか?

ちょっと話が逸れますが
僕たちの身体の動きは
「普段の生活の動き」と「スノーボードをする上での動き」との2つに分けられます。
例えば「普段の生活」では簡単にしゃがめるのに、スノーボードを履いてターンしようとした途端、しゃがめない、もしくは逆に膝を伸ばせない、なんて経験ありませんか?
これを僕は「スノーボード脳が動きの邪魔をする」と呼んでいます(いい名称募集中)。

また、これとは逆に
「普段慣れている姿勢」と「慣れていないけどターンで必要な姿勢」の違いもあります。
これは例えば「しゃがむ」ことに焦点を絞った場合
「イスに座るような姿勢」(慣れている)と
「バーベルを持ち上げるような姿勢」(慣れていないが必要)
との違いでもあります。
この辺の話は「スノーボード哲学」の章で掘り下げていきたいと思います。

さて、「曲がらない足首」についてです。
僕たちはついつい「しゃがもう」とする時にイスに座るようにしゃがんでしまいます。そしてその姿勢は足首が直角、つまり曲がっていない。おしりが板から出てしまうようなしゃがみ方です。これがまず一つの原因です。

そして、板を履かないとできるけど、履いたらできなくなってしまう。それはスノーボード脳が邪魔をしているからです。これが2つ目の原因です。

この辺りの意識改革が必要です。
素直に、おしりがでないようにしゃがみましょう。
ここまではできるはずです。
そしたらブーツを履いてみましょう。この時点でできない方は、ブーツのタンに自分の体重を預けるようにしゃがんでみます。もしくはおしりをつま先側に寄せるようにしてみてください。プラス筋力でブーツのタンをスネで潰しにいきます。
ここまでできたら、滑ってみましょう。
ここまでできたのに滑ったらできない方。スノーボード脳を解除しましょう。

解除の方法は、「ターンすることを考えないこと」です。

シンプルにその姿勢をとることだけ考えてください。
それだけやるんです。スノーボードをすることやターンをすることを考えないでください。
まるでいつもの生活をするようにその姿勢をとってください。
そう、一番最初に言いました。スノーボードは生活です。ライフです。人生です。

あなたにとって素晴らしいスノーボード人生になりますように。続く。








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