才能ない人を観察してどうやったらできるようになるか考えてみた

俺は「こいつガチで才能ねぇなぁ」というやつを知っている。俺のことだ。世の中の定番の成功法則は、「自分の苦手なことを捨てて、得意なことをやる」というのをよく聞く。自分もそれ最高だろうと思う。しかし、自分の場合は「すべてにおいて才能が無い」のだ。子供のころから何かが出来るようになった!と思えたことが一度もなかった。別にすごいレベルを目指しているのではなくて、普通の人が普通に努力したら到達できるレベルでも到達できたためしがない。

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なんとも暗い話なのだが、事実なので仕方がない。ただし、自分は落ち込んでいるわけではなく、「それがわしや」と思っているので悲しいとか卑下をしているわけではない。才能がある分野はあるにはあるのだが、それは「自分がやらない」分野だ。つまりコンサルティングとか、エバンジェリストとかそういう仕事で、それはそれで素晴らしいことなのだが、自分が子供のころからやりたかったこととは「自分が何でもいいから、できる人になる」ことなのだ。

だから、「自分で苦手なことを捨てて、得意なことをやる」という作戦をとったとしたら全てに苦手である自分は何もできなくなってしまう。さて、こいつをどうやったら出来るようにできるだろうか?何の才能もなく、人より常に3倍以上かかり、達成できない。これがロールプレイングゲームだったら明らかに成長性がなく、もう一回初めからやり直したくなるステータスだ。しかし、そんなやつをできるように出来たらかっこよくね?というのが自分の今の楽しみである。だから私は常にできる人を観察して、自分がなぜできないのかを常に観察している。最近新たな気づきがあったので、ノートに書いておきたい。

生まれて初めて「できるようになった」と思えたこと

もう49年生きてきて、最近生まれて初めて「出来るようになった」と思えたことがある。ギターだ。もう何十年も弾いてるけど全然うまくできなかったし、ずっとへたくそだった。今はプロレベルか?というと違うが、自分の中で、大体の曲は練習すれば弾ける。と少なくとも思えるようになったし、もっと上達したいからより細かいことに気を使っていこうと思っている。

人生でこんなことを思ったのは生まれて初めてだ。じゃあ、何十年もやってきてできなかったのに、ここ1年でそう感じられるようになったのは一体何だったんだろう?

愚直に言われたとおりに実行してみること

自分のいいところでもあるとは思うのだが、私は常に考えて行動している。常に自分で判断して自分でやろうとする。もしかすると、これが長年私が何をやっても「出来ない」大きな原因だったかもしれない。

昔はめっちゃ真剣にギターを弾いて練習していたけど、めっちゃ頑張ったけど、先輩にがっかりされてしまうほどうまく弾けなかった。今回振り返って考えると、なぜ出来るようになったかというと、ギターの先生にならって、愚直にいうことを実行したから。ということに尽きる気がする。先生に言われたアドバイスで特に有効だったのは、メトロノームを常に使って、自分がComfortableに弾けるスピードで弾くこと。というアドバイスで、振り返ると、自分が弾けなかった理由はこれに尽きるといっていい。ものすごーく単純だ。そして、今回はアメリカに来て、バンド仲間が欲しいから、真剣ではなくて、ゆるーい気持ちで暇つぶし程度に始めたものなので、今回はなにも考えずに先生の言うとおりにした。ただそれだけ。そしたらさっきシェアしたみたいな演奏が出来るようになった。

考察

ここから得られる考察は2つのポイントがある

人に教えてもらって、ノウハウを愚直に実行する。自分で考えない。
・アウトカムを急がない。すべてのものは時間がかかるものである。

最初のポイントだが、自分がベテランであろうが、何だろうが、うまくいってないものは「わかっていない」のである。そんな時に自分であーでもない、こーでもないと試行錯誤する。ところが「出来るようになってる人」は既に出来るのであるから、ノウハウがあるし、重要なポイントがわかっている。だから考えることがずっと適切だ。「守破離」という考えがあるが、初めてだけではなく、自分が上手くできていないことは、自分の考えを捨てて、まずは考えずに愚直に実行するほうがきっとずっといい。ここで下手に考えてアレンジするから、めちゃくちゃになって成功しないのだ。

例えばギターだと、自分は、うまくなるためには、速いテンポで練習しないといけないと思っていたし、ゆっくりから始めてもすぐに早いテンポで練習して、うまくならないとがっかりしていた。ちなみに、間違って弾くと、自分の手が間違った状態を記憶するので間違い続けるらしい。ゆっくりとしかし、完璧に。

あとは、「アウトカムを急がない」だ。私は元コンサルなので、短い時間で短い時間なりの成果を出すということを常に考えていた。しかし、これは「何かを身に着ける」ということについては、正反対とも言えるかもしれない。じゃぶじゃぶに時間を使っちゃえばいいのである。

アウトカムを急がない。じゃぶじゃぶに時間を使う

ギターでいうと、弾けてないのに、通常のテンポで練習して、それっぽくなったところで、実際は弾けてないのだからクオリティが低い。だから本人は引けた気がしない。次の曲に進んでも、レパートリーは増えるかもしれないけど、中途半端がもう一つできるだけ。

 ちなみに先にアップロードした曲は2か月練習にかかっている。すごく遅いテンポから練習して、少しづづ、すこしづつテンポを上げていって、同じテンポで弾けるようになってからも安定するように常に弾けるようになるまでものすごく遅いテンポでの練習とともにやってきた。普段の私とは正反対の行動だ。ここで学んだ仮説だが、どんな出来る人でも、実は「時間をかけたから」出来るようになっているのでは?ということだ。目の前の成果を焦らず、「自分が出来た」感覚になるまで、じっくり理解して、練習して、やれるようになって、そうやって、気になる部分の細かいところのクオリティを上げていくと、次にやるときは高度に理解しているので、やはり1日で弾けるとかにはならないかもしれないけど、「こうすればいける」という確信があるので、遅いテンポからゆっくり練習して、最初から成果が出なくても焦らなくなる。そんなループではないだろうか?

ギターの音をよくする方法

軽音学部時代に、ものすごーくギターの音がいい先輩がいた。自分のギターだろうが、ぞうさんギターだろうが、彼が弾くと珠玉の音が鳴った。あれな何だろうと思って、いろんな人に聞いたり、調べたりしてみた。そしたらそれに言及しているYouTubeがあった。その内容は衝撃的だった。今探したら見つからないがこんなことを言っていた。私は多分ピッキングかなとおもっていたのだけど、最初に言っていたのは、チューニングだった。論理的に考えると、音色とチューニングは関係なさげなのだが、人間の脳は、ピッチがくるっていると、音色まで濁って聞こえる。だから、実はチューニングがまず重要だ。確かこんなことを言っていたが、見てわかる通り、「音」に直接関係あるものが1つぐらいしかない。だか人間はこういうのがそろうと「良い音」に聞こえるのだ。

・チューニング(オクターブピッチの調節とかいつした?)
・リズムを正確にすること
・ノート、スケール
・固いピック、強く弾くこと
・強さ、弱さの調節
・ミュート
・ビブラート

ここからの学びは何だろう?私は「音」は「音色」をまずよくしようと思っていて、強く弦を弾いたりとか、練習していたでど、完璧にしたかったら、こういうのは、「きわめて総合的」なもので構成されていて、それぞれについてそれぞれ時間をたっぷりかけないと達成できないのだ。

私はプログラマだが、私が何か新しいものに取り組むときについつい「何かの成果を出す」ことに集中してしまう。「成果を出す」が優先だから、極端は話、StackOverflowで調べて、コピペに近いことをした方が「成果」が出るだろう。でもきっと毎回調べることになる。自分でコードを書いても、なんかうまい人と比べると雑だと感じる。きっとうまい人は、細かいことでも、「やり方」を調べるんじゃなくて、誰でも出来て知っていることでも、自分が知らなければ、試して、理解して、使えるようにするのだろう。時間をかけて。そうしていろいろ積み重ねた先に、「この人かっけー」みたいな技術力を持った人になるのだろう。

そこに至るのは小さな積み重ねだけで、天才でないとできないものではない。時間をかけることを恐れないのがよいのだろう。一つ一つ。

かずき師匠のメンタリング

先日大きな失敗をして、さすがに心が折れそうだったので、師匠にメンタリングをお願いした。自分と同じ状況で、師匠に私程度の知識しかないとしたらどうふるまうか?を観察したかった。今すぐ彼のレベルにはなれないので、そこは目指していないが、かずき師匠が、自分のレベルだった時に撮った行動や、思考パターンを教えてもらおうと思ったのだ。そして、最近学んだ「守破離」つまり、愚直に考えずにやるを実行してやろうと。

彼と一緒にトラブルシュートをやってみたのだけど、すべてが物凄くスムーズだった。彼でも間違うことがあるが、短時間に整理された状態で問題を解決して仮説を作った。正直「これが才能の違いか」と心が折れそうになったが、恐ろしいことに、彼がやったことはすべて「自分でも思いつきそうなこと」だった。ものすごいことではないのだ。なぜ自分は解決の方法を間違っていたのだろう。自分はあれこれ考えすぎの気がした。Factを積み重ねて、時間をかけて、英語も飛ばさずしっかり読んで(特に Closed issue は)焦らないのがいいのかもしれない。師匠は、一人でやってるときは、ラバーダックに話しかけるのもいいかもよと言ってくれた。

ブラックボックス化

私の悩みに、こういう自分があまり知らない技術をやるときは、やることの多さに圧倒されて楽しめないことが多い。あー、サーバーも知らないといけない、クライアントも、概念も、どうやってデプロイするんだろう、、、そんなことを考えているうちに日がたって何も進まない、、、と言おう事がある。こんなことを相談したら、師匠はこういった

ブラックボックス化したらいいですよ。例えば私はサーバーとかめんどくさいから、サーバーをブラックボックスと考えます。学ぶことが多すぎるなら例えばまずはほかをブラックボックスとして考えて、クライアントだけまずやります。

ああ、出来るやつは確かにそんなことをしてる気がする、、自分はいろんなことが気になっちゃうんだけど、出来る人は「これしらない」とか「出来ない」とか簡単に言う気がする。実際にこれを試してみると、やらないといけない、しらないといけないことに圧倒されることがなくなって、「楽しく」クライアントの調査をすることが出来た。こんなの初めてかもしれない。

ブログ駆動で技術調査をする

あと師匠が言ってたのは上達のコツは「ブログを書くそれだけ」と言っていたので愚直に実行してみようと思う。ブログの質も師匠のとはなんか違う気がするのでここは次回のメンタリングで聞いてみたい。ちなみに、ブログを適切に書くコツだけど、かずき師匠を見ていると、技術調査をしている時からブログを書く前提で調査したことクエリーとかをメモしていました。自分だとブログを書くときに改めてデータを取り直して、、、とかしていますが、最初からブログを書く前提で、そこに書くメモも読まれる前提で書いておけば一回の手間で済むのかもしれません。

まとめ

しかし、まずは愚直に時間をかけて、ブラックボックス化して、技術を一つ一つ身に着けてみようと思う。ブラックボックス化で、あれも、これも、やらないといけない。と思っていたのが、解消されて技術が楽しくなってきた。ギターも今だと無限に弾ける。こんな状態にプログラミングもなりたい。

一年後ぐらいにエンジニアとしても、「プログラムかけるようになった」と言い切れるようになることを目指して頑張ってみよう。







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