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社会人20周年なので、20年それぞれのイチバンの学びをまとめました

2024年4月1日、僕は社会人20周年を迎えました。企業で10年、起業して10年。

20年前の2004年4月1日は、新卒で入社した株式会社バンダイの入社式でした。20年、長かったです。長かったと感じられるのは何よりも幸せな証拠です。あっという間の人生より、長い人生の方がいいですよね。仕事のおかげで、一瞬たりとも飽きることなく、成長し続けることができました。

今回、20年を振り返りながら、年ごとに特に学んだことを19文字以内で書いてみます。それらの学びにはその後少し古くなり考えが変わったものもありますが、何かの参考になれば幸いです。

ちなみに社会人になる前の自分の座右の銘は「人生で最も大切なのは、笑い」でした。大学時代のお笑いサークルでその信念を得て、就活をして、エンタメ業界に入りました。この考え方は今も基本的には変わっていませんが、少しずつ変化していったと思います。以下、読んでみて下さい。

20年 特に学んだことを19文字以内で(代表的な仕事も載せておきます)

1年目 初体験を増やせば人生長くなる
2年目 願望を人に言っとけば叶う(瞬間決着ゲーム simpei)
3年目 面白いものと売れるものは全く違う(Human Player)
4年目 人生かけて一発当てろ一発でいいから(∞プチプチ、∞エダマメ)
5年目 健康第一
6年目 コミュ力とは矛盾に折り合いをつける力
7年目 強制力で人生はいい方向に動く(三億円、X-Flier)
8年目 アイデアしりとり最強(AKBドンジャラ、逃走中ボードゲーム、マイク・ワゾウスキのとしょかんバランスゲームなど)
9年目 商売とは人を幸せにすること(猫背)
10年目 仕事の一番の利益は友達
11年目 弱みこそ強み
12年目 Toyのような問いがアイデアを生む(VRケーキ)
13年目 全力出してかけた時間は裏切らない(民芸スタジアム)
14年目 人生かけて一発当てろ一発でいいから(アンガーマネジメントゲーム)
15年目 手売りと人に会うの最強(かけアイ)
16年目 コミュ力とは矛盾に折り合いをつける力(スマホ鳩時計OQTA)
17年目 即実験、失敗こそ成功(妄想商品マーケット MouMa)
18年目 笑われ力と面白がり力最強(ムゲンプチプチAIR、スパスパ)
19年目 商売とは人を幸せにすること(自由すぎる研究EXPO)
20年目 相手の立場に立つ


以下、解説です。

1年目 初体験を増やせば人生長くなる

生まれて初めて「働いた」社会人1年目、全く新しいことの連続。しんどかったけど、この年は1年が本当に長く感じられ、その後は年々1か月があっという間に過ぎる感覚になってしまっている。今改めて、新しい経験を増やす意識をしたい。

2年目 願望を人に言っとけば叶う

このころはまだ、自信をもって「これをやりたいです」とプレゼンできるまでにはまだ至っていなかったが、周りのみんなに「これがやりたいんですよね~」と話しておくと、そのきっかけが訪れた誰かに誘ってもらえたり、後押ししてもらえることを知る。これにより、仕事では自分の名前が付いた「simpei」というボードゲームを自社から発売することができ、プライベートでは尊敬し続けてきたラーメンズさんと知り合うことができた。後に開発した「∞(むげん)プチプチ」も、まさに、いろいろな人に「やりたいな~」とこぼしていたら実現した賜物。

3年目 面白いものと売れるものは全く違う

それまでウケるものを作ろうと躍起になっていた。企画が全く通らない中で、先輩が手掛けたヒット商品を目の当たりにし、ようやく「ウケるじゃなく、お金を払ってもらって売れる」を作らないと仕事ではないのである、と知る。ここでようやく「開発者」としてのスタートを切った。時間がかかった。

4年目 人生かけて一発当てろ一発でいいから

∞(むげん)プチプチと、∞エダマメという2商品を作り、合わせて500万個以上売れる経験をした。これにより深くわかった商売の本質。実体験しないと一生わからないこと。このとき働きすぎて翌年倒れ死ぬほど後悔するが、これをもぎ取ってなかったら人生は全然違うものになっていたという事実。

5年目 健康第一

倒れないこと最優先。これは絶対。かけがえのない人生を棒に振る可能性もあるし、家族を悲しませるし、不健康だと面白いことができない。歩くことさえままならなくなり泣いて暮らしていた。死ぬかと思った。

6年目 コミュ力とは矛盾に折り合いをつける力

復職。ゆっくり周りを見れるようになる。世は矛盾だらけで当然。それを落ち着いて笑顔で解きほぐすことをコミュニケーションと呼ぶ。コミュニケーションとアイデアはほぼ同義。

7年目 強制力で人生はいい方向に動く

会社の部署が激動。与えられた仕事と制約条件は自分をあっさりと変えてくれる。お見合いパーティに参加して即結婚。

8年目 アイデアしりとり最強

5年目の寝たきり病欠中にみつけた発想法「アイデアしりとり」をいよいよあらゆることに使い始め、今もそれしかやってない。TEDトーク登壇。

9年目 商売とは人を幸せにすること

この辺りまで、お金をいただくことに罪悪感があり、お金を払うことをひたすら節約していた。そのためまだマーケティングはうまくなかった。ようやく、お金を使うことこそが人生の幸せな活動であり、幸せなお金の使い方を作るのが「開発」であることを知った。

10年目 仕事の一番の利益は友達

取引先という言葉をできるだけ使わないようにして、取引先だった大切な人を友達と呼び、友達に変えるようになった。人生を支えてくれる資産は友達だけ。本当の健康第一人生を歩むために会社を卒業する。

11年目 弱みこそ強み

起業。強みを一生懸命アピールしまわって爆死。しんどかった。先に自分の弱みを相談していたら仕事を手伝わせてもらえるようになった。もちろん、強みがあったからそれが成立したのだけど、自分の強みを相手の弱みに無理やり合わせようとすることは難しいと知った。弱みを磨くと強みが研ぎ澄まされる。

12年目 Toyのような問いがアイデアを生む

自分1人のアイデアで戦うことがいかに弱いか知る。みんなのアイデアを活かすために、楽しくどんどんアイデアが生まれる「問い」を作ることこそがアイデア発想法であると知る。

13年目 全力出してかけた時間は裏切らない

半年かけて「民芸スタジアム」というカードゲームを作り、数千個売る。利益はたった数百万円で、会社も赤字になるが、この名刺のような作品と、自分の中に生まれた仕事哲学がこの後の会社の流れを変える。やっぱり2,3年かかったが、やっと「起業家」としてスタートを切る。

14年目 人生かけて一発当てろ一発でいいから

アンガーマネジメントゲームがヒットし、会社の仕事が回りだす。結局実績ってものは何よりも信用される。

15年目 手売りと人に会うの最強

ビジネスアイデア発想ゲーム「かけアイ」を手売りのみで販売開始。1個からどこにでも納品しに行き、一緒に遊んで友達が増え、仕事も増える。この発明で会社がさらに軌道に乗る。

16年目 コミュ力とは矛盾に折り合いをつける力

コロナとか、家庭も含め、改めてこの力がなんでも解決してくれるようになる。のちに長年仲が悪かった親と和解するが、他愛ない会話と笑顔でだいたい解決するとより深くわかっていく。

17年目 即実験、失敗こそ成功

思い付いたことを速攻やって先手を取る瞬発力を得る。これによりもうちょい会社がうまくいき始める。

18年目 笑われ力と面白がり力最強

ここでようやく、大学時代から大切にしてきた「笑わせる」よりも、「笑われる」「笑う」の方が強いと知る。仕事ジャンルの幅が広がり、創業時にやりたかった「遊びづくり」ができるようになる。

19年目 商売とは人を幸せにすること

これがもうちょっとよくわかる。そして気合を入れなおす。

20年目 相手の立場に立つ

独りよがりにならない向こう側とか俯瞰で見るとかの視点を意識しようとしている(今ココ)。


少し前ならあと20年、折り返し地点だな、と思ったかもしれませんが、あと30年以上は働くでしょう。幸せな時代だと思います。自分も未だに何かと大変だし、ラクな人なんて1人もいないけど、仕事ができることほどありがたいことはありません。全ての友人に感謝します。ありがとうございます!

※Voicyで、社会人1年目のことを10分ほどちょっと詳しく話しました。よかったら聴いてみてください。↓



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