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山火事あるいは森林火災

 ハワイのマウイ島の山火事では、かつてのハワイ王国の都であった、ライハナの町に壊滅的な被害をもたらし、多くの方が亡くなられたようです。
 一方で、カナダでも桁違いのスケールでの山火事が相次いでいるようですが、こうした山火事の消防活動については、炎の飛散による、飛び地的な延焼をくい止めるのが精いっぱいであり、自然鎮火を待つしかないようです。
 カナダの天然資源省のウェブサイトには、主として山火事(森林火災)のデータベースがあり、これを見ると、現在同時多発的に、森林火災が続いているのがわかります。特に西部のブリティシュ・コロンビア州での火災が多いようです。(カナダの森林は地形として平坦な印象があり、山火事というより森林火災の方がしっくりくるように思います)

カナダの荒野火災情報システム|ファイアM3ホットスポット (nrcan.gc.ca)

 とはいえ、カナダの森林火災は、過去においても毎年度多く発生しており、2021年は400万ヘクタールの森林が消失したようです。今年はすでに800万ヘクタールは消失したとの報道もあり、2022年の状況がこのデータベースではわからないため、比較対象にはできませんが、既に年の途中までの被害が、1995年以来の高水準といったところになりそうです。

カナダの荒野火災情報システム|カナダ国立火災データベース(CNFDB) (nrcan.gc.ca)

 日本では、近年では平成29年5月に岩手県釜石市で発生した山火事が。焼失面積413ヘクタールということで、被害面積という点では近年で一番大きかったようです。カナダの面積は日本の26倍であり、森林面積が桁違いであるわけですが、消失面積が1万倍ぐらい違うわけで、日本の山火事被害はカナダに比べると小さい、これは年間を通じて湿潤で、山火事が起こる時期も冬から春の時期にある程度限られるという事情もあるようです。

 日本はそれ以外にも、台風や集中豪雨、豪雪といった気象災害、地震の被害は多いわけですが、カナダにおいては森林火災のコントロールといったところが、災害対策の観点からは、重要であり、人々の関心も高いのではないかと思いました。ピンポイントの対応や、個人での防災対策には限界があるため、難しいですね。

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