確定申告を契機に

 僕は給与所得者ですが確定申告を毎年行っています。公益財団法人への寄附、僕の出生地や父母の出身地に対するふるさと納税、医療費控除を申告して税の還付を受けるためですが、数年前からe-taxにより手続きができるようになり、医療費明細を税務署のポストに投函する以外は、平日に税務署に書類を出しに行って窓口で受け付けてもらう必要がなくなりました。還付額は毎年数万円ですので、手続きに要する作業、特に医療費控除の11月以降の明細入力が煩雑でしたが、一年間の医療費を通して自身と家族の健康について振り返る契機であり、源泉徴収されており、普段はあまり意識することのない、自分の支払う税や社会保険料と向き合う機会にはなっていると思います。

 ふるさと納税については批判も少なくないですが、使い方は人によって異なるものの、制度としては定着しつつあり、様々な負担、コストが値上がりしており、何の対策も講じずに生活していると、相対的な生活水準が低下しかねない状況においては、中所得層にとって、その活用は生活防衛の一つの手段になっているように思います。

 投資による個人の資産形成の促進が提唱されて久しいですが、昨今の状況下では変動リスクが高くなっており、個人の新規参入はハードルが高いと思います。それでも国内外の株や債券、REITをインデックスとする各種投信に対し積立方式で分散投資していれば、最終的な勝率は相当高いものと思われますが、過去にある程度の投資経験がないと簡単には手を出せないと思います。

 子ども達も学校教育において、英語やITスキルなどの低年齢化が進み、年々高くなっており、他の教科も単に知識を覚えるだけでなく、考えさせる教育が求められており、本当に知識を習得した上でそうした応用的カリキュラムまで消化できているのか疑問ではあり、自分の子供の頃に比べると正直気の毒なように思います。一方で大人達も、社会の変数が増えて先の見通しが効かなくなってきており、配慮すべきことや自律的に考え取り組むべきことも増えており、結局なところ、みんな余裕がなくなっている。確定申告は、そうしたことにも思いをはせる機会にもなりました。

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