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組織人としての信頼関係構築

 昨日は日比谷図書文化館で時間調整して後、虎ノ門の四川料理「天然居」で20年来、お付き合いさせて頂いている方とアルコール抜きで会食し、その後、カフェで2時間ほど多種多様な会話を楽しんできました。
 この人のおかげで、知り合うことのできた人は数知れず、自分の人生を豊かにしてくださった生涯の恩人です。

 昨日、話している中で、組織人として、数年のスパンで異動を重ねていく際に、相手方との信頼関係を構築することの難しさについて、話題が及びました。
 長い年月をかけて、複数回の取引を通じて、信頼関係を醸成していくことは、簡単ではないものの、できないことではないと思います。
 特に個人の看板を背負っている場合、信頼を失えばそこで詰んでしまいますが、個人に相手の信頼を紐づけることができれば、自分がなりわいを続け、提供するサービスや商品の質を維持する限り、全責任を負っている分、信頼を維持することも可能です。
 一方で、組織人としては、短いサイクルの中で信頼関係を醸成することは難しく、短期間で構築することが求められます。ただ信頼関係は急いでどうにかなるわけでもなく、一緒に飲んだぐらいでは人となりがわかるぐらいで、ザラ場における成果を出して、はじめて信頼関係が構築されます。
 こうしたことから、短期の信頼関係構築で重要となるのは、ピンチではないかという結論になりました。
 もちろん、トラブルは起きない方がいいのですが、組織で仕事をしていると、自分の意図せざるところでトラブルが発生します。
 他の部署で相手方の信頼を失うようなことをしてしまったり、異なる組織の間が蜜月であり続けるはずもなく、緊張関係になることもあります。
 また、自分の抱えている仕事でミスをする、そうしたことも十分考えられます。
 いずれにしても、様々なトラブルは信頼関係の危機、ピンチなわけで、特に信頼残高の少ない時期にそうしたトラブルが起こると、細い糸が断ち切られかねません。ただ、逆に、このトラブルを何とか乗り切れば、お互いの信頼関係は一気に強化されます。
 トラブルは自分もピンチですが、相手は相手の組織の中でピンチなわけで、そこを協働して乗り切ることができれば、戦友意識も芽生えます。
 この、組織を超えた戦友意識こそ、信頼関係構築には肝要なように思います。簡単な仕事の付き合いでは、組織を離れればだいたい洗い流されてしまいますが、組織を超えて一緒に苦闘した人とは、お互い、別々なところに移っても、コンタクトを取り続け、結果的にそうした関係が、全然違う局面で生きてくることもあります。

 連続休暇も半ばに差し掛かろうとしています。トンネルを抜けた先は猛吹雪の模様であり、こうした外界から離れたところで沈思黙考、自由な会話を楽しめるのも、今週まで、来週は、猛吹雪に備えた、身支度をはじめつつ、ウォーミングアップをはじめたいと思います。

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