マーティ・フリードマンが10年ぶり降臨、ギターの音圧に負けないももクロ。「ももいろクリスマス2021 ~さいたまスーパーアリーナ大会~」
「ももいろクリスマス2021 ~さいたまスーパーアリーナ大会~」の2日目。1日目では「PRIDEのテーマ」「CONTRADICTION」「DNA狂詩曲」「走れ!!」といった10年前のライブで披露した楽曲にその後のアルバム曲の「マホロバケーション」「デモンストレーション」「Sweet Wonderer」「灰とダイヤモンド」にかつてももクリのために用意されたクリスマス曲「真冬のサンサンサマータイム」「HOLIDAY」「空のカーテン」などを挟み込んだ構成。2日目も基本的な構成は変わらないものの、10年でそれだけでセトリが埋まってしまいほどクリスマス曲も増えていることから、初日には漏れてしまっていた楽曲との差し替えが予想された。
今年の最大のサプライズは世界的メタルバンド「メガデス」元メンバーのギタリスト、マーティ・フリードマンの10年ぶりのももクリ登場。アンコールで10年前一緒に披露した「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」がスタートし「来たー」と思ったもののしばらくは姿を見せずに「やっぱり無理か」と一度は思わせておいて、間奏のギターソロから満を持したようにセンターステージへのせり上がりで登場。超絶技巧のテクニックを存分に披露してくれた。10年前は「猛烈」と「怪盗少女」の2曲だったが、今回はよりメタル色の強い「黒い週末」(初日)、「境界のペンデュラム」(2日目)で大音量のギターサウンドを聴かせてくれた。その音圧に負けないももクロの歌唱に驚嘆。特に高城れにの天空まで届くかと思わせるような高音部の発声が素晴らしい。いささか勇み足だが、コロナ禍が明けたらフルバンドではなくても、feat. マーティ・フリードマンだけで海外市場に打って出ることが出来るのではないかとさえ思った。とはいえ、メタルバンドであるBABY METALとは違いももクロはももクロ。
このライブの最高到達点と思わわせたfeat. マーティ・フリードマンのパフォーマンスを今度は冬のバラード曲の決定版「白い風」で軽やかにしかし力強く超えてみせた。「アスファルト~」から始まる高城れにソロに玉井詩織、佐々木彩夏のユニゾンが続く。これを称して「三段ロケット」と5人時代には呼んでいたが、もう上がり切ったと思うさらに上をいく、夏菜子の落ちサビが見事というしかなく、「これぞももクロ」と再認識。絶対的センターの存在感にひれ伏したくなる瞬間だった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?