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voices -LIVE FUN!!- CoMETIK特集

FUN INTERVIEW

(取材・文:蜷川)
※このインタビューは 2024 年 5 月 26 日、『The (CoMETIK) Episode』実装や「アイドルマスター シャイニーカラーズ 事務的光空記録『8th page : Ballet Mécanique (前編)』」公開の前に行ったものになります。

それでは、まず最初に自己紹介をお願いします。

だんろだんろと申します。シャニマスは事前登録の頃に果穂が可愛いなという思いでスタートしました。
リリースの当初から果穂、放クラ、そして全ユニットと興味を広げて主にコミュを楽しむスタイルでプレイしています。
曲は最初の半年間はあまりしっかり聴いていなかったのですが、放クラの『太陽キッス』のFullが配信されたとき、2番Bメロのしっとりとした凛世ソロDメロで前奏のメロディが歌詞も同じまま加速後のテンポそのままに駆け抜けていくところに強い青春を感じて感動し、それ以来シャニマスの音楽にもどっぷりとハマっていきました。

ふかぐんふかぐんと申します。だんろさんと同じく事前登録の頃から触れていて、特に初期の思い出としては摩美々の敗退コミュを見て頭を抱えていました。
メンタルを上げて生き残る W.I.N.G の攻略法がはやっていたり、当時はグレフェスもなんかすごく難しそうだったりと、ゲームとしての難しさに怖気づいていた期間もありましたが、音楽の方はデレマスの方の曲をよく聴いていたので、その流れでシャニマスも聴くか―となって少しずつ CD のレンタルなどで聴き始めました。

☆CoMETIK との出会い

CoMETIKに対して最初に抱いていた印象はどのようなものでしたか?

だんろ:最初の印象は、『我儘なまま』で初公開された『無自覚アプリオリ』を使った PV を観たときのものになるんですけど、まずカミサマとして実力のあるルカをセンターにしながらも両翼にまた違ったカッコよさのある 2 人がついてきていて、徹底的な実力主義のユニットかなと思っていました。
あくまでプライベートの関係は簡素で、パフォーマンスの方のでお互いに信頼して背中を預けあう関係なのかな、とその時点では予想していましたね。
あの PV で初登場だっただぶるはのコメントもわざわざ不穏そうなテイストにしていたので、今振り返るとやられたなぁって感じです(笑)。

ふかぐん前回の SHHis 編でも話したのですが 2 人組のユニットが出ることに驚いたところに、さらにルカが 1 人ユニットで編成できてしまうのかと困惑していると、今度は「ルカが 3 人ユニット組むの!?」と何回もにちかさながらのひっくり返りを繰り返していました。
ユニットカラーとして黒を使うのアリかよ!っていうのがまずシンプルにあって、とはいってもよくよく考えたらこれは予想できたことだろ……って頭を抱えていましたね。
イメージとしてはその黒の意外性も含めて、ビジネスライクというか職業としてアイドルをやっている人たちなのかなと思いましたね。

だんろ:ストレイ初登場の時の当初は言われていましたけど、コメティックはそれ以上にイルミネーションスターズに対するアンチテーゼかもしれないって言われてましたし、実際コミュの方でもそれを感じますね。

CoMETIKのメンバー個々人に対する最初の印象と今の印象にはどう違いがありますか?

——ルカについて

ふかぐん:ルカはやはりカミサマと呼ばれるだけあった人を惹きつけてやまないカリスマ性が登場初期からあるんだなと、単純にそういう描写があるだけではない様々な場面からそう感じています。
言葉にできない感情を抱えている若い人たちの言葉を代わり叫んでくれるところがそのカリスマ性の根本なのかなと考えています。
前回の SHHis 編で美琴がにちかにとっての神様みたいな存在だったところから同じステージに立つ人になった、みたいな話をしましたけど、それじゃあコメティックの方はどうなんだと考えてみると、ルカは今後もずっとカミサマであり続けるんじゃないかなと予想しています。

だんろ
:ルカは最初は荒々しいキャラで、他の事務所に所属するいわゆる「敵キャラ」のような描かれ方をしていましたけど、283 プロに入る前でも例えば『線たちの12月』では特にルカの面倒見の良さや根っこにある優しさが溢れていましたし、他にも移籍前の事務所の人達にも気にかけてもらっていて関係性も良好なところがちらほらと見受けられたので、やっぱりすごくいい子なんだなと思いますね。
美琴を含めてこれまでの経験からアイドルに関することで光を見出せないようなってしまっていますが、歌やパフォーマンスに対する熱意や衝動は健在のまま今も続いていると感じています。

——羽那について

だんろ:羽那については Twitter (現X)のだぶるはの企画で大きく変わった部分があるのですが、最初に出た『平行線の美学』からはその年代特有の同調圧力や他者との価値観の違いに悩む子なのかなと感じていました。
本人の可愛さもあって、人との距離感に悩みながら無難に溶け込む生き方に辟易しているタイプかも、と W.I.N.G を読むまではそんなイメージでしたね。
ただ、その W.I.N.G 実装後作中で彼女のことを知れば知るほど、……ほんまに純粋ないい子っすよね。あと、笑顔がめちゃくちゃかわいいんすよ!屈託のない笑顔。あの笑顔、宇宙一。かわいすぎ。そのうえ行動にも軽薄な打算なんて一切ない。たま~に抜けているところもあるんですけど、それも魅力ですよね。
……で、その純粋さ・純朴さゆえに自身がアイドルという自覚がなかなかできない一般人との狭間みたいなところはシャニソンの『ハナムケのハナタバ』と一緒に実装された『GOOD BYE FLOWER』でも描かれていました。
アイドルとしての彼女の成長も今後描かれていくのかなと思うとすごく楽しみです。

ふかぐん:まただんろさんが全部しゃべってくれたので僕の言うことがほとんど残ってないんですけど……。

だんろ:(笑)

ふかぐん:最初はやっぱり見た目の印象やセリフからしてすごく計算高い子なのかなと思っていましたので、その後明かされた彼女の素の様子を見て末恐ろしいなって思っています。
同じクラスで授業を受けていた時に前を見ているんですけど、そうしたら彼女が振り返ったときに目が合ってニコって笑ってくれて、もしかしてこれって……羽那って俺のこと、って。で普通に話しかけたら気さくに返してくれていい感じじゃんと思って、しばらくしてから告白するんですけど「そういうのじゃなくて……友達でいようね」って言われてあーってなったら、いつの間にかアイドルになって手の届かないところに行っちゃたんだな、って。
そんな存在が鈴木羽那だと思います。

だんろ:存在ない記憶がうまれてる。こっわ…

ふかぐん:真面目な話をすると、そういった距離感みたいなところは W.I.N.G でのファンを虜にする言動からもアイドルとしてすごく適性のある子だなとは思います。
Twitter 企画でもリプ貰った人がずっと鈴木羽那に狂っているのを観ていましたし、本当に魔性の女だなと思いますね。好きな人のそばにいてほしくない女第 2 号ってことで。

——はるきについて

ふかぐんかわいい、以上です。
本当にこれが 10 割なんですけど掘り下げるとしたら、最初はゆるふわ森ガールみたいな印象で、この子がコメティックみたいなバチバチのユニットに入って大丈夫なんですか?って思っていましたね。
ただ、実装されてからコミュを読み進めていくと本当にヒロイックな人物だと感じさせられます。何に対しても前向きで、すべての事柄に対して丁寧で誠実な子だなと思いますね。あと声がかわいい。

だんろ:かわいい。めちゃめちゃかわいい。蕩ける。

ふかぐん:W.I.N.G 実装前だと羽那の方が人気だった雰囲気がありましたが、僕はゆるふわショートボブが好きなんでずっとはるきが好きって言い続けていました。コミュ実装後からは声にも脳を溶かされていますね。

だんろ:たしかにふわふわした印象は僕もありましたが、イメージとしてはどちらかというとあさひみたいに感性が豊かで価値観が周りの人と合わない子なのかなと思っていました。
『くだらないや』の歌詞とかも特にそうでしたしね。で、W.I.N.G 以降は、……さっきふかぐんさんも言ってましたけど、まさに主人公ですよね。
芸術家ならではの感性を持ちながら自分の理論・考えを言葉に落としこめる、めちゃめちゃ聡明な子だと思います。
あまり危ない橋を渡らない慎重なタイプではありますが、これだと感じた際は飛び出し機会をものにする度胸も持ち合わせた子という側面もあります。
満足したらそれで止まってしまうとのではという不安から、常に高みを目指し続けるスタンスからも主人公らしさを感じますね。
また、ルカの横に立つということに対する姿勢は公私それぞれですごく感じられて、当たり前ではあるのですがルカの今後にとってのキーパーソンであることは間違いないと思います。

☆CoMETIK 楽曲と 3 人

楽曲で感じる CoMETIK の魅力・特徴はどのようなところに感じますか?

ふかぐん:『無自覚アプリオリ』『くだらないや』『平行線の美学』の歌詞割がほぼ等分されていて、それぞれの強さの提示をメインテーマとして 3 人それぞれのセンター曲がそれぞれ割り当てられているのかなと思います。

だんろ:センターが変わるところがやはりびっくりしましたね。それぞれの歌声や歌い方を活かして曲調も変えられる面白さがあると思います。
ルカの圧倒的なパワー、羽那は表現しづらいですが熱のあるストレートな純朴さ、はるきの可愛らしさがありながらも芯のある歌声のそれぞれの違った特徴を活かした曲が出るのは他ユニットではなかなかない経験ですね。

ふかぐん:コメティックの曲としてはやはりカッコよさが前面に出るので、その上で今後の展開としては羽那とはるきの仲良しな曲が見たいなって思っていたら、6th DAY2 の『アルストロメリア』を観れてありがとうって感じです。あれって集団幻覚じゃないんですね。

そんな様々な色のあるCoMETIK楽曲ですが、最初に聴く曲としてはどれがオススメですか?

ふかぐん:これはもう『無自覚アプリオリ』ですね。正解はこれしかないでしょう。

だんろ:振り返ってみてもこうなるよねというのは本当にそう。

ふかぐん:最初のPVでもこの曲が使われているので、自己紹介曲としてもまずこの曲を聴いてくれ、というのが向こう側からも言われているようなものなのかなと感じています。ルカのセンター楽曲だけでなくコメティックの曲として聴けることが大事だと思います。

だんろ:『神様は死んだ、って』とは違って、だぶるはパートのスパイスが効いていて、ここからコメティックなんだと認識させてくれるので、最初はやっぱりこの曲かなと思います。

逆に楽曲だけではなかなか感じられないユニットメンバーの側面などはありますでしょうか?

だんろ:それでいったら……まあだぶるはがかわいい。とにかくかわいい。そこですね、うん。
この子らのより素に近いところがこういったかわいくていい子というところはコメティックの楽曲からはストレートに感じることはできないので、逆にこういう子たちが現代社会に対する鬱屈みたいなことを歌うコメティック楽曲からしか得られない栄養素みたいなものもあるなと思います。

ふかぐん:ルカは楽曲とのイメージの違いはないですが、はるきについて言語化される前の思考や感情などの内からの衝動を伝えるためにコメティックの活動や楽曲として出力しているのかなと思います。
羽那に関しては外側に出ているものが内面そのままで、はるきと羽那はその抽象と具体の位置関係が完全に真逆の場所にいるのかなと感じています。

まだユニット発表から 1 年も経っていないですが、印象に残っているライブはありますか?

だんろ:僕は『異次元フェス アイドルマスター ラブライブ!歌合戦』での『無自覚アプリオリ』ですね。
ルカのライブならではのがなり声がどんどん強烈になっていくのはそうなのですが、あのライブでのパフォーマンスがとんでもなく磨かれていたので、初めて観る人たちを魅了することも嬉しいんですけど、それ以上に僕自身が衝撃を受けて圧倒されていました。

ふかぐん:僕も同じシーンで、CD音源じゃないライブパフォーマンスだからこその良さを最大限に活かせていた時間だったなともいます。
あれはまさに完全掌握ですね。曲だけでもいいので、あのときに盛り上がってくれていた人たちが今も聴いてくれたら嬉しいなと思います。
あと、ライブではないですが『ハナムケのハナタバ』が実装される際に新宿のアルタ前で MV が公開されるイベントがありまして、あれを見に行ったことも思い出として良い印象に残っています。ファン以外の人達もあれ何?ってなってみていたのもすごくよかったなぁって。

だんろ:そっかあれ街中で本当に流れてたんですね!じゃあ本当にマジもんの『GOOD BYE FLOWER』じゃないですか!そこに羽那いましたよ。ええなぁ~。

ふかぐん:あの時間だけは区切られていて、いつもの現実じゃないような非現実感があってよかったですね。コメティックって結構、現実とのリンクを重視しているような気もするので、そこも面白いと思います。

だんろ:あとライブで感じた点では、6th 大阪での小澤さん(郁田はるき役小澤麗奈さん)のパフォーマンスが急激にうまくなったなって感じました。
5.5th や異次元フェスはルカがパフォーマンスで引っ張っていくところが歴の差も含めてあったかと思うのですが、6th 大阪ではそんなことを感じさせないパフォーマンスで絶句しました。
この数か月の期間であんなに仕上げられるのか、って盛り上がりながらも何か恐ろしさのようなものも感じました。

現在CoMETIKの公開曲はまだ少ないので、ミュージックレビューとは別にこちらでも感想などお聞かせいただければと思います。

<無自覚アプリオリ>

ふかぐん:イントロからしてこれまでのシャニマス楽曲とは違いますよね。

だんろ:語弊を恐れずに言えば、いわゆる「治安の悪い」曲だなぁって。

ふかぐん:前回のインタビュー(※SHHis編)でだんろさんはずっとクラシックしか通ってなかったみたいなお話ありましたけど、それだとこういう曲とかかなりこれまでにないというかガツンと印象が強い感じなんじゃないですか?

だんろ:いやいや、大学の頃に音ゲー(SOUND VOLTEX)を少しやっていたのもあるとは思いますが、普通にすっと入ってきましたよ。あとクラシックも暴れている曲は結構ありますね(笑)。

ふかぐん:とはいえ印象としてはだいぶケミカルな感じがあるので、いわゆるボカロ曲っぽさっていうところもあるので、合わない人もいなくはないんじゃないのかな、っていらない心配はしちゃってるかもしれないです。
でも、こういうゴリゴリシンセな曲がシャニマスにきてくれたのは嬉しいです。

だんろめっちゃ若者向けでキャッチ―だと直感的に感じる曲ですよね。

ふかぐん:ユニットの追加を経ていくうちにどんどんと現代音楽に近づいていくように感じていて、それが新しいユニットにリンクしているのも面白いですね。

だんろ:この曲はパート割も含めて構成が結構シンプルなので、歌のパワーやシンプルなパフォーマンスで戦うところが好きですね。

<くだらないや>

だんろ:こっちは初見の時ほんまにノり方がわからなかったですね。宇宙にいるような感覚になって独特な曲やなぁって思いました。

ふかぐん:Off Vocal を聴くとすごくわかるけど、音が多く詰まっているところと静かなところって意味での波があるんですよね。はるきセンター曲なのもあって――。
だんろはるきの歌声かわいすぎ!!!
ふかぐん
:それ、それです。

だんろ:サビ後の「存在の証明は~」のところで符点四分にリズムが変わるところが浮遊感というか芸術肌のようなつかみどころのなさが出ているのかなぁって思いますね。
羽那もこういう曲調だと綺麗でのびやかな歌声で、『無自覚アプリオリ』での張っているような声とは違う良さがありますね。

ふかぐん:歌詞を観るとかなり厭世的な曲だなって思ってたんですけど、はるき自身はそうでもないようにも思いますね。でももしかすると心のどこかで抱えているものがあるのかも……?

だんろ:いろいろな感情があるんだろうなと思いますね。闇があるとしても、自分に対して本当にそれでいいの?という厳しさみたいなものなのかなと思います。すごく自己解決を追究するタイプなので良い暗さなんじゃないですかね。

ふかぐん:この曲はかなり諦めを描いていますけど、はるきは絶対にあきらめるような人じゃないですからね。

<平行線の美学>

ふかぐん:この曲に限らないですけど、全体的に曲名が面白いというか斬新ですよね。平行線って人間関係においてはあまりいい言葉じゃないですけど――。

だんろ:なんというかそれでもいいんだよっていう、肯定じゃないですけど受容のようなものに対して美学を求めているんですかね。

ふかぐん平行線は交わらない、分かり合えない人間関係の象徴かもしれないですけど、同じ方向に進んでいると捉えればいいじゃんというのが平行線の「美学」なのかなって。これが羽那の曲なのがいいですよね。もうちょっと晴れやかな曲なんじゃないかなと思っていたんですけど。

だんろ:そこはコメティックの色なんですかね。でもほんまに羽那はこんな子なのかもとは疑ってました。

ふかぐん:今となっては羽那を理解することなんて無理ですよ、っていう無理解の曲なのかなって思いもしますね。コメティックの曲としては全体的に中指立ててる姿勢が好きなので、『平行線の美学』はまさにその象徴だなぁとは思っています。

だんろ:この曲に限らずコメティックの曲は疲弊したときに聴くと力出る曲ですね。

ふかぐん:力出る曲なんだ。僕はどっちかというと諦めをつけるために聴く曲ですね。

だんろ:コメティック楽曲の魅力としては、曲中で各パートごとにそれぞれのメンバーに合った伴奏の音を使い分ける編曲のされ方をしているのが面白いですよね。
そういう三者三様の彗星のような 3 人の交差を曲でも描こうとしているのかなとは感じます。

<ハナムケのハナタバ>

だんろ:羽那センターですけど、はるきも準センターみたいな曲ですね。
コミュの中でも純粋に羽那を描くだけじゃなくて、羽那とはるきの物事の見え方の対称性みたいなものも描かれていたので、そういう意味でもどこか表と裏というかそれぞれが補完しあった曲にもなっているのかもしれません。
あと別れの曲を新年に持ってくるのが面白いですよね。過去を切り捨てて心機一転という新年にはある意味ピッタリなんですけど、このどこか暗さも感じる曲を新年に持ってくるのはシャニマスしてんなぁと思います。

ふかぐん寂しさがありながら次に向かっていくっていうテーマがいいですよね。あと、ラップパートが好きですねぇ。

だんろ:ラップだけじゃなくて1番と2番で形が変わるところとか、ギミックみたいなものが多くていいですよね。

ふかぐん:あと、あまりよくない話をすると、『ハナムケのハナタバ』のことを失恋の曲だとか死別の曲だとか言っている人が自分の周りにわらわらといまして(笑)。
他には決別みたいな「別れ」もあると思っていまして、さっきの中指立ててるっていう話もある意味で支配からの卒業や解放、Rebellion 的なところが通底するテーマとしてあるんだろうなとは感じています。

だんろイルミネの曲とかでは絶対に感じられない成分ですよね。

ふかぐん:コメティックだけかなり独自の世界観があるので、コメティックからシャニマスに入った人がどう他のユニットに触れていくのか興味がありますね。

現時点でのCoMETIKというユニットの現在地はどのような場所だという印象がありますか?

※このインタビューは 2024 年 5 月 26 日、『The (CoMETIK) Episode』実装や「アイドルマスター シャイニーカラーズ 事務的光空記録『8th page : Ballet Mécanique (前編)』」公開の前に行ったものになります。

だんろ:感謝祭を踏まえて、はるきと羽那が具体的にどうなっていきたいのか、今後の目標がしっかりしてきた状況かなと思います。
はるきのルカに追い付き一緒にいたいというところと、羽那も似たような目標に加えてはるきに任せっきりにしないで自分も頑張るのが描かれていたように思います。
一方でルカの方も 2 人に対する印象を聞かれたときに思ったりすることもあったようで、2 人に対する意識の向き方もだんだんと強くなっているようには感じています。
まだ足並みが揃うところまで来てはいませんが、同じ方向を向く準備が整ったみたいな印象ですね。

ふかぐん:すこし抽象的な話になるんですけど、羽那って直感的な人間でかなり本能的に物事の善悪や行動を決めているんだなと思うんですよ。
そこに対して論理のはるきがいて、そもそもどのような問題に向き合うのかを設定したりして時には既に答えを持っていてくれたりするのが斑鳩ルカなのかな、と考えています。
でも、ルカ自身は 2 人のことをどう思っているのかは正直まだわかっていないです。

だんろ:にちかに対する自分の立ち位置の答えが出ない、いつぞの美琴みたいな感じですよね。

ふかぐん:それを考えるとルカと美琴は似た者同士のユニットだったのかもしれないですね……。今後は仲良しこよしとはいかないけど、目的が一緒だからこそ同じ方向を向く存在になるのかなと期待をしています。
2024年のシャニマス全体での一貫したテーマはコメティックだと思うので、単純にコメティックが語り部じゃないところからもコメティックの成長や関係性、向かっていく行き先を感じられたらと思います。

だんろ:そういえば美琴、SHHisとの関係でいうと、まだにちかはルカの母親がなみちゃんだってこと知らないんですよね。マジでまだまだ広げようがあって怖いなぁって思いますよね。

ふかぐん:逆にルカからすると幼少期に会っていた人物を天井社長だと思い込んでいて七草父であることを知らないのもね……。

だんろ:うわ、忘れてたそっちもや……。すべてが結びつくときが本当に怖くもあり楽しみですね。

それでは最後に、これからの CoMETIK に対して期待することを教えてください。

ふかぐん:今は結構陰鬱としていながらも前を向く曲が多いので、今後は振り切って明るくダンサブルな曲が出ても面白いんだろうなとは思います。
あとは、コメティックは今までにない新しい音楽を取り入れているので、それを踏襲していきながら TikTok などでバズるような世間を引っ張っていくような存在になって欲しいなという願いがあります。
個人的にはもう少しラブリーな曲とか、ルカが「幸せいっぱい!」みたいな曲を歌ってくれるのもめちゃくちゃ楽しみにしていますね。

だんろ:う~ん、想像できねぇ~~~!!!(笑)。今だったらルカがめっちゃが真顔で、だぶるはがニコニコで歌いそう。
……僕の方で期待することとしましては、やっぱり感謝祭でも提示されたことではあるんですけど、だぶるはの 2 人がしっかりとルカの隣に立ってほしいと思う限りです。
これのイメージ図としては【遠き明滅】が思い浮かぶんです。隣に立っているとは少し違うんですけど、この 3 人が未来に向かって同じ向きで歩いている姿を見ていきたいなと思っています。はるきが光に照らされていて、羽那も少し照らされてて、ルカがこれから照らされ始めているようなね。
この 3 人の進展を描くうえでもはるきに注目して応援したくなります。そんなはるきにとって隣に羽那がいてくれることがすごく素敵だなと思うので、苦しみも分け合いながら 3 人が進めるような関係にもうなりつつあるのかなとも思います。
そんなコメティックが描く光が一体どんなものなのか、これからすごく楽しみです。

【遠き明滅】


ミュージックレビュー

“CANVAS”

無自覚アプリオリ
作詞:出口 遼 (KEYTONE) 作曲・編曲:涼木シンジ (KEYTONE)

斑鳩ルカをセンターとした”CoMETIK”とは?という自己紹介曲であり、彼女達の周囲からの干渉と不干渉を表現している。アイドルソングと言われて思い描くポップな楽曲とは大きく異なる鬱屈として強さあふれるデジタルな雰囲気が唯一無二であり、光だけでは救えない世界が此処にある。

text by ふかぐん

くだらないや
作詞:出口 遼(KEYTONE) 作曲・編曲:篠崎あやと、橘 亮祐

「わたしは見た 雨が、海を貫くところ」宇宙を感じさせるような浮遊感のある伴奏の中、乱雑なノイズが徐々に増えていきサビで爆発し暴れる。はるきの豊かな感受性を反映したような楽曲。落ちサビの束の間の静けさの中、透き通るはるきの歌には彼女のどんな「想い」が乗っているのだろうか。

text by だんろ

平行線の美学
作詞:園田健太郎 作曲・編曲:ねりきり(KEYTONE)

”天性のアイドル”である鈴木羽那がセンターの本楽曲では、主張が認められない、相互理解が得られない平行線について歌っている。曲調が重ためな雰囲気がある中でボーカルが伸びやかに明るい歌い方をすることによって、対照的に何にも捉われない天衣無縫なアイドルを表現している。

text by ふかぐん

Song for Prism

ハナムケのハナタバ
作詞・作曲・編曲:園田健太郎

「別れ」に焦点を当てた短調のピアノ伴奏が美しい羽那センター楽曲。変ロ短調を軸に変ニ長調などの長調も織り込まれており、切なく美しい楽曲でありながら、明るい希望の門出も感じさせる素敵な曲調となっている。この楽曲に関する羽那の物語である「GOOD BYE FLOWER」は必見。

text by だんろ


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