240213手紙

 大使館に用があり、タクシーで「日本大使館」と言ったら、慰安婦像の前で降ろされた。像の周りには多くの警備員がいて、運転手は「大使館は像のあるビル」と言うものだから、私もそうだろうと思いビルに入ったところ、全然違かった。それで思い出したのだが、像は大使館を見つめる場所に立っており、つまり道路の向こうの1ブロック先に見えるビルが日本大使館というわけだ。市井の運転手が「慰安婦像=日本大使館」と信じていることが、雑で面白いと思った。

 家に帰るとドイツから手紙が来ていた。
 10月末に旅行先のドイツでDB(ドイツ鉄道)に乗ったのだが、座席予約していた列車がなぜか来ず別の列車に乗ることになり、結局目的地に到着するまで1時間以上遅れたことがあった。この場合、いくらか補償してもらえるそうで、11月にネット上のフォームで申請した。しばらく何も返事がないと思っていたら、12月、ソウルの自宅にDBからドイツ語の手紙が。手紙?
 写真翻訳しながら読むと、予定していた列車と実際に到着した時間を書いて、手紙で送れという。メールではなく?
 仕方なくワードで文章を出力し、薄い封筒に入れて普通郵便でドイツに送った。ちゃんと届くか心配だったが(郵便局員は到着まで一か月以上かかると言う)、EMSで送ったら返金額を超えてしまう。しばらく何の音沙汰もなく、DBホームページで自分のアカウントを見ても何の変化もないため、これはドイツに行く前に紛失したなと思っていたところ、2月の本日、郵便受けにふたつの封筒が。
 ひとつは「遅延をお詫び申し上げます」と始まり、「18ユーロをバウチャー(DBで使用できるポイント)で払い戻します」という内容。やった! なおバウチャーではなく銀行振り込みを選ぶこともできたが、国際送金手数料を差し引いたら何も残らない。
 もうひとつの封筒も開けてみる。「遅延をお詫び申し上げます」と始まり、「現在お問い合わせが押し寄せており、払い戻しの手続きに時間がかかります」という内容。
 やはり、手紙でやり取りしている場合ではないのでは?

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