見出し画像

NIKE KWONDO1 本物と偽物比較

すっかりゴミもとい偽物レビューも板についてきたしむしこです。
今回取り上げるは全世界で大人気!PEACEMINUSONE×NIKEシリーズの完全新作スニーカー「KWONDO 1」です。

ラグジュアリーで上品な白色をベースとした新作スニーカー。目を引く派手なシュータン。柔らかさを感じさせる上質な革、そのデザインやビジュアルの根底に感じさせるのはクラシックなスニーカースタイル等々かなり名作になる予感がします。

しかし、人気のスニーカーはもちろん偽物が生まれます。

ちなみに大体今の相場は3万円弱です。定価は22,000円。結構しょっぱくなりました。

今回のKWONDO1、やはり発売後爆速で転売ヤーの餌食となり、大量の在庫が発生、既にかなり派手に値崩れはしています、が、人気なことは人気なシューズ。もちろんあの中華人民共和国では発売前より試作パチが出回り、正規品発売日前々日にはリリースされていました。
依然としてメルカリ等では発売日より実際の製品画像なしに出品されているものが多々あり、その中には偽物も含まれるでしょう。

今回はそんな偽物と正規品の違いを比較し、安全に二次流通の場で転売ヤーより買い叩けるようにしましょう!
この比較からわざわざ偽物比較のために一眼レフを購入したので、写真も見やすくなっていると思います。

ただし、現時点で複数工場からKWONDO1が出品されています。具体的にはH12、GODKILLER(H12のハイエンド版の噂)等があります。特にGODKILLERバッチ(バッチ=工場)の場合、今回紹介する箱のサイズの違いによる特定が出来なさそうです。ただ、品質の違いはあくまで噂(確かめようと思ったら購入費用にもう2万円かかる)ので参考程度にとどめておいてください。
おそらく今回の品は、H12バッチなので比較的低質な製品になります。
価格は110ドル。日本への送料に200元なので、合計16,000円ほどです。

勘のいい人はこの時点でわかるかも

箱外見

まずは箱から比較していきましょう。
今回は左が偽物、右が本物です

偽物のほうが箱のサイズが小さい。
上が偽物 下が本物

上述の通り、偽物のほうが箱のサイズが小さいです。また、今回のこのKWONDO1の箱は、ナイキロゴ、PEACEMINUSONEのロゴ、周りの装飾が少し盛り上がっています。偽物の箱も盛り上がっていますが、明らかに本物のほうが感触ははっきりしています。
印刷も、本物のほうが太くはっきりしています。

箱タグ

上が偽物 下が本物

箱タグの違い。他の偽物にもほとんど共通して言えることですが、印字のフォントが微妙に異なります。上の方が殆どの内容で若干太字です。「10.5」「12」の字は分かりやすいですね。

箱印字

上が偽物 下が本物

前述の通り、本物のほうが印字がはっきりしています。PEACEMINUSONEの文字に関しては、写真でもわかるぐらいに文字の盛り上がりに差が出ています。

上が偽物 下が本物

裏側の「1988」については、見た目はほとんど同じです。ただ、これも文字の盛り上がりが違います。ここに関しては実物比較でないと分かりづらいかもしれません。

箱内側

左が偽物 右が本物

箱の内側の比較です。箱内側側面を見ればわかる通り、そもそも箱の構造が異なります。また、ダンボールの質も偽物のほうが低く、薄く、やわいです。靴を入れた状態で箱を持ち上げ、不安を感じるようであれば偽物の可能性が高いかもしれません。

左(略)

箱の内側の上側です。折返しと接合部の作りがそもそも異なります。丈夫さは本物のほうが上です。

なんかおしゃれになった

正規品の箱の内側の印字です。「228111-21NNGD19_345×230×120」と書いてあります。また、箱の接合はほとんど垂直です。

コストカットのため?

対しての偽物の箱です。印字は「228111-21NNGD18_330×225×115」と異なります。おそらく箱のサイズと型番が記述されている場所で、正規品と偽物の箱のサイズの違いがこんなところにも垣間見えます。また、箱の接合部が斜めになっており、この点でも正規品と異なります。

包装紙

左が偽物 右が本物

包み紙も異なります。偽物のほうがインクの色がより深く沈んでいるように感じます。また、インクを多く吸っているので紙がパリパリです。個体差もありそうですが、裏側にインクが染み付いている箇所もありました。また、ナイキロゴも擦れている物があります。正規品は偽物に比べ、なめらかな感触でサラッとしています。

続いて靴本体です。

表紙画像と同じ。左が偽物、右が本物。
真上から。

かかと外側

左が偽物、右が本物です。

まず目につく違いはかかと部分です。かかと外側とかかと内側の接合部分の処理の仕方が明らかに異なります。本物はかかと部分で縫い目が見えているのに対し、偽物は見えていません。これは素材の違いによるもので、本物はこの部分を触ると固く感じるのに対し、偽物はなんだかもちもちしています。

裏の刺繍を見る。
偽物の刺繍。
本物の刺繍。

刺繍の大きさの違いが目に付きますが、正直これは本物偽物共に個体差レベルだと思います。
かかと外側も本物と偽物で素材が違います。本物の方は触ると上質な、手に吸い付くような感触ですが、偽物はAF1に近い感触です。

アッパー

真上から。つま先は多くの違いがある。
本物のつま先。
偽物のつま先。

アッパー部分は大きく差があります。装飾が施された先芯の縁ですが、本物はコバ漉きがなされているのに対し、偽物はなされていません。小さな穴の開け方も、本物のほうがよりきれいに空いています。
また、素材のシワのきめ細やかさや深さが本物と偽物で大きく違うことが見て取れます。偽物のほうが全体的に硬いです。

かかと真上

偽物の内側。かかとが全体的にもちっとしている。
ダイエットに成功した本物。

かかとを上部から見ます。偽物のほうが全体的にふっくらしており、とても美味しそうです。また、インソールに縫い付けてあるPEACEMINUSONEのタグの縫い方は、本物のほうが細かいです。

シュータン

KWONDO1を特別なスニーカーたらしめるシュータン。

シュータン。表面では見た目だけでは大きな違いはないです。本物のほうが質感がよく、偽物はペラペラですが、写真では判断がしづらいです。また、この部分はどうやら本物でも特に個体差が大きい場所らしいので、材質のみで判断するのは危険です。
一応違いを述べるなら、偽物は本物に比べ、若干文字やロゴが小さいです。

一目瞭然。

しかし裏側を見ると一目瞭然です。偽物は裏の縫い方や革の伸ばし方が大変雑で、しわくちゃになっています。また、革は切りっぱなしで縁の処理がなされていません。本物は縫い目こそ若干雑ですが、キレイに仕上げられています。ただ、この茶色い汚れは購入当初からついていました。腹立つ。

サイド

サイドより。上が偽物 下が本物
今度は上が本物 下が偽物 並べ間違えちった

靴のサイドも大きな違いが沢山あるので見ていきます。

本物。装飾の縫い目が内側に織り込まれキレイに処理されている。
偽物。あーあ。

まず目につくところとして、縫い目の数の差です。本物は横に走る縫い目の数が1重線なのに対し、偽物は二重線です。また、穴の数や大きさ、配置も異なります。偽物は大きい丸がひとつ最後に足りていません。これは致命的です。

本物。ソールの装飾もスウッシュもキレイな仕上げ。
偽物。仕上げが雑。

スウッシュの縫い方も偽物のほうが雑で、本物が最後のほうが細く仕上がっているのに対し、偽物は太いまま終わりを迎えています。あとは、下の装飾の幅が偽物のほうが明らかに広いですが、これはどうも個体差のようです。

偽物。硬い革。
本物。上質な革。

改めてですが、そもそも偽物と本物で使用されている革の材質がかなり異なります。偽物はAirForce1のような少し硬めの革、本物は非常に柔らかく指で押すとシワが入るような材質の革です。この点は、ある程度拡大すれば写真でも判別ができるかもしれません。

偽物のソール拡大図。
本物。

非常に写真では分かりづらいですが、ソールのシワの深さが偽物と本物で異なります。シワの入り方はほとんど違いがありませんが、偽物のほうがシワが若干深いです。比べると、影の入り方に差があることがわかります。
また、改めて靴自体の革の材質の違いがはっきり見えます。

こうして比較すると、細かいパーツ間の違いが分かりやすい気がします。
写真でいうと、この写真よりも少し前の写真のほうが分かりやすいですが、サイドの縫い目風の造形も違いが大きく、偽物のほうがカクカクしていて雑な造形になっています。

靴底

続いて靴底を見ます。

左が本物 右が偽物

雨や雪に全く不向きなつんつるてんの靴底ですが、造形の違いは各所に出ています。この写真で分かりやすい点として、偽物の方は底にギザギザの線が入っていることが挙げられます。
また、下部の3つのお花の上の、ゆるいY字型の曲線にも多くの違いがあります。まず、太さが異なります。本物のほうがシャープな造形をしており、偽物の方は少々太いです。また、線の始まりと終わりは造形が雑で、線が丸くなっています。

本物。
偽物。

底のPEACEMINUSONEの文字は造形が綺麗にできており、本物と比較して初めて違いがわかると言った程度です。単品比較での真贋判定にはあまり役立ちそうにありません。

まとめ

どっちがどっちでしょう?

ぱっと見で判別できる箇所は以上のとおりです。
もっと細かく言えば、革の断面やシワの深さ、紐の糸の細かさの違い等色々ありましたが、正規品非正規品問わず個体差によって大きく異なりそうな箇所が多いこと、フリマアプリの出品画像のみでは判別がしづらそうな箇所であったため今回は解説を省いてあります。

ハイエンド版偽物?

ですが、先程も述べたようにKWONDO1の更なるハイエンド版偽物も登場しています。前述の通り、H12工場のハイエンド版、GODKILLERバッジのものです。価格は158ドルに送料220元。大体込み込みで23,000円ほどの計算になります。

ハイエンド版偽物。先っぽの処理が若干異なる?
もっちりしているかかとが改善された偽物
材質は写真だけでは不明
シールも若干改善されている

基本的に偽物を販売する人間は、安いものを高く偽って売りつけることで利益を得ます。従ってこういった高級偽物は相場が下がった今、旨みが少ないため逆に出回る数は少ない…かもしれませんが、無いとも限りません。お気をつけて、メルカリで転売ヤーから靴を買い叩いてください。

また何か聞きたいことがあればツイッターのDMまでお願いします。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?