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シンガポールの生活水準

皆さん、シンガポールと聞くとお金持ちというイメージを持っていませんか?

2018年の一人当たりのGDPは以下の通りで、日本を大きく上回っています。

シンガポール:61,766 USドル
日本:40,849 USドル

日本と比較するとミリオネアの割合は確かに日本を上回っており、シンガポール島内では多くの高級コンドミニアムや高級車を目にします。

但し、一般市民の生活はそれほど裕福というわけではなく、日本と変わらないか、それ以下です。理由は単純で人口に対して土地が狭過ぎるから。

シンガポールの面積は東京23区と同じくらいですが、その中に約570万人が暮らしています。約960万人が暮らす東京23区よりはマシなものの、人口密度はかなり高いです。しかも東京23区と異なり、周囲に都市がないため、嫌でもシンガポール島内で暮らすしかないわけで、必然的に住宅や商業施設の価格も高くなります。更にほぼすべての物が輸入品。そりゃ物価も高くなりますよね。

ちなみに一風堂のラーメンが税金とサービス料を入れると、1杯約1,600円しますから、物価は概ね2倍と考えて良いです。

一人当たりのGDPは2倍まではないですし、住居費も高いので、一般市民には厳しい環境です。シンガポール政府もこの環境を認識していて、フードコート内の食事と、バスやMRTなどの公共交通機関の費用だけは抑えるようにしています。フードコートでの食事は日本並みの価格、バスとMRTは日本よりも安いです。このセーフティネットがなかったら、ホント生きていけないですね。

Fact Fulnessにも書いてありましたが、数値だけでは分からないことの典型的事例だと思います。

一般的なシンガポール人は経済的に苦労していることを知ってもらえたら幸いです。

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