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一人目の離職者

7月から現在の勤務先の情報化部門を率いることになり、2ヶ月が経過しました。転職時に決められていたポジションの条件でしたが、予定より少し早い部長就任です。

現在の勤務先が私を採用した主な理由は、社内情報化部門の立て直しです。最初の1ヶ月で現状把握はほぼ完了、所属員が付いてこれるように、先ずは所属員も課題として認識している部分から、少しずつ改善に取り組み始めています。

所属員との対話も重視し、慎重に進めましたが、一人から退職届が出てきました。最初の脱落者が出たわけですが、これについて少しお話しします。

部長になって私が変えたこと

私が実施したことは現状把握を目的としたプロジェクトや通常業務の可視化です。私が加入する前は組織として、プロジェクトや通常業務の可視化が不十分で、週次のミーティングでもイイことしか報告しない、プロジェクトもスケジュールや役割が不明確で、何か問題があっても声の大きな人が弱いメンバーに責任を押し付けている状態でした。

可視化を進めることによって、状態が明確になり、プロジェクトの遅れの原因や責任が明確になり、改善のサイクルが少しずつ回るようになってきました。

また、資産の可視化も進めました。利用しているシステムやソフト、サーバーネットワーク機器、PCなどITに関連するすべての資産を一覧化しました。これは監査などでも採られる手法です。その資産の状態を一つずつ確認して、問題点を洗い出していくわけですが、中には使っていないものがあったり、行方不明なものがあり、少しずつですが問題点が明確になり、改善を進めています。

また、私が取った現状把握のアプローチは一般的なものだと思いますので、新しい上司が外部から招聘された場合は、こういうことが起きると考えてもらって良いです。

私の変えたことに対する周囲の反応

真面目なタイプのメンバーほど、私のやり方に好感を持ってくれました。また、一部の問題児的なメンバーも少しずつ行動を改善してくれて、部門の雰囲気も変わってきました。

退職届を出した方の人となりと能力

一言で言えばやる気がなく、しかも能力のわりに高いポジションについていたメンバーでした。業務や資産の可視化が進む中で、今まで出来ていなかったことが明らかになったわけですが、その状態を自ら改善できる能力とモチベーションが大幅に不足していました。

上司として行った指導

管理職をやったことがある人ならわかると思いますが、管理職にとって最も大事なのは、所属員全員に対して公平であることです。つまり、役職相当の成果が出せないメンバーに対しては管理職は指導します。

今回のケースでは、日々できていないことが見つかり、この方に対して度々改善するよう指導をしました。特にこの方は、比較的高いポジションに就いているにもかかわらず、目的を理解せず業務を行っており、的を得ない言動が多く、なおかつ自分に甘く、納期遅延を起こしても何も言わないことも多かったです。
なので目的を説明させたり、毎週進捗確認して、遅れがあれば理由確認し、取り組み方を具体的に指示しました。やはり、目的を理解できないことや、時間にルーズなことは致命的ですから。

もちろん、他のメンバーの前では指導しませんでしたが、私より年上の方なので、プライドは傷ついたと思います。しかし、私はそんなことを気にしません。大事なのは公平性ですし、高い給料もらっているのに、それに見合う行動ができなければ、指導されて当然です。また、私が何もしなければ、真面目に頑張っているメンバーは、「頑張っても意味がない」と考え、私から離れていってしまいます。

離職した方の考えと周囲の反応

これはあくまで想像です。おそらくこの方は、私には変な言い訳は通用しないことと、自分自身を改善するモチベーションが無いと判断したのか、親の介護を理由に退職届を出してきました。

周囲の目も厳しかったですね。この方を知る役員の方は「気にする必要はない」と言ってくれましたし、所属員にヒアリングした際も、仕事が出来ないのにこの方が高い給与を貰っていることを良く思っていませんでした。こういった視線もこの方に伝わったと思います。

もちろん、こうなる前に前上司が指導しなくてはいけなかったのですが、そんなことを言っても始まらないですし、前上司も左遷という形で既に責任を取らされました。

組織にとって不要な人物とは

私は以下の3つのうち、どれかに該当する人は不要だと考えています。

・やる気(責任感)がない人
・わからない、もしくは自分で判断してはいけないのに上司に相談しない人
・言われたことをやらない人

ごく基本的なことです。逆に言えば、この3つに該当しなければ、上司としては助けようがあります。なので、若い人も難しく考えず、自信を持って業務に励んで貰いたいです。

先日は、大好きなジンギスカンを食べに行きました。色々な人がいますが、少しでも良い会社になるように努力したいと思います。

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