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ライバル

   皆んなにはライバルは居るだろうか
ライバルと言うと、憎しみあい、奪い合い、
嫉妬し、辱め、蹴落とす、、
  そんなイメージじゃないかな?
  俺にとって、そんな物はライバルとは言わない!
本当のライバルとは、互いの持つ能力を自身のスキルアップに生かし、相手が1つの結果を出せば
自分も新たな結果を出す
  互いが結果を出す度、共に成長して行くように
切磋琢磨出来る者こそが、本当のライバルじゃ
ないのかな、、
  
   俺にもライバルと呼べる者が居る、
今では互いの成果を肩を組んで喜び、酒を酌み交わす仲だ
   
さかのぼる事3年前、ソイツとは挨拶を交わす程度の仲だった
  ある時、ソイツは自身の満足いく結果が出せず、
企画を出しても不採用が続き、とうとう
担当から外されてしまった
  
後任となったのが俺だった、、
俺自身、自信があった訳ではなかったが、思うままを書いていく内に、企画のほとんどが通るようになった、、
  その結果、本担当となり皆からは、肩を叩かれ喜ばれる反面、無言でうつむく奴の姿を見るのは
本当に辛かった、、
  すまん、、と何度も心の中で詫びた

ある日、会社の名運を掛けた特大プロジェクトが持ち上がり、企画書の考案を求められた、、
  俺は正直逃げたかった
下手をすれば億単位の損失を会社に与える事になる
  ペンを握る手は震え、まともに企画書を書く事も
出来なかった、、
  そんな時、アイツの事を思い出した
会社を出る時間を見計らい、飯に誘った
  ぎこちない乾杯から始まり、たあいもない話をしている内に、アイツからプロジェクトの話が出た
  アイツは自分の事のように、
  「頑張ってくださいね!」と、エールをくれた
俺は、アイツに頭を下げこう言った

 「 頼む! 力を貸してくれっ!  
     このプロジェクト、お前と一緒に成功
     させたいんだ!」

 アイツは優しく笑い

   「こんな僕に頭を下げるなんて、らしくない
       ですよ、まだまだ、時間はあります
        お手伝いさせて下さい
        こんな僕で良ければ」
     
    翌日から、不死鳥のように2人はデスクにかじりつき、周りが声を掛けにくい程、熱いオーラを
漂わせていた
  最後のページを書き終え、気づけば朝になっていた
会社で朝を迎えるのはいつぶりだろう、、
  隣のデスクでは、アイツがペンを握ったまま
眠っていた
 やり遂げた!  と言わんばかりのいい寝顔だった
2人で朝飯を食い、寝癖を整え、企画書を出した
  結果がどうであれ、アイツとやり遂げた事に
俺は大満足だった
  
  翌日、会議室に2人が呼ばれ、企画書をそのまま採用し、決行日も決まったと
 その場に社長が居た事も忘れ、2人で
抱き合って喜んだ
  決行日は別の用で行く事は出来なかっが、
5000人以上の観客で溢れ、大成功を収めたと聞いた
  
その日を境に、俺とアイツはチームを組み、今では
他の部署が羨む程の最高のチームであり、
良きライバルとなった
    
     ありがとう
       これからもヨロシクなっ

                                               END




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