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巽の過去のミスリード【あんスタ考察】
メインストーリー第1部にて、巽がマヨイに自身の後ろ暗い過去を打ち明けるシーンがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1678619219019-1aHrnDWkdR.jpg?width=1200)
その内容は一見すると玲明学園での出来事を指しているように思えますが、
『実はそれはミスリードで、真相は異なるのではないか?』
というのが私の見解であり、当記事で伝えたいことです。
それでは、順を追ってストーリーを読み解いていきます。
※注意※
・メインストーリー第1部、オブリガートの重大なネタバレを含みます。読了後の閲覧をオススメします。
・あくまで筆者個人の解釈ですので、解釈違いだと感じた場合はそっ閉じでお願いします。
・未読ストーリーが多数あるので、矛盾や間違いがあったらすみません……。その際は、ご指摘いただけると嬉しいです。
そもそもミスリードとは?
「ミスリード」とは、人を誤った道・解釈に導くことです。
ミステリー小説などでよく使われる手法です。意図的に情報を与えなかったり、曖昧な言い回しをすることで相手に間違った印象を与えたり、間違った判断をさせたりします。
第1部145話『Confess』(↑画像)の場面だと、"後ろ暗い過去"の具体的な内容について巽本人の口からは何も語られていない、というのがポイントになります。
つまり、上場面で巽が語った過去が玲明学園での出来事だというのは読者の思い込みの可能性があるということです。
巽の視点から見る『オブリガート』
![](https://assets.st-note.com/img/1678625586997-wOHnUJSBPU.jpg?width=1200)
《暴動の真相を知らない》
まず、巽は過去の玲明学園で起こった暴動の真相を理解できていません。
↑の続きで、巽は要が暴徒に襲われた時の状況を振り返りますが、
“俺はそんな暴力は間違ってると思い、止めようとしましたがーー
力及ばず(中略)叩き落とされました”
という台詞からは、どこか自分は蚊帳の外であったというニュアンスが感じられます。
読者の視点から見れば、『巽の信者であった非・特待生が暴走し、憎たらしい特待生の要に襲いかかった』という真相は、オブリガート・エピローグ②できちんと説明されています。
ポイントは、その真相がHiMERUの胸中のモノローグによってのみ語られている、ということです。
つまり、巽本人には自身の行動や影響力が暴動騒ぎを起こしてしまった、という認識はないと思われます。
![](https://assets.st-note.com/img/1678625985431-2BnkDGmGDj.jpg?width=1200)
《要は無事である》
また、巽は現在のHiMERU(要の兄)を要本人だと信じ切っています。
↑のシーン前後を見ても、酷い暴行を受けた要が無事に復帰し、再び一緒にアイドル活動ができることを素直に喜んでいると思われます。
(もちろんそれは『お兄ちゃん』が弟のために、完璧なアイドル『HiMERU』を懸命に演じているからなのですが……。要を大切に想う気持ちは同じなのに、痛ましいすれ違いです……。)
ここで、第1部『Confess』のシーンを振り返ってみましょう。
注目すべきは『破壊してしまった』という部分です。
その直前の『傷つけた』だけであれば、"暴行を受ける要を助けられなかった"と解釈できるかもしれません。
しかし、要が無事にアイドルに復帰できたと思っているなら、『破壊してしまった』という言葉は不自然に感じます。
つまり、巽が『破壊してしまった』人間とは要のことではない、と考えられます。
英智との作戦会議
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『玲明の革命児』であった頃の一連の出来事が、“世間的に”不祥事であり、ALKALOIDの弱点になり得ることは理解しています。
しかし、それ以降の英智との会話で、その心配はないという結論が出ています。
マヨイへの打ち明け話はその後に行われたものなので、やはり玲明学園とは関係がない話題であったと思われます。
巽の謎の過去="聖人"ではなかった頃?
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玲明学園にいた頃の巽は、最初から最後まで『聖人』として行動していました。
HiMERUですら、巽が『聖人』であったことは認めています。(むしろ、あれだけの悲劇を引き起こし、要を犠牲にしておきながら、今も変わらず『聖人』のままであることが許せないのでしょう。)
『玲明の革命児』としての巽を知る人間ほど、彼を『聖人』のように思っているわけです。
第1部178話『Acceptance』にて、マヨイが巽から過去を打ち明けられた事を回想するモノローグがあります。
"巽さんを『聖人』のように思っている人にはショックかもしれませんけど…"
この台詞をやや強引に深読みすると、マヨイが聞いた巽の過去は、『玲明の革命児』としての巽を慕っている人にとってショックを受けるような内容なのではないか、と解釈できます。
つまり、巽の謎の過去はオブリガートを上回る罪深いものではないかと、私は推測しています。
(余談ですが、connfess=罪を告白する、accept=受け入れる、という意味があります。)
ご意見・ご感想があればぜひお願いします。
@silvercathitomi
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