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「どうなる?これからの留学生進路指導」WSに行ってきました

先日「日本語教師 こんぶの会」の内田先生(@uchida_hiromi)、中村先生(@taekon2001) お二人主催の「どうなる?これからの留学生進路指導 」と題したワークショップに参加してきました。

昨年はじめに日本語教師に復帰してからは授業での日本語指導ばかりがメインで、前任校でも卒業後の進路相談や願書の書き方、面接練習といった指導はしたことがあったものの、近年の情報・現状には弱く、考えさせられることの多い時間でした。

こんぶの会のHPにもイベントのまとめがあったので(※HPのリンク先は文末に記載しています。)、こちらには個人的に印象に残った・考えさせられたことについて書いていきたいと思います。

■ 進路・進学指導の第一目標は学習者を「次の場所」へ送り出すことだけである

今回のWSでは、こちらの質問を元に「質問づくり」が行われました。
進路指導と進学指導と何が違うの?
第一の目標…じゃ、第二は?第三は?
次の場所って誰が決めるの?そもそも「次の場所」とは?
送り出すことができなかったら、どうするの?それはだれの責任?

グループごとに「質問」を挙げていきましたが、そう言われてみれば…と気付かされることばかりで、「当たり前」や「何となく」といった考え方を見直すことができました。

■ 進学説明会

学校や、その規模にもよりますが、授業の時間を用いて進学説明会や個人面談を行っているという学校が やはり多いように思いました。また、クラスを率いて大規模な合同説明会に参加しているという学校もあるとのことでした。
日本の大学や専門学校に進学するにあたり、何から始めればいいのか、何が必要なのか、わからない学生がいるのは仕方ないことですが、卒業後 自分は何をしたいかわからない、ただ日本にいられればいい…といった学生が多いというのが現状です。他にも、塾で願書や研究計画書を見てもらっているから問題ない、先生が何とかしてくれるから大丈夫、というような変な自信にあふれ、危機感をまるで持っていない学生もいます。

こういった学生たちには、悲しいことに教師たちの忠告が「馬の耳に念仏」でしかなく、いくら言っても教師の心情をわかってはくれませんが、同じ国籍の先輩や友人の言うことには納得するようで、卒業生との交流会を行っているという方の話がとても印象的でした。
卒業生 数名に来てもらい、話しを聞きたい先輩のもとへ行き、雑談をしながら、いつ頃から受験の準備をはじめたのか、どんな失敗をしたのか、後輩たちにアドバイスしてもらうとのことです。

日本語学校卒業後、就職を希望している学生への指導を積極的に行っているという話はまだ少ないですが、先輩留学生による体験談から学べることは多いはずです。
また、学習者による体験談については私も以前から考えており、影響力や大切さを感じました。書面や映像としても生かせると思うので、現在も交流のある卒業生や日本に留学経験のある友人・知人にもインタビューやアンケートをしていきたいと思います。

■ 留学生の留学事情

日本に留学する学生数や国籍、傾向などの情報を共有してもらいましたが、特に気になったのは、各国の学生が留学に至った流れと進路とのつながりです。
例えば、ある国の学生は国内での進学がうまくいかなかった為、日本に留学するというものです。帰国して箔がつくようにと有名大学しか知らず、自らの日本語力を考えず、それ以外の大学や専門学校などには見向きもしません。
他にも、多額の借金をして日本に来ているので、本当は学校に行かずに働きたい、少しでも長く日本にいられるよう専門学校を転々とする…など、やっぱりそうですよね…と再認識することも多々ありました。

現在国会でも、外国人労働者の受け入れ、新たな在留資格の創設、留学生の在留資格審査の厳格化など、大々的に話されています。

今後日本に来る各国の学生たちにとって、受け入れる学校、そして私たち日本語を教える者たちにとって、誰もが納得できるような体制であることを祈るしかありませんが、新たな制度や体制に慌てず対応できるようにしておく必要があります。

最後になりましたが、こんぶの会主催のイベントは毎年 年に数回の開催を予定されているそうです。

これから出会う「学生」や自分自身の為にも、こういったワークショップや交流会に積極的に参加し、知識や情報を共有していきたいと思っています。

▼日本語教師 こんぶの会
https://kombunihongo.amebaownd.com


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