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乃木坂46 35thシングル 車道側



とんでもないアンダーソングが発表された。
その名も【車道側】

前作34枚目シングルのアンダーソング【思い出が止まらなくなる】も個人的にはかなり好きだったけど、それをあっさりと今回の曲は超えていった。

とはいえ、曲調や歌詞でいえば正直前作の【思い出が止まらなくなる】のほうが良くも感じるんだけど、今作の【車道側】は何がすごいって、とにかくMVがエモい。

そうだ、その前にひとつ言っておきたいことがあるんだけど・・・これを書いている本人は実はあまりアンダーが好きではない。アンダーという明らかにヒエラルキーが下に感じるネーミングもどうかと思うし、なんかアンダーメンバーは頑張ってるけど報われない、みたいな空気感もあまり好きじゃない。選抜と、ユニットという関係にするかチームAとチームBみたく上と下じゃなくて横で分ければいいとずっと思っているけど、昔からこれでやってきてしまった乃木坂に対していまさらの話でもある。秋元康は単純だから、AKBの総選挙が跳ねた時期に作った乃木坂にも何かしらの競争を入れたかったのは明らか。でも、乃木坂はその風潮を自分たちの仲の良さというウリで吹き飛ばした。だから、今回のこの【車道側】のMVは特にエモい


今回の表題曲【チャンスは平等】は3期のエース、いや乃木坂の顔の山下美月の卒業シングルになったこともあって、まるで3期曲?って感じで選抜に3期全員が集合した。ちなみにこんな並び。



乃木坂の選抜、アンダーは握手会だったりミーグリだったり外仕事だったり世間の声を基本的には取り入れて(歌だったりダンスだったりの実力とは別で)決めているはずだったのに、今回の表題曲は山下美月からの鶴の一声があったのかどうかはわからないけど、温情シングルと言われているように運営からの計らいなのか1列目に5人3期が並んで、3列目にも6人3期が並ぶという仕組み。普段の選抜の3期の枠は6か7しかないのに今回はそれが11人いるとなると、もちろんここまで選抜だったメンバーが4,5人漏れることになる


そう、それが今回のアンダーメンバーのフロント近辺を固めるこの5人



初アンダーメンバーの2人が今回のアンダーのセンターとフロントなのは元からのアンダーファンからしたら怒り心頭なのは頷ける。自分もさすがにそんなわかりやすいことを運営はしてこないだろう、と思ってこのフォーメーションが発表される前に出したフォーメーション予想では元からのアンダーメンバーをフロントや中心に組んでみたんだけど・・・


どうやらこの世界は実績社会の模様。
選抜には温情をかけたのにアンダーにはそれはなかったようだ。
でも、でもだ。


裏を返せば、今までアンダーをまるで我が家のようにしてのさばってきた3期が誰1人いない今回。なにかすごい大きな変化を加えるとしたら、このタイミングしかない。新陳代謝は時に大きな成長を生む。ただそれがこのタイミングだったってわけで、こんなこともなければなかなか凝り固まった乃木坂で血の入れ替えはできない。ようやくとうとう、選抜とアンダーではなくチームAとチームBに分けることができたし、基本3期・4期中心のチームA、しかも21歳以上のオーバーチームと(あえてオーバーという言葉を使わせてもらう)基本4期・5期中心のチームB、しかも21歳以下限定アンダーチームに分けられた今回こそ、正式なアンダーメンバーと名付けるにふさわしい時がきた。


そんな今回の21歳以下アンダーメンバーのセンターは4期生の最年少、今回が初アンダーのあやめんこと筒井あやめ。あの秋元真夏に推しと言われ、齋藤飛鳥に私の後ろで腕をぐるぐる回してウォーミングアップしてるとしか思えないと言われた逸材がとうとう世の中にバレる時がきた。個人的には4期推しだし、あやめん好きだし、ジャンフラ最高だしこんな嬉しいことはないけど元からアンダーが好きな方々も認めてあげて欲しい。ここまで幾度となくチャンスを与えられてきたあやめんは若かったこともあって、それを活かせずにここまでの乃木坂生活5年間を過ごしてきた。でも、そんな彼女も井上和と同じく来年のお正月に成人式を迎える。ここまで芽が出なかったのは本人の努力不足だと言われるかもしれないけど、あの乃木坂46最大のエースとなった齋藤飛鳥も代表作Sing Out!のセンターまで8年もかかっている。裏を返せばそれぐらい親元を離れ中学も高校もろくに行けず乃木坂に青春のすべてを捧げてきたメンバーをどうしたって運営は大事に育てる。すぐに日の目を見させたりしないからこそ、ようやくその時が今来た。このあと行われるアンダラ3daysを通して、またこのアンダーセンターの期間を通してあやめんがどれだけ成長するか、どこまで伸びるか、一気に突き抜けるかどうかは本人次第なわけだ。その最大のチャンスを青春を犠牲にして乃木坂で頑張ってきてくれたあやめんに与える運営を許して欲しい。


これは運営のゴリ推しでもなんでもないと思う。
冷酷なことを言えば、あやめんにとってはラストチャンスだとも思っている。ここで結果を出せなければ、もう選抜への復帰もなくこのままずっとこの場所に残る可能性だってあるかと。だからこそ、このMVは染みるしこのアンダー期間のあやめんは応援するしかないわけで、チャンスは平等ではないけどチャンスを与えられた時にいかに掴むかどうかはその人次第だから。このチャンスに対して文句をいうのはやめて欲しいなって思う。



と、まあ前置きは長くなったけど、そんな【車道側】の見どころは選抜からやってきた咲月、なおなお、あやめんを中心に進む高校の青春物語


ストーリー




咲月、あやめ、なおなおは昔からの幼馴染であり親友。ただ高校になってようやく久々に同じクラスになれたのだった


あやめは咲月となおなおのことが大好きだけど、部活に入っていないため、バスケ部の咲月と軽音部のなおなおが部活に行ってしまうと、放課後が暇だった


そんなあやめは帰宅部だから帰ればいいのに、親友の2人をカメラで撮ることを趣味にして咲月となおなおへの気持ちを紛らわせていた


でも、部活で自分以外の仲間と過ごしている2人の姿をカメラにおさめる日々は最初は楽しかったけど徐々にあやめの心は曇っていく


私には何もない
私は2人の写真をたくさん持ってるけど、2人はきっと私の写真なんか持ってない


じゃあ、、私の写真を撮って2人に送ってみようかな?なんて思って自撮りしようとファインダーを覗いてみたら、そこには悲しい顔をしている自分が写っていた


もう2人を撮るのはやめようかな・・・私も何か趣味とか楽しみを見つけようかなと思っていたその時・・・実は咲月もなおなおも、あやめが常に位自分の写真を撮ってることに気付いていて申し訳ないと思いながらも、そんなあやめの写真をこっそり撮っていたのだった・・・


というストーリー。これが全く歌の歌詞と合ってなくて、それがまためちゃくちゃ良い。曲を聞くだけの人は、幼馴染の男女の恋愛みたく捉えたらいいと思うんだけどMVを見る人はただただ乃木坂のメンバーの仲の良さとか、4期5期だけの年齢が近いからこそ生まれるこの女子校感で泣けるという仕上がり。


これぞ乃木坂。秋元康が狙ってなかった乃木坂から自然と発生した乃木坂らしさがこれでもかと出ているところを何卒MVを見てご確認いただきたい。



年頃の女子ばっかりの集まりだから、それは色々ある。
でもそれよりも尊い世界がここにはある




筒井あやめという少女がこのチャンスを掴み取って覚醒するかどうかをみんなで見守ろう。そんな大事な分岐点に一緒に居られることが幸せじゃないか








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