なぜ小南桐絵はだまされやすいのか？
◯はじめに
小南桐絵はワールドトリガーでもかなり人気のあるキャラクターです。
その特徴として「だまされやすい」があります。
「まだ言ってなかったけど、実はこの3人、おれの弟と妹なんだ」
「えっ、そうなの？ 迅に兄弟なんかいたんだ……！ とりまる、あんた知ってた！？」
「もちろんですよ。小南先輩、知らなかったんですか？」
「言われてみれば迅に似てるような……レイジさんも知ってたの！？」
「よく知ってるよ。迅が一人っ子だってことを」
「……！？」
「このすぐダマされちゃう子が小南桐絵17歳」
「だましたの！！？」
「いや―まさか信じるとは、さすが小南」
このように記念すべき初登場（第1話を除く）で「だまされやすい」と紹介されています。
他にも
「こいつ、小南先輩のこと『超かわいい』って言ってましたよ」
「えっ……！？ そうなの！？」
「うむ、言ってた気がする」
「ホントに！？ ちょっとあんたやめてよねそういうお世辞、お世辞じゃないのかもしれないけど！」
「いや、その……」
「すいませんウソです」
「……！？」
「お世辞じゃなくてウソです」
「なっ……だましたな！？ このメガネ！！」
「だましたのはぼくじゃないですよ！」
だったり、第3巻のカバー裏でも
・モテかわだまされガール
・仲がいい相手ほどだまされ率が上がる
・とりまるにだまされて雷神丸は犬だと思っている
とやはり「だまされやすい」ことが強調されています。
BBFでも
・乾電池をぐるぐる回すと充電が復活すると言われて30分回し続けた
・川に河童が出たと言われてカメラを持って一日張り込んだ
・ガムを飲み込むと腹の中で爆発すると言われて泣きながら病院に行った
とだまされエピソードが複数掲載されています。
今回はなぜ小南がここまで「だまされやすい」のか、その理由を考察してみました。
◯だまされやすい人の傾向
「だまされやすい」を言い換えると「冗談が通じない」になります。
冗談が通じない理由にはこのようなものがあるそうです。
①ウソを信じやすい
想像力が高い人はウソを信じやすく、だまされやすい傾向にある。普通の人なら冗談と気づくような嘘を、真に受けてしまうことも。
②人に興味がない
コミュニケーションを単なる情報のやりとりと考え、相手の人柄を知る手段だという意識がない。自分の気持ちやプライベートも、あまり話したがらない。
③冗談が共有できない
お互いが同じような経験や知識をもっていないと通用しない冗談もある。また、冗談の話題によっては相手の気分を害することも。
④冗談を言い合える関係だと思われていない
「相手は冗談を言う人だ」「お互いに冗談で笑い合える関係だ」という認識がないと、相手の冗談を見過ごしてしまうことも。
この中で小南に当てはまりそうな理由を考えてみると、性格的に②③④はなさそうです。
ちなみに作中ではヒュースも烏丸にだまされている描写があります。
「いや、腕がよくて頭も切れるからたぶん向こうでも相当なエリートだろうって迅さんが言ってましたよ」
「迅がこいつを……？ へえ…………ホントに？」「まあ、ウソですけど。今適当に想像してしゃべりました」
「……！？」「……！？」
「あんたなんで急にそんなウソつくの！？ なんかかわいそうじゃない！」
「場を和ませようと思って」
この場合のヒュースは④が原因でショックを受けているように思えます。
ヒュースは真面目な軍人なので烏丸と捕虜である自分は「冗談で笑い合える関係ではない」という認識だったと思います。
では話を小南に戻して、小南がダマされやすい理由は消去法で①と仮定してみましょう。
①で特に気になるのが「想像力が高い人はウソを信じやすく、だまされやすい傾向にある」という部分です。
作中で小南が「想像力が高い」と断定できる描写はありませんが、それにやや近いものとして第223話で「感情移入能力が高い」と片桐から評価されています。
「小南先輩相変わらずだな〜」
「感情移入能力が高いな」
この場合の「感情移入」は「自分の感情を他の人に投射すること」ですが、それは「自分がその人になったと想像すること」と考えることもできます。
それは水上への評価の中にも見て取れます。
「あたしなら、あのわさわさに噛みついてるね。そして毟ってるね」
これは明らかに「自分が照屋になった」と想像しての意見だと思われます。
小南の想像力が高い理由として、小南は旧ボーダー時代からの古株であり、年齢的にかなり早い段階で「近界」の存在を認知しているので、想像力の成長が促されたのかもしれませんね。
◯おわりに
原作を読んで小南のだまされている描写を探していた時に「あれ、思ったより少ないな？」と思いましたが、その理由は「アニメでオリジナルのだまされエピソードを見ていたから」でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？