◯はじめに
B級ランク戦編の特徴的な要素として「実況解説の存在」があります。
実況解説の有用性についてはこれまでにいろんな方が考察していると思うので真新しさはないのですが、自分自身でこのテーマについて考察したことがなかったので考察してみました。
またB級ランク戦は「ROUND1〜8/中位最終戦」とありますが、今回は「ROUND3」に限定して考察しました。
【今回考察する効果】
①「自分語り」を防ぐ
まずは私の考察では一般常識になりつつある(?)ジャンプSQの漫画道場に書かれている
は押さえておきたいところです。
この狙いは
にあります。
戦闘中のキャラクターは戦闘(今の行動)に集中する必要があるにもかかわらず、そのキャラクターが「自分語り」を始めてしまっては読者も戦闘シーンに集中できません。
そのため、代わりに実況解説が説明をすることで「自分語り」を防ぐとともに、読者が内容を理解しやすくする効果があると言えます。
②読者の「仮定」や「疑問」に先回りする
バトル漫画を読んでいると
と思ってしまい、戦闘シーンに集中できなくなることがあります。
特にワールドトリガーの場合は集団戦が中心になるため、各キャラクターが取れる選択肢の組み合わせは膨大な量になります。
読者が思いつく可能性の高い「仮定」や「疑問」について実況解説で触れておくことで、読者が戦闘シーンに集中できる効果があると考えられます。
③負けたキャラクターのフォロー
ワールドトリガーはキャラクターの「格」が落ちにくい作品として知られていますが、その要因として勝負に負けたキャラクターのフォローを実況解説が行っていることが考えられます。
これを勝ったキャラクターがやってしまうと一種の「格付け」になってしまい、力の上下関係が生まれやすくなる可能性が高くなります。
第三者の立場である実況解説が行うことで、パワーバランスを保ちながらのフォローができる効果があるのではないでしょうか?
◯おわりに
今回は考察の対象をROUND3に限定しましたが、他のROUNDでも
はあると思うので、そこに着目して読み直してみるのも面白いかもしれませんね。