間違ったセラピーもある

私は20代後半の頃、ネットで見つけた岩波英知という方のセラピーを受けていた。なぜセラピーを受ける必要があったかというと、思春期頃から悩みの多い人生だったから。

私は中学生の時、仲の良かった人からある日突然、仲間外れにされたことがきっかけで自信をなくしてしまい、その影響が続いて、高校3年の時に、進学校だったので大学受験へのプレッシャーもあり、授業をしている教室にいると、なぜか湧いてくる恐怖感と緊張で震えてくるようになった。思いきって家の近くの神経内科に1人で行ったら、パニック症ですね、と軽く言われて、軽く出された薬を22歳くらいまで何となく飲んでいた。薬は飲んでも飲まなくても、全然変わらなかった。

大学3年生くらいの時、友人と手伝いに行った創作ダンスのイベントに、フードのケータリングできていたのが「天使の料理人」と名乗っていたじゅりさん。じゅりさんの作った、オーガニックなキッシュやケーキの美味しさは衝撃で、マクロビオティックという考えも初めて知った。じゅりさんはとてもかわいくて素敵な人で、こういう人になりたい!と思い、私も1年くらいマクロビオティックを実践したりした。そのなかで、今まで何となく飲んでいた薬の異様な白さに気づき、「これ、体にとって不自然だ!」と、すぐにやめることができた。

薬はやめたが、教室みたいな状況になると、恐怖感がわいてくるというのは変わらなかった。だから教室みたいなオフィスでは自分は仕事できないと思っていて、販売職など選んでいた。でも、色んな所に気を使わないといけない販売は、全然向いていなかった!

自分の変な脳の回路が治りさえすれば!と思っていた20代後半頃、ネットで岩波英知という人が神経症治療の鬼才だと口コミ掲示板で書いてあるのを見つけ、口コミを信じて、高額のセラピー代金を支払って通うことにした。

結果を言うと彼の治療法、私には間違っていた。セラピーを受けたのはもう何年も前のことだから、「彼には多大な借金があり、その返済の必要があった」という事実、「彼自身は優しくて悩んでいる人を助けたいという気持ちを持つ人である」のは本当だと思うから、彼自身が悪い人だとは思わない。

でも、彼の治療法、たぶん間違っている。ネットでは、絶賛する人の声だけしか出てこないので、かつての私のように、そこだけ見て信じてしまう人がいると怖い。年月がたち振り返って思うのは、「私の場合は、ここで失ったものの方が大きかったな」と。もし、タイムマシンに乗って、このセラピーを受けるか悩んでいる自分に会ったら、絶対やめさせる。というくらい間違ってた。その後、仕事や環境のこともあってバランスを崩して通った森田療法の病院の先生は「そのやり方は絶対やってはいけない」と言われた。

この先生は宇佐晋一先生という方で、高齢でもう引退されいているが、私の生涯で最も大事な人の一人である。宇佐先生と過ごした不思議な時間の話は、また書こうと思う。

追記。トラウマの解放について、良いサイトがあったので、リンクを貼っておきます。トラウマもゆっくり改善するのが良いらしいです。

https://www.rolfing-selfjourney.com/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%9E%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF-1/?s=09


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