2023年秋旅⑤(北海道)
9月29日
美瑛富士の登山口駐車場で車中泊して、0時に目覚ましセットしてたけど寝れなくて何度も衛星画像確認してた。
予想してなかった雲が迫ってというか湧いてきたような感じで、これはダメかもって思ったけど天気予報では曇りのち晴れの予報。
13時から晴れみたいで意味がなさそうだけど晴れマークがこの先10月3日しか無いから、雲海は無くても一応登った方がいいのかなって散々迷ったけど登ってみることにした。草が濡れてるから今回は長靴で3時くらいから登り始めた。
美瑛富士の登山口から登るのは初めてだからどんな感じか心配だったけど、避難小屋までの6㎞はあんまり高低差もなくひたすら長いだけだった。
道も刈り払いされてて思ったより整備されてたけど昨日までの雨でヌルヌルしててかなり滑りやすかった。
後半は長靴で大正解だったってくらいぐちゃぐちゃで水浸しだった。長靴最強だって思った。長靴の登山靴があればいいのに。
美瑛岳避難小屋あたりまで来ると気温も一気に下がって風が急に強まってきてめちゃくちゃ寒くなった。昼から晴れならあんまり早く着いても寒さの中震えて待つことになるから、風のない所で長めに休憩とりながらゆっくりオプタテシケ山に向かった。
かなりの強風の中オプタテシケ山に9時半くらいに到着して山頂の先にあるチングルマの綿毛の確認へ。
霧で前回より景色は見えないけど綿毛はまだ残ってるのが確認できた。
でも雨で濡れてもう弱々しい。
もう持たないかなって思って綿毛を触ってみたけど、意外に引っ張ってみても取れないくらいまだ大丈夫そうだった。
この分なら次の晴れ予報の10月3日までは持つかも。
綿毛の心配はとりあえず無くなったけど、曇ってるせいなのか肝心の赤さがあんまり鮮やかじゃなくなってきたように見えた。
チングルマの紅葉って最後どうなるんだろ?黒ずんでいって散るのかな…。だとすると結構黒ずんだチングルマが増えてたから更に心配が増えた。
もう諦めるしかないのかな…。
10時20分くらいから下山を始めたけど風は更に強くなってきて、足を踏み出せないくらいの爆風の中雨とあられも降り出して最悪だった。
昼から晴れどころか暴風雨になって登ってきたことを後悔した。でも怪我さえなければ後になればいい思い出で済むはずと思ってとにかく慎重に歩いて、15時前に何とか無事下山できた。
過去一の暴風だったかも。北海道の山の自然環境の厳しさを思い知った。
あんな環境の中に住んでる野生の動物たちがほんとたくましく思えた。
終始長靴にレインウェアだったけど結局最終的には全身ずぶ濡れになった。車に戻ると心底ほっとした。
万華の湯に向かって運転してると十勝連峰の方にずっと虹が出てた。
あの雲の中で山を登ってたなんて正気の沙汰じゃない…。
自分以外にもたくさんの車が路肩に停めて虹の写真を撮ってた。
温泉でぬくもってからコインランドリーでザックも含めて濡れたの全部洗濯して、また望岳台の定位置に戻って車中泊。
気力切れで下山時は何も撮れなかったけど紅葉自体はめちゃくちゃきれいだったから次登った時こそはたくさん撮りたい。
9月30日
今日で9月も最終日。
曇り予報だったけど微妙に青空広がってた。
原始の泉で水汲んで洗車して万華の湯で14時半くらいまでゆったりしてた。
本州で期待してる小朝日岳の紅葉状況確認したら色づき始めみたいで、登った人の写真の感じだとあと2週間はかかりそうな気がした。
となると来週には北海道を発つ予定だったけど再来週まではこっちにいた方がいいかも。
せっかく北海道の紅葉が見頃迎えてきたのに本州行って紅葉待ちなんて馬鹿みたいだし。
夕方望岳台に戻る道中で紅葉が更に色づき進んでた。
ここもう何度も撮ってる。色づきが進んでいく様子が面白い。
10月1日
雨予報だったから東神楽町の花神楽にまた漫画でも読みに行くかなって思ってたけど、朝起きたら青空広がってて予報も11時くらいまで晴れマークに変わってた。
どうしようと思ったけど山肌を見るとめちゃくちゃ赤く染まってるのが遠くからも見えてて、あそこどこなんだろと思って地図で確かめたら多分三段山付近かなって思ったから調べてみたら登山口はすぐ近くの吹上温泉だった。
山頂までたった3㎞みたいだし今からでも十分余裕ありそう。紅葉してるのは中腹だから山頂まで行く必要もないし。
いつも車中泊してる所から1㎞くらいで吹上温泉着いた。
近かったけどまだ来たことなかった。結構きれいで大きな施設。
日曜だから車多いかと思ってたら意外とあんまりいなかった。
準備済ませて7時45分くらいから登り始めた。
15分くらい登ると車中泊の所から見えてたと思われる山肌が真っ赤な所に着いた。
でもクマザサが背が高いし見下ろせるような所もないからほとんど見れなかった。
もったいないと思いつつもどうしようもないからとりあえず先に進む。
30分くらい歩いたら展望の良さそうな登山道になって紅葉も出てきた。
めちゃくちゃ紅葉してる。左奥の雲のかかってる山は多分十勝岳。
今日も山だけが雲に覆われて町側は晴れてる。
秋は案外こうなりやすいのかな?だから虹が見えやすいってこともあるのかも。
一つの草でめちゃくちゃカラフルに色づいてた紅葉。きれい過ぎる。
山側の紅葉は充分見頃のような気もしたけど冷静に見るとあと1週間後くらいかな?
ダケカンバか白樺か分かんないけど黄色くなりかけてるのが多いから来週は更に見違えるかも。
鮮やかな黄色。来週まで元気でいてくれるかな?
山頂には行かずに今日はこの辺りで引き返した。
山頂まであと1㎞だけど多分ハイマツだらけな気がするし雲の中だし。
来週には手前の黄葉が完全に染まってるはず。中央の木も多分黄葉しそう。
チングルマとかの紅葉もいいけどやっぱり木々の紅葉になってくるとさらに秋が深まった感が出てくる。
ナナカマドが遠くからもすごい目立ってる。
来週用の色づき始めのナナカマド。
このくらいの色づきのナナカマドがたくさんいたから来週は更に主役だらけになりそう。
太陽が陰ってるから終始暗い空だったけど、秋の寂し気なこの感じもすごく良かった。
ほんと色とりどり。黄色が多いのが嬉しい。
九州の紅葉は赤系が多いから明るい黄色があるのは羨ましい。
登山口近くまで戻ると晴れてきた。というよりここはずっと晴れてたけど。
駐車場の車は多少増えてたけどそれでも日曜の割には全然少ないし、山でも自分以外2組しか会わなかった。
案外穴場の山だったかな?
夕方週間天気見たら10日が晴れマークになってたから10日にまた来るかも。
10月2日
雨の予報だったから10時ちょうどに東神楽町の花神楽に到着してずっと漫画読んでた。このあいだまでキングダムの69巻まだ置いてなかったのに追加されてた。
もう漫画アプリで買ってしまったけど。もうちょっと待てばよかった。
面白い漫画探してみたけどなかなかいいのが見つからなかった。夕方くらいに東京喰種が置いてあるのに気づいて、ずっと前に読んだ続きからと思ったけど内容忘れてたから最初から読んだ。
18時半まで読んで昼食と夕食もここでとって忠別ダムの駐車場で車中泊。
10月3日
先週の週間天期では晴れのはずだったけど朝から結構強めの雨で今日も花神楽で読書の日。
NHKもウェザーニュースも明日曇りの予報だけど、てんくらでオプタテシケ山の天気調べたらA判定で晴れってなってた。
てんくら良いこと言うなって思ってアプリインストールしといた。
当たれば今後てんくらをメインで信じる。
花神楽で昼ご飯まで食べてから望岳台に戻って早めに就寝。
10月4日
夜中起きて十勝連峰のシルエットが見えてたから、今回は少なくとも山に雲がかかってるパターンはなさそうと思って準備済ませて美瑛富士の登山口へ。
てんくら確認してもA判定のままだったけど、ウェザーニュースもNHKも気象庁も明日は曇り予報のまま。
てんくらも6時から9時以外は曇りマークに変えてた。
やっぱダメかもとは思ったけど風だけは弱そうだからせっかく準備したし1時半から登り始めた。
予報通り風は弱めだったんだけど気温はかなり低くて稜線出ると少しの風でもすごい寒かった。
山の上部ではいつの間にかまた雲がかかってて前回同様上に行くほど雲の中のパターン。
とりあえず石垣山の風の当たらないところで休憩してたらだんだん明るくなってきて、雲の隙間から見える美瑛岳が白くなってることに気づいた。
そういえば昨日旭岳で雪が降ったってニュースがあったのに全然頭になかった。
休憩してる所がちょうど美瑛岳を背景にチングルマが群生してる所だったから明るくなるまで撮り続けた。
6時過ぎくらいに美瑛岳にかかってた雲も消えてきた。
まさか美瑛岳の初冠雪を紅葉と見れるとは思ってなかった。
さすが美瑛岳。いつも想像を超えてくれる…。
一番好きな美瑛岳の初冠雪を見れたっていうのがとにかく嬉しかった。
紅葉も美瑛岳の裾野のあたりが遠くからでもめちゃくちゃ鮮やかで、ほんと美瑛岳は上から下まで完璧な山だ。
望遠レンズで超拡大して見れたらすごいだろうな…。
8時くらいまで眺めてたけど美瑛岳にかかった雲が消えるか分かんなかったから、時間もないしオプタテシケ山に向かうことにした。
今回は道中の紅葉も撮りながら行くと決めてたけど、ちょっと全体的に鮮やかさは失われてきてた。
この黄色の葉っぱがきれいだったんだけど結局うまく撮れるところ見つからなかった。
チングルマ以外もみんな大体赤系に染まってる。
今日も町側は晴れてるみたい。
前回を思い出すような状況だけど今回は風はほぼ無いから大丈夫なはず。
終盤のチングルマ。
鮮やかさはもう全然ない。
これからゆっくり眠りにつくんだろうな。お疲れさま。
ウラシマツツジもほとんどが黒ずんできてたけどこの子たちはまだ目の覚めるような鮮やかさで燃えてた。
帰りに通った時も鮮やかさに驚いて撮ろうとしたけど行きに撮った子たちだって気づいて止めといた。でも見る度に驚くくらい鮮やかだった。
9時半過ぎにオプタテシケ山に着いて山頂先の花畑の所に行ってみた。
美瑛岳が雪化粧してたから予想はしてたけどやっぱりこっちも初冠雪だった。
綿毛の確認も何もって感じだけどこれはこれで珍しいしきれい。
晴れさえすれば全然違う感じになるだろうけど全く晴れる兆しなかった。
すごく幸運な状況にいる気もするけどどう撮っていいか分かんない。
じっくり観察してたら水滴をまとった所がきれいだったからアップで撮った。
水滴も凍ってるんじゃないかってくらい寒かった。
3度目のオプタテシケ山だったけど結局一度も完全に晴れる姿は見れなかったな…。
代わりに雪と紅葉の景色は見れたからとりあえずいいかな。
晴れるまで待ってみるか悩んだけど帰りの距離も長いし帰りも撮りたい紅葉だらけだから長居はできない。一応10時半までは粘ってみたけどダメだった。
帰り道、ベベツ岳を越えて石垣山と美瑛富士の間に美瑛岳が見えてたからここで昼食とって眺めてた。
眺めながらこれは写真撮っとこうと思った時には美瑛岳がもう雲の中に戻ってしまった。
休憩してた所から町側の山の麓を見たらものすごい紅葉が見えた。
行く道のない所にばっかすごい紅葉がある。
山の上の紅葉はもうどこも終盤。
忠別岳の山頂付近でナキウサギの声があちこちからしてきたから少し見回したら岩の上にのってた。
今回はあちこちで見かけたけどようやくカメラを持ってる時に見れてちょっと遠いけど撮れた。
撮った写真をトリミングして拡大。
望遠レンズを持たない人間にはこれしか術がない。画質が酷いけど。
ネズミ並みの小ささだったけど見た目も色もウサギってよりネズミかな。
鳴いてたからナキウサギで合ってるとは思うけど。
稜線歩きも終わって美瑛岳避難小屋から6㎞の長い帰り道。
前回雨と風で気力が尽きてて何も撮らずに通ったけど今回ようやくここを撮れる。
全てが秋色に染まった草紅葉。
ナナカマドとかの鮮やかな紅葉とはまた違う風情で何となく寂し気な雰囲気が最高によかった。
なんとも言えない色合いに染まったオレンジの草を主役に。
全然まとめれてないけど草紅葉は多少雑な方が雰囲気がそのままでるかな。
小さいオレンジの木。これはちょっと綺麗にまとめたかったけど難しかった。
オレンジの葉っぱの後ろに赤を持ってくればオレンジが際立ったんだけどな。
ため息が出るような色合いの紅葉だらけで思ってた通り全然進まない。
オプタテシケ山は早めに諦めといて正解だった。
小さな沢沿いに紅葉がずっと続いてる。
ずっと奥にめちゃくちゃ鮮やか紅葉地帯が見える。
沢沿いは特にいろんな色に染まる草が多い気がする。
石を伝って少し沢沿いを下ってみる。
奥の鮮やかな紅葉地帯まで行けるのかな?
帰りを考えるともうあんまり時間ないけど紅葉がきれい過ぎて探索すら進まない。
元は登山道だったんじゃないかってくらい歩きやすい沢道だったけど、ここを越えた先で崖になってて奥の紅葉地帯には行けなさそうってことが分かったからここで引き返した。
そろそろカメラしまって下山に専念しないとって思って歩いてたらめちゃくちゃきれいな紅葉が現れた。
オプタテシケ山も見えて雲がとれ始めてた。
すごい爽やかでこんなのが見たかった気がする。
14時15分くらいだけどなんかすっかり夕方の気配。
吐く息も白くて大好きな空気感。北海道最高だな…。
全てが名残惜しい…。
ナナカマドがとにかく目立つ。
ハイマツとかクマザサの背が高過ぎてまともに撮れないのだけが残念。
何度もカメラしまっては取り出して撮影を繰り返す。
あと4㎞くらい残ってるのに少し歩いては引き止められる。
黄葉もやばいくらいきれい。
西日で照らされて燃え上がるナナカマド。
この写真撮ってもうさすがに下山に専念しようと決めてちょっと早歩きで下山した。
16時前になんとか駐車場に到着。
今日は誰とも会わなかったし足跡も自分のしかなかったから案外山を独占してたっぽい。やけに気分よくずっと歩けてたのはそのせいかな。
楽しかったけどさすがにだいぶ冷えたから万華の湯の高温の湯の方で自分にしては結構長い時間浸かってあったまった。
望岳台はもうさすがに寒くなってきたから水も切れたし、また原始の泉に行って車中泊。
天気予報確認したら5・6日は雨で7日は雪。8日からしばらく晴れに変わってた。
8日からの晴れも楽しみだけど7日の雪はこんな鮮やかな紅葉に降る雪を一緒に撮れるかもしれないって思うとめちゃくちゃ楽しみになってきた。
10月5日
予報通り朝から冷たい雨で風もかなり強い。
洗濯済ませて今日は万華の湯の休憩室でゆったり休憩。
雨の中の紅葉も良い風情だから撮りたくはあるんだけど風もかなり強いから明日も休憩かな。
また花神楽で漫画読みに行くかも。
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