2023年秋旅④(北海道)
9月21日
23時半の目覚ましで起きて衛星画像確認したら雲がおもっきり北海道全域に迫ってたから登山中止にして寝直した。
朝5時頃に起きて空見ても曇ってて、町も見えてて山も見えてるから雲海でもない。
中止にしてよかった。
昼前に結構強めの雨も降って明日も晴れの予報から突然変わるんじゃないかと心配だったけど、夕方強烈な夕焼けで真っ赤に染まってきて明日は問題なさそうって安心した。
西の空が真っ赤に燃えて明日は凄い光景見れそうな予感がした。
見晴らしのいい所で撮りたかったけどもう間に合わなかったしちょっと寒過ぎた。
9月22日
23時半に起きて今回は衛星画像的にも大丈夫そうだったから準備済ませて1時23分に望岳台から登り始めた。
昨日の昼に雨が降った割に濃霧注意報が出てなくて、登ってる間も街明かりがはっきり見えてて雲海がなかなか出なかった。
風も弱いのになんでだろって思ったけど、多分昨日の日中の気温が低すぎたからかも。
十勝岳の山頂に着いた時はまだ真っ暗でハッキリとは見えなかったけど、大雪山側には多少雲海が出てた。
そのまま美瑛岳の花畑の所まで行って紅葉の進み具合見たら、思ったよりも進んでなかった。
朝日側が雲に覆われてて写真撮るにもまだ早かったから300mくらい下にある紅葉が進んでる所に下りてみることにした。
かなり遠回りになるけど枯れた渓流をずっと下って行ったら辿り着けた。
上からすごい真っ赤なのが見えてた通りナナカマドが鮮やかな赤に染まってた。
なんかやっと本格的な紅葉を撮れた気分。
雲海を背景に撮れて神々しい。構図はちょっと微妙かもだけどとりあえず見れただけでも充分。
北海道の紅葉はチングルマだけしか当てにしてなかったけどナナカマドもめっちゃいい。
真っ赤なナナカマドの中に一際目立ってた黄金色のナナカマド。
黄色があると一気に明るい風景になる。
どんどん青空になってきて思いがけずすごい爽やかな光景見れた。
やっぱこのカラフルさが秋本番って感じだ。
ずっとここで撮りたくもあるけど似たような写真の量産になってしまうから名残惜しいけど戻ることにした。
戻る途中から見下ろしたナナカマド地帯。
後ろ髪引かれつつゆっくり戻る。
上の方にはナナカマドは無くて草みたいな低い木の紅葉中心。
こっちはこっちで開けてすっきりした風景で最高。
花畑の所まで戻ってきた。
結構紅葉はしてるんだけど逆光気味で葉っぱのテカリであんまり赤くは見えない。
サングラスかけて見ると反射が除去されて結構赤くなってるのは確認できた。
完全に真っ赤になれば葉のテカリ自体がほぼなくなってちゃんと見れると思う。
2020年はこっち向きでもきれいに見えてたし。
綿毛は残ってるけどだいぶ弱ってきてて触れるだけでポロっと落ちそう。
多分もうただ乗っかってるだけの状態な気がする。
完全に紅葉するまではもたないな…。
もう真っ赤になってるチングルマもいるけど全体がこうなるにはまだ何日かかかりそう。
今日も音楽を聴きながらしばらく眺めてゆっくり下山。
結構色づきに期待して登ったせいで十勝岳に戻るまでの足取りが重かった。
そろそろほんとに来週こそ美瑛岳の真っ赤なチングルマの絨毯を見たい。
綿毛とか雲海とか贅沢なことは言わない。いや言うかも。
昼過ぎに望岳台に戻って万華の湯に行ってから、水が尽きたから夕方原始の泉へ。
平地でもだいぶ寒くなってきたからそのまま原始の泉で車中泊。
9月23日
町で洗濯を済ませてから東神楽町の花神楽に、温泉ついでに漫画読みに行くことにした。
土日とも晴れ予報だけど情報を見る限り大雪山もまだ完全じゃないみたいで、土日は色づきが進むのを待つことにした。
18時半までキングダムを63巻まで読んだ。
明日もここで暇潰すから近くの忠別ダムの駐車場で車中泊。
9月24日
温泉においてあるキングダム68巻まで読み終えて、16時前にそろそろ帰ろうと思って出ようとした時にまだ温泉入ってなかったことに気づいて急いでシャワーだけ済ませた。温泉がついでになってた。
キングダムは今70巻まで出てるみたいだけどあと2巻どこで読めばいいんだろ…。
読みたい漫画もなくなったから花神楽にはもう用もないし望岳台に帰って車中泊。
望岳台戻ると家に帰ったかのようにホッとするようになってきた。
9月25日
今日の午前中まで晴れ予報で朝から晴れてた。
でも次登るのは次の晴れ予報の27日に決めた。今の所曇り時々晴れってなってるけど多分完全な晴れに変わるはず。
万華の湯で温泉入りに行って望岳台に帰る途中でガソリン入れたらレギュラー166円まで下がってた。もうこの辺りで下げ止まりだろうけどありがたい。
夕方キングダムの残りをどうやって読むか考えてスマホの漫画アプリで読むことにした。データだから実物より安いかと思ったけど逆に100円くらい高かった。
でもコミック買うと物が溜まっていくから今後はスマホで読むようにするかも。
ちょっと画面が小さくて迫力は欠けるけど。
9月26日
今朝は少し車中泊してる周辺の木々の様子をみてみた。
草系はだいぶ前から色づいてたけどここ数日で木々も色づきが始まったみたいで運転してても楽しくなってた。
ここが特にすごくて一面真っ赤に染まっててめちゃくちゃきれい。
草っていうか低い木だと思うけどかなり前から赤く染まってて気にはなってた。
来週あたりには少し背の高い木々も紅葉して更に撮りやすくなりそう。
ここも最近通る度に気にしてた所。
右下に真っ赤な紅葉で、左下にオレンジの紅葉、中央の木がこれから黄色になってくれればシンプルだけどすごいきれいな風景になりそう。
温泉入りに行ってから夕方また望岳台付近の定位置に戻ったら色づき始めの木々が夕陽に照らされてた。
夕陽の赤さで木々が色づいていくんじゃないかっ思うくらい紅葉が進みそうな夕日だった。
9月27日
23時半にセットした目覚ましの8分前に目が覚めて、今回はすぐ覚醒した感じで起きてすぐテキパキ準備済ませて1時14分から登り始めた。
冷えてるけど風もなくて絶対雲海になってるはずの感じだったのに、3時半くらいに十勝岳着いた時にほとんど雲海出てなくてちょっと気落ちした…。
これほどの条件でも出ないとなると思ってた以上にはるかに難しいのかも。
2020年のあの時はいったいどんな条件が重なってたのか不思議過ぎる。
5時前に美瑛岳の花畑の所に到着。
日の出は5時10分前後だったかな?
紅葉に関してはようやく完全に色づいて真っ赤になってた。
綿毛は予想してたよりも多く残ってくれてた。
でも肝心の雲海が全然だからどうしようもない。
朝日が当たることで雲海が増えていく奇跡を期待したけどほとんど変化なし。でも光芒がかかってて神秘的だった。
光を浴びて紅葉絨毯も一層輝いてきた。
雲海なくてもやっぱすごい…。
8月の下旬から1ヶ月近く通ってようやく紅葉本番の姿見れた。
しばらく音楽聴きながら眺めてた。
今回は一週間でほんとに様変わりした。
6時半まで眺めてたけど雲海もないしちょっとオプタテシケ山まで行ってみようかな。
念のため水は2.5L持ってきてるし食料も充分ある。
向こう側にもチングルマ地帯があるのかと、美瑛岳以上のチングルマ地帯はさすがに無いはずってことを確認したい。
50分くらい歩いて15日に来た美瑛富士のチングルマの所に着いた。
こっちの紅葉は標高が低いからまだだろうと思ってたけど意外ともうしっかり紅葉してた。
でもあんだけあった綿毛はなぜかきれいに全滅してた。
何があったんだろ。ちょっと期待してたのに。
前回引き返した分岐地点。
オプタテシケ山まで3.4㎞。化雲岳って所までは22.9㎞って書いてある。
トムラウシ山の更に先にある山みたい。
ハイマツでびしょ濡れになる覚悟でいたけど、意外にハイマツ帯はすぐ終わって岩と石でできた登山道が多かった。
ナキウサギの鳴き声があちこちから聞こえるけど姿は見えなかった。
じっくり立ち止まってると見つけれたかもだけどウサギは見れた時でいいかな。
石垣岳って山あたりで早速チングルマ帯があった。
ここも綿毛はもうないけどめちゃくちゃきれい。
美瑛岳を振り返るけど山頂は雲がかかってきてた。
道中の足元はほぼずっと綺麗に紅葉した色んな種類の草花で、一つ一つがじっくり撮りたいくらい風景の宝庫だった。
次の山頂のベベツ岳。
美瑛岳と違ってこっちにはウラシマツツジの紅葉もあった。
チングルマと一緒に紅葉してるから遠目には分かりづらい。
見える風景がどんどん変わっていってワクワクする。
チングルマ地帯が思ってたよりはるかに多い。
すっきり晴れてれば青空と撮れたんだけど予報は晴れなのに山の上にだけ雲がかかってとれない。
ようやくオプタテシケ山が間近に見えてきた。
ここも一旦激下りしてから登り返す。景色がいいから苦ではない。
すっきり晴れてれば更に気分良かっただろうけどしょうがないか。
美瑛岳はまだ雲がかかり続けてる。というかどんどん悪化してきてる。
雨は降らないだろうな…。
写真にするとあんまり色鮮やかに見えないけど肉眼ではこの辺りのウラシマツツジの紅葉がすごかった。
ホワイトバランス曇りにして撮ればよかったかな。まぁいいか。
山頂間近まで来たけど紅葉も増えてきてなかなか進まない。
晴れれば撮りたい風景がたくさんあったんだけど今回はちょっと無理かも。
山頂着いたと思ったらまだ奥にあった。
しかもまだ結構遠い。
色合いの異なる紅葉がびっしり岩に張り付いてて、こういうの大好きだから何とか絵にしたいけどちょっと雑然とし過ぎかな。
うまくまとめれなかった。
オプタテシケ山の山頂付近ではチングルマの綿毛が残ってるのが多かった。
でもチングルマ自体が少し少なめ。自分が贅沢になってるだけかもだけど。
9時半にオプタテシケ山に到着。標高2013m。
奥には更にトムラウシ山に続く縦走路が続いてる。
ひとまず山頂付近の端っこで景色を眺めて休憩。
美瑛岳から見る景色とはまただいぶ違って新鮮。
トムラウシ山に続く縦走路を眺めてたら100mくらい先にもチングルマ地帯があるのが見えて行ってみるか迷った。
でもここまででだいぶ歩いてきたし帰りも考えるともうあんまり探検してる場合じゃないかも。
雲が晴れるのを待って30分くらいずっと眺めてたら、奥のチングルマ帯は物凄い綿毛が残ってるように見えて気になってきた。
このまま帰るのはすごい後悔しそうな予感がしたからやっぱりちょっと行ってみることにした。
行ってみたら思ってたよりもはるかにすごいチングルマ帯でびっくりした。
光が当たってないから写真じゃ分かりづらいけど奥までびっしりだし全域にめちゃくちゃ綿毛があってやばい…。
雲海が出たとしても完璧な立地。
ここにきて美瑛岳レベルのチングルマ帯に出合うとは…。
というか正直花畑のみでいえば美瑛岳以上かも。
光を浴びた姿で見たいけど今日はもう無理そうだからまた晴れた日に見に来ることに決めた。
ここの凄さはチングルマの密集度だけじゃなくて間を埋めるように黄葉した草紅葉が更に彩りを倍加させてるのもある。
どうしても雲海の日に見てみたいって思った。
せめて晴れた時に光を浴びた姿が見たい。
確か29日が晴れマークだった気がしたから今日はとりあえずこれで帰ることにした。
オプタテシケ山の山頂に戻った時には11時15分になってた。
ここから朝と同じルートで戻るとさすがにきつ過ぎるから、美瑛岳分岐から直接望岳台に帰るルートで下山することにした。
ほんと底知れない山々だな…。
名残惜しいけど明後日また来るなら早めに帰って体力を回復させないと。
今日晴れって出てたのにな…。まぁ山以外は晴れてはいるけど。
行きは気づかなかったチングルマの紅葉の中に咲くイワギキョウ。
広い風景から小さな風景までほんと風景の宝庫。
もっと早くきとけばよかった。
久々に通る美瑛岳ルートは草が黄葉してて完全に秋真っ盛り。
マルバシモツケが何とも言えない優しい色合いに黄葉してた。
時間があればここで座ってじっくり眺めてたいくらい綺麗な色だった。
リンドウもほんの少しだけど咲き残ってて紅葉を背景に静かに咲き添えてた。
日差しがだいぶ夕日のような色合いになってきて早く帰んないととは思うけど、紅葉がきれい過ぎて何度も立ち止まってしまう。
遅れてた分を一気に埋めるようにあちこちで鮮やかに彩ってた。
遠くて撮れなかったけど山の斜面とかもナナカマドとかダケカンバでめちゃくちゃ鮮やかに紅葉してた。
望岳台に戻った時には15時50分で夕日になってた。
だいぶ長い登山になってしまったけど最後までいい気分で深まる秋を満喫できた。
美瑛岳のチングルマの綿毛がほぼなくなったことで北海道の紅葉はもう諦めてたけど、オプタテシケ山の先のチングルマ帯でまだ希望が残ってることに気づけた。
25.7㎞歩いてさすがに疲れたから温泉入ってから原始の泉の所に行ってすぐ寝た。
9月28日
朝起きたら曇っててちょっと風も強くて気温もちょっと高めだった。
雲海ができるには前日の日中あったかい方がいいから良いことだけど、予報確認したら今日の昼から雨で明日は12時から晴れマーク。
ウェザーニュースでもNHKでも同じ見解っぽいから明日はちょっと厳しいかも。
でもその後は10月3日しか晴れマークついてない。
紅葉は持つだろうけど綿毛がさすがに持たないと思うから天気急変してくれることを願うしかない。
次はオプタテシケ山に美瑛富士登山口って所から直接登るから昨日ほどは長い登山にはならないけど、それでも最短で往復18.6㎞みたいで気軽には登れない。
でもそれだけに登ってくる人も少ない山だし、なによりチングルマ帯は山頂から100mくらい先にあるおかげでトムラウシ山方向に縦走する人でもない限り人が通りかかることなさそう。その点もほんと嬉しい。
美瑛岳では土日は避けてたけど、土日でもあそこまで来る人はほぼいなさそうだから条件次第では土日でも行くことにした。
あとは大雲海になってくれるかだけなんだけどやっぱりそれが一番難しそう。
半分諦めつつもチャンスがあれば必ずそこにいれるように準備しておく。
コインランドリーで洗濯を済ませて今日は万華の湯の休憩室でゆっくりして疲れをとる。
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