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2021年夏旅⑤(秋田・岩手)

6月17日
1時の目覚ましで起きたけど眠くてちょっと準備するまで時間かかってしまった。
2時25分森吉山のスキー場駐車場出発。

登山口までの林道3.7㎞は意外に開けた林道で、道は確かに石がゴロゴロしてたけど歩く分には満天の星空の下で気分のいい林道歩きだった。


石森って所に着いたときにちょうど朝日が昇ってきたところだった。4時11分くらい。
山頂での朝日には全然間に合わなかった。
ほんと夏の太陽の早起きには勝てない。

この先の森吉阿仁避難小屋って所から森吉山山頂の間の稚児平って所はチングルマとイワカガミの花畑で凄かったけど、朝日が当たるのはまだしばらくかかりそうだからとりあえず山頂タッチしに行く。


4時43分森吉山山頂到着。標高1454m。

展望はあんまりないのかなと思ってたけど意外に全方位見渡せる山だった。


朝日方向。

今日もすっきり晴れてくれてありがたい。


南西方向。


北西方向。

山頂にはあんまり花はない感じだった。


朝日が当たってる花を求めて山人平って方向にちょっと進んでみたけど、残雪が多いのと結構下るみたいで時間かかりそうだからやめた。

そろそろ朝日が当たる頃だから稚児平に戻る。


稚児平に戻ってみると朝一番の光が透過して嘘みたいにきれいな花畑になってた。
チングルマがめちゃくちゃきれいだけどイワカガミが妖精のように踊り咲いて目立ってた。
朝露も輝いてて一番きれいな時間。

ここでだいぶ撮ってから登り時に更にたくさんあった群落の所に戻る。


こっちはまだ日影だったけど日影の状態でもすごいきれい。

日影だとさすがにチングルマの方が目立ってる。


朝日が当たりだすまで座ってゆっくり待つ。
これはすごいことになりそうと思ったけど、この位置だと自分の影が映る。

この構図で撮りたかったんだけどな…。しょうがない。


光が全体に回ってきた。
自分の影が映ってしまうからちょっと構図は妥協。
でもすごいきれいな花畑。

チングルマやっぱり最高ってことが確認できた。
これは美瑛岳も楽しみだ。


青空との組み合わせも最高だ。超爽やか…。


平日の早朝だからか誰も登ってこなくて登山道に座ってゆっくり眺めれた。
この山ゴンドラで来る人がほとんどみたいで、ゴンドラの運行が多分7時くらいからなのかな?
この写真撮った時点で5時半くらいだからあと1時間半くらいは静かな山を満喫できる。


ハクサンチドリもたくさん咲いてた。
この花もちゃんと撮りたいけどアップにすると風景が映らないしなかなか難しい花。

理想は花もしっかり形が見えて花の良さが写りつつ、咲いてる環境もしっかり写ってる感じで撮りたい。


石森付近まで戻ってきて森吉山を振り返ったらいつの間にか山頂に雲がかかりだしてた。


森吉神社方面にも一応向かってみる。

池塘に青空が写ってきれい。


途中の風景。


森吉神社は避難小屋とかあったくらいでこの岩がちょっと面白いかな、くらい。
花はあんまりなかった。

これ以上進んでもずっと下って行って別の登山口に行くだけっぽいから引き返してもう下山することにした。


下山途中、登りの時は気づかなかったけどニッコウキスゲの蕾がたくさんあった。
あと2週間くらいで次の花に進むのかな?ここで咲けばきれいそう。


色々花は咲いてたけど眺めるだけでほぼスルーしてた。
もったいないけどキリがない。

この花は葉模様が芸術的で真上から俯瞰して撮った。

葉模様がきれいなのはなんか撮りたくなる。


暗く映ってしまったけどこんな感じの登山道。
ブナ林の登山道だから結構爽やか。

夜中登るときは間違えてすぐ隣に並行してある重機でスキー場最終地点まで行く用の?ジグザグの土の道路を登ってた。
変な登山道だなと思ってたらスキー場最終地点に着いてから隣に普通の登山道があったことに気づいた。

7時過ぎにゴンドラの動き出す音が聞こえた。一気に人が増えだすのかな。


登山口駐車場からスキー場駐車場までの道路。

気をつけて走れば大丈夫かもしれないけどこんな所でパンクしたら最悪だから歩いてきてよかった。

スキー場から歩くのは自分だけかと思ってたら、7人くらいのグループが歩いてきてたからやっぱりこんな道走りたくないのはみんな同じかな。


スキー場駐車場に着く手前あたりで見たことない花が咲いてた。
調べてみたらオダマキって花だと思うけど色が違うな…。なんだろ。
9時21分に駐車場到着。

森吉山の方向は分厚い雲に覆われてしまってた。
早めに登っておいてよかった。
スキー場駐車場は平日だけど広い駐車場が半分くらいは埋まってた。

ゴンドラで山頂近くまで行けるからやっぱりかなり人気の山だった。
昨日入った温泉と同じ打当温泉マタギの湯で入浴。
天気予報見ると明日まで晴れってことでどうしようか迷う。

予定では6月21日に月山登るつもりだから月山方面に向かって移動するべきではあるけど、1日で充分着く距離だし、明日はまだ金曜だからもったいない気がしてきた。
土日なら晴れでも登らないけど。

しかも予報コメントで今度の土日で梅雨入りする可能性ってことで10日間天気予報でも土曜日からはずっと雨と曇りマーク。
明日まで晴れってことに何か意味があるのか、近くで登れる山を調べてみて青森県の岩木山か岩手県の岩手山で迷う。

方向的に月山と真逆方面の青森はきついかな。
早池峰でおじいさんから岩手山にコマクサが咲くって教わったし、岩手山を登ってみることにした。


途中で通りかかった田沢湖がすごい青くて海みたいだった。
こんなきれいだったのかって今更凄さが分かった。

じっくり撮るポイント探したいけど明日までに岩手山の登山口着かないといけないしちょっと撮っただけだった。
夕方岩手山の焼き走り登山口付近に到着して、そういえば月山ってもう登れるんだっけと思って八合目駐車場から登るつもりだったから開通してるのか調べてみた。

情報では6月23日の10時に開通予定ってことで21日ではまだ早かった。
開通直後の数日は多分平日でも人多くなりそうだし7月上旬くらいにずらした方がいいかな?

とりあえず明日登って土日にゆっくり考えよう。
正直岩手山はあんまり期待してなくて、なるべく事前に見ないで登りたいけど今回ネット情報で見た岩手山の写真ではなんか微妙で今回はさすがに蛇足だったかも。

明日まで晴れってことで欲張ってしまったかな…。
とりあえず初めて見るコマクサを撮れればいいか。


6月18日
3時16分に焼き走り登山口出発。
登山口駐車場はかなり広いのに誰も停まってなくて自分だけだった。

今回距離は短いけど標高差が1500mあるから結構きつそう。
既に明るくなりだしてたから20分くらいでライト消して登れるくらいになった。

昨日見たオダマキっぽいのもたくさん咲いてて意外に登山道に花が多い。
帰りにきちんと撮ろうと思ってとりあえず山頂に、と思って登ってたら途中で展望が開ける所で大雲海が広がってることに気づいた。


まさかの光景で急に焦りだす。

組み合わせて撮れる花がないか探しながら登ってたら、ちょうどいい所に人生初のコマクサが咲いててくれた。


嘘みたいな状況で動揺しつつもとりあえず撮る。
撮った写真を見て、ほんとに撮れてることに現実であることを実感するというなんか不思議な感じ。

まさかの雲海とコマクサが撮れるとは…。
しかも初めてのコマクサでこの状況って嬉しすぎる。

登山道沿いにたくさん咲いてて、更に登っていくと一番いい感じのコマクサを見つけた。


言葉が出なくて涙が出てくる。
朝日に照らされた姿が短い夏に命の火を精一杯燃やしてるようだった。

そんなところに居合わせて心と写真に焼き付けられてほんとにうれしい。

白毛門の時と同様なぜか全然期待してない時ほどすごい光景見れるけど、今回のこの光景は自分にとってはここまでの春旅と夏旅では一番の光景だった。
北股岳のハクサンイチゲとかも最高だったけど、自分が心底求めてるのはやっぱり雲海と花なんだなって思った。

それにしてもほんと岩手山でこんな光景が見れるとは想像してなかった。
ここから先に登る必要ないかなってくらいだったけど、まだこの先にもコマクサあるなら全部見ておきたいから悔いのないくらいしっかり撮ってから先に進んでみた。


意外に砂礫地帯は100mくらいで終わってまた樹林帯に入った。
カメラを出したままだったから道中の花も撮りながら登る。

この花がけっこう咲いてたけど、シラネアオイが今までのどの山よりもたくさんずっと咲いてた。
でも日陰で撮りづらいし雲海が消えないうちにコマクサがあるなら早くコマクサ撮りたいから急いで登る。


山頂近くまで来ると八幡平方面の山々も見えてきた。

すごい眺めいい。


夏の雲海は消えるの早いからいつまで持つか…。


山頂までもう少しだけど山頂にだけずっと雲がかかってた。
強風だしコマクサ全くなし。

コマクサはあの一部区間のみだったのか…。
早く戻りたいけどここまで来たから一応山頂は見ておきたい。


6時27分岩手山山頂到着。標高2038m。
結構日が高くなってたけど一番乗りだった。

山頂は強風で霧が流れてきて何も見えなくなったり急に見えたりの繰り返し。
久々にかなり寒く感じた。


雲海が広がってるけどなかなかはっきり見えない。


全景が見れるまでちょっと待ってたら別ルートから登ってきた人が来たからもういいやと思って下山開始。

コマクサの所に戻る。


ちょっと下るだけではっきり見えるから山頂のみに雲がかかってるパターンだ。
さすがに雲海も上昇してきてコマクサの所は雲海に飲まれてるかも。

ここから結構遠いしちょっと諦め気分。まぁ一番いい時間のは撮ったし。


登山道沿いのシラネアオイ群生。
このレベルの群生がほんとにずっと続いてた。上も下も奥までびっしり。

雲海がなくてコマクサがいなければ多分ここをずっと撮ってたと思う。


何かの花だと思うけどすごい渋い色の花。
枯れてるのかなと思ったけどこういう花なんだと思う。
コマクサの所に戻ったけど案の定霧に包まれてた。

ちょうど一人登ってきたけど霧で景色が見えないからか特に撮ることもなく通り過ぎて行ってた。
コマクサには気づいたのかな?もったいない。

上から見てて霧が晴れたり曇ったりしてるのが分かってたから霧の中ちょっと待ってたらすぐ晴れてきた。


雲海を撮ってた方とは逆斜面側のコマクサ。
めちゃくちゃ可愛い。馬っぽい顔してる。

コマクサの咲いてる区間だけロープが張ってあるから自由に探索はできないけど、登山道のすぐ近くに咲いてるから充分撮れる。


高山植物の女王と言われるだけあって品もある。気がする。


朝雲海と撮った最高のコマクサ。
さすがだ。素晴らしい佇まい。

雲海なくてもすごい爽やかで絵になるなって思って眺めてたら一瞬一気に霧が晴れて奥に広がってる雲海が見えた。


ほんの数秒だったけどまだ雲海がしっかり広がってるのが見えてまた雲海とコマクサで撮れた。間に少し霧が残ってるけど。
朝も最高だったけど真っ白な雲海もいい。めちゃくちゃ爽やか。

今日までコマクサの存在は知ってたけど特に何の思い入れもなかったのに、今回で大好きな花になった。

またすぐ霧に包まれてこの後はちょっと晴れたり霧になったりの繰り返しだった。
9時まで待ったけど本格的に雲海に飲まれてるのかもって思ったから諦めて、名残惜しいけどちょっとコマクサの頭をなでて下山。元気でいてほしい。

岩手山ほんと最高だった。


登りの時にヤマタノオロチだ。と思ったギンリョウソウ。
ポーズを決めてるようにカッコいい竜達だった。

登山口に着く直前あたりでまた一人登ってきてたけど、10時22分に登山口に戻り着くまでにこのコースでは自分以外2人しか登ってない。
最高のコースなのに全然人いなくて不思議。

それか岩手山全体で登山者多くないのかな?単に平日だからかな。
それにしても早池峰で会ったおじいさんにはほんと感謝だ。
森吉山も岩手山も頭になかった山だった。

秋田県羽後町の「五輪坂温泉 としとらんど」まで運転してから温泉入った。
お気に入りの道の駅「おがち」で車中泊。


6月19日
朝起きたら曇りだったけど段々と小雨が降ってきた。

東北も梅雨入りの発表があったから昨日までで予定よりも多く登れててよかった。
これで北海道以外全国梅雨入りしたから登れるチャンスは中々ないかもと思ったけど月曜日がもう晴れの予報。

でも月山はまだ登れないことが分かったから予定を変えないと。
今回各地でいろんな花を見れてなんとなくペースが掴めてきた。

チングルマは思ってたよりだいぶ早く咲く花っぽいから美瑛岳の予定も1週間くらい早めた。
全体的に見直したけど、とりあえず直近登る山は天気次第だけど21日に蔵王、23日に一切経山、25日に日光白根山を登る予定に変更した。

実の所この3つとも特に期待はしてなくて長野県に戻るまでのついでのような感じ。
岩手山の時のように全然期待しない時の方が逆に凄いこと起きそうだから全然期待しないでおくつもりだけど、それは結局期待してることになるのか。いや期待しない。何も起きない。

長野に直行で向かってもさすがにまだ早いだろうし、時間をかけて移動して長野の山に花が咲くのを待ちたい。
今日は雨だし土曜だから今日までこの静かな道の駅でゆっくりして明日蔵王まで移動の予定。

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