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移植

私には脾臓と胆嚢が無い。

肝臓は移植している。

元からではない。7年前からである。

変調は夜中。夫は残業で私は娘を寝かしつけ一緒に寝ていたのだが、ふと目が覚めた。

が、目が開いてない。ぼんやりと光だけ捉えている。しばらくしてようやく見えるようになり、鏡を見て驚いた。

白目がぐちゃぐちゃになっていた。

でも、そういう時意外にも冷静で。

夕刊に載っている深夜当番医を探し電話、実家の母に電話。恐らく寝前に飲んだ解熱剤でアナキラフィシーを起こしたのだろうと検討をつけ、やってきた母に連れら病院に向かった。

検査結果は予想通りだった。

CTを撮るために今まで大丈夫だった造影剤を入れた。

だが、これがいけなかった。更にアレルギーをおこした。

その日から3日間ヤマかもしれない、命が助かっても失明するかもしれない。

母はそう聞かされたと後に言っていた。

当の本人はよく分からない幻聴や幻視の中にいた。

図太い私。

生き残ってしまった。

体の皮膚は毎日脱皮のように剥けシーツにコロコロをかけて毎日無菌室ですごした。

目は常に白い膜が張ったような見え方だった。

この間口からの食事ができず、食欲もなく点滴で過ごしていた。体重は10キロ以上痩せ、足はひょろひょろになり、1度地べたに座り込んでしまったら自力で立てなくなった。

肝臓は肝硬変になり、黄疸で髪の地肌まで黄色くなっていて、娘とみかん星人やなどと笑ってた。

体力は少しづつ回復したが肝臓は移植しなければダメになり、脾臓、胆嚢がダメになり摘出と肝移植のため大学病院から更に大きい大学病院へ転院した。

まぁ、夫からの臓器提供してもらい、2回手術をし今にいたるのである。

悲しかったりしたはずだが、まー生きてるしいっか( ・∇・)とね。


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