ファーストアルバム5週目

ファーストアルバムは特に変わった様子もなく、元気にギャンギャン泣いている。握力がついてシャツの袖をギュッと握ったり、足のキック力も上がってきた気がする。順調に成長している様子。どうやら赤子というものは、3週目くらいでようやく自分が母親の胎内から外に出ていることに気付くらしく、外の世界を不安に感じて泣いてしまうのだと。なのでミルクをあげてもおむつを替えても泣いていることがしばしばある。こういう時は胎内で赤子が聞いている音に近いものを聴かせてあげれば落ち着くのだという。具体的には雨の音、昔のテレビのホワイトノイズ、そして90年代 J-POP 史に燦然と輝く名曲、反町隆史「POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~」である。

いや嘘をついた。「POISON」が胎内の音に近いということではなく、イントロで鋭く切り込んでくる90年代 J-POP 史に燦然と輝くギターリフ、これのハイ/ロウの波長が赤子の耳には絶妙に刺激的らしく、聴いた時には一体何が起こったのかと驚く、泣いている場合ではなくなるという状態に陥るからではないか、というのが専門家の考えとのこと。うーむなるほど。反町隆史の綴るメッセージに感動しているわけではなかった。ただこの曲の効果が、ファーストアルバムがあまりにも泣き過ぎている時は泣き声に掻き消されて届かないのである。使うなら泣き始めの時点で早々に流さないといけない。今のところ5回ほど試して有効だったのは2回。あまりアテにできない。

ただ家の外と中はなんとなく判別がつくらしく、だっこして外に連れ出してみるとピタッと泣き止むことが多い。もちろんそんな遠出はせず、マンションの廊下をうろうろする程度なのだが、赤子には十分に新鮮な様子。これから色々な場所に連れ出せると思うと何だか楽しくなってくる。はやくコロナウィルスが収まってほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?