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ファーストアルバム満2歳6ヶ月

11月16日。定期検診の日。前回(5月)の時は意味のある発語が全くないため脳のMRIを撮っていたが、異常は特になかった。しかしそれから半年が経ったが未だに発語はない。なので検診に向けて、保育士さんにファーストアルバムの出来るようになったこと/気になることをリストにしてもらった。

<出来るようになったこと>

  • 簡単な言葉は理解できる。

  • 自分の名前もわかる。名前を呼ばれたら手を挙げたり、保育士のところに行くことができる。

  • 入所時より感情表現や表情が増えた。以前は自分が使っているおもちゃを他の子が取っても無反応だったが、今はイヤだと身振りで伝えている。

  • 歌や手遊びのときは保育士の真似をして踊ることができる。

  • 制作や感触遊びが好きで、集中して取り組める。

  • オムツやおしり拭きの準備、片付けを自分でできる。

<気になること>

  • 意味のある発語がない。

  • 体幹が弱く、へたれこむことが多い。また咀嚼力も弱い。

  • 逆手バイバイやクレーン現象が多々見られる。

  • 癇癪が強くなってきている。

  • 初めての物事(特に食べ物)に対する抵抗感が非常に強い。

  • ほぼひとりで遊ぶ。自分の遊んでいるテリトリー内に他の子が来ると怒って手が出てしまうことがある。

  • 全体行事や検診などのピリッとした時でも、笑いながらウロウロしていたり、その時の感情で動くことが多い。

要するに、気になる点を挙げていくと、いわゆる発達障害に該当する項目が色々あるが、その一方で普通にできていることもそれなりにあるため、はっきり障害があるとまでは断定できず、現時点ではグレーゾーンの状態にあるということだ。ただ対策を講じるなら早い方がいいだろうということで、別の病院を紹介してもらった。発達障害専門の病院や療育の施設となると半年くらい先まで予約がいっぱいという状況が常だが、運良く12月に予約を取ることができた。

まだグレーゾーンではある。しかし発達障害かもしれないと実際に宣告されて、妻は動揺して家に帰ってからもずっと泣いてしまっていた。いやまだはっきり決まったわけではないし、仮にそうだったとしてもそれ相応の治療や子育ての方針というのがあるわけだから、そういう個性を持った子なのだと受け入れてやっていくしかない、あまり悲観的になっていてはそれこそ子供にも悪影響が出るだろう、とは頭では理解している。それでも事実を目の前にすると、どうしてもズーンとくるものだ。ファーストアルバムは我々を全く意に介さず、テレビを見ながらケラケラ笑っていた。


11月20~21日。旅行支援のクーポンを最大限活用すべし、ということで京都に1泊2日の小旅行に行ってきた。初日は京都水族館、2日目は京都鉄道博物館という駅前周辺の鉄板コースである。特に最近のファーストアルバムは電車がマイブームになっているので、どういう反応をするか楽しみだった。

梅小路公園を目の前にしてすでに興奮を隠せず全力ダッシュするファーストアルバム。京都水族館に入ると、最初の川魚の時点で勢い良く食いつき、最前に張り付いて魚の流れをずっと追っていた。おお良いぞ。その次のアシカやアザラシなども反応は良かったが、徐々に館内を走り回ることの方が楽しくなってきたのか、あちこちをグルグル回っては全然知らない大学生くらいのお姉さんにニッコリ笑いかけたりスカートの裾を引っ張ったり…やめんかい。追いかけて捕獲するのに必死だった。そして目玉のひとつであるはずのペンギンには全く目もくれず、なんか関係者用の通路の入口にあるチェーンをしげしげと観察したりしていた。先日の検診のこともあるので、そういった一挙手一投足がいちいち気にかかってしまう…と妻は落ち込みがちになっている。いや幼児ってだいたいそういうもんじゃないのかなとも思うが…。
そして一通り見終わった後も梅小路公園に向かって猛ダッシュし、広場を綺麗に一周してもまだテンション冷めやらず、なんとかホテルまで連行するもロビーでもずっとわちゃわちゃしていた。体力おばけすぎる。

2日目の京都鉄道博物館は輪をかけて興奮していた。昭和時代のレトロな電車、SL、新幹線、寝台特急など様々な電車を目の前にして、どこから回ればいいのやらという感じで隅から隅までをウロウロしていた。普段ファーストアルバムと電車に乗る時はベビーカーに乗せているので、電車の座席に座るというのも初体験だったものだから、一旦座ると初めての景色にすっかり没頭してしまい、引っぺがすのになかなか苦労した。しかし一般の大人にとっても楽しいなこれは。運転席や車両の下側といった普通なら見られないところも観察できるし、多種多様な車両の個性や歴史をリアルに感じることができて退屈しなかった。2日間をずっと全力で楽しんでいるファーストアルバムを見ているうちに、仮に何かしら障害があったとしても、きっと人生は良いようにできるんじゃないかな、などと楽観的なことを思ったりしたのであった。


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